慰安婦合意:米知日派カーティス教授、韓日首脳の勇気を評価

東アジア専門家ジェラルド・カーティス氏インタビュー
「非難に耐える勇気がなければ不可能だったこと」

慰安婦合意:米知日派カーティス教授、韓日首脳の勇気を評価

 米国を代表する東アジア専門家でコロンビア大碩座教授(寄付金で研究活動をするよう大学が指定した教授)のジェラルド・カーティス氏(75)=写真=は、旧日本軍慰安婦問題の解決に向け韓日が合意したことに対し「非難に耐える勇気がなければ不可能だったことを、両国の首脳が成し遂げた。この先、韓日関係が建設的に発展すれば、両国ともに大きな実益を得るだろう」と評価した。

 本紙は韓日関係の改善になんら進展のなかった今月14日と、慰安婦問題で合意を果たした28日の2回にわたりカーティス氏にインタビューを行った。同氏は「両国間の根の深い反目、強硬な主張を完全に克服するのは不可能だ。新年は合意を国内政治に利用せず、未来に率いていくというリーダーシップが試されるだろう」と指摘した。

 カーティス氏は1973年から計12年にわたりコロンビア大東アジア研究所所長を歴任し、東大などで客員教授を務めた知日派で、日本語も堪能だ。今年4月に安倍晋三首相が米議会上下両院合同会議で演説するにあたり「安倍首相は日本の侵略行為の犠牲者に対する反省の念を表明すべきだ」とするコラムを米紙ウォール・ストリート・ジャーナルに掲載し、米大手メディアが安倍政権の「反省の欠如」を批判するきっかけをつくった。

 カーティス氏は「責任を認め、被害者の女性たちを予算で支援するという日本政府の決定は勇気のいるものだった。韓国政府は被害者が名誉を回復させ、物質的な補償を得られるようになるまで、多大な忍耐と努力が必要だっただろう」とし「朴槿恵(パク・クネ)、安倍の両首脳に拍手を送る」と、慰安婦問題をめぐる両国政府の努力を評価した。

 今回の合意でどちらの負担がより大きいか、すなわちどちらが合意で損をしたのかという質問には、即答を避けた。「合意の精神を尊重して守るという負担は両国ともに抱えている。慰安婦問題がこれ以上、両国の間や国連などの国際舞台で議論にならないよう、両国政府が努力していくべきだ」と指摘している。

ニューヨーク=金徳翰(キム・ドクハン)特派員
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