OWASP ZAPの機能
OWASP ZAPの主要な機能を表1に示します。OWASP ZAPによるウェブアプリケーションの脆弱性診断は,
表1 OWASP ZAPの主要機能
項番 | 機能名 | 概要 |
---|---|---|
1 | スパイダー機能 | 指定のURLを起点とし, |
2 | 動的スキャン機能 | クローリングして明らかになった任意のURLに対し, |
3 | ローカルプロキシ機能 | ローカルプロキシとしてOWASP ZAPを動作させ, |
4 | ディレクトリ探査機能 | 指定のURL配下に不要なディレクトリが存在しないかを確認します。 |
5 | アラート機能 | 脆弱性診断結果に関する簡易の報告書を作成します。 |
6 | ZAP Script機能 | OWASP ZAPの機能を拡張し, |
なお,
- クロスサイトスクリプティング
- SQLインジェクション
- パストラバーサル
- オープンリダイレクタ
- ヘッダインジェクション
- オートコンプリート機能の有効
- アプリケーションエラーの開示
- X-Content-Type-Optionsヘッダの未設定
- X-Frame-Optionsヘッダの未設定
- HttpOnly属性が付与されていないCookieの利用 等
OWASP ZAPの使い方
本稿では項番1のスパイダーを実行した上で項番2の動的スキャンを実行する自動脆弱性診断の手法を説明します。より玄人向けのローカルプロキシによる脆弱性診断については,
動的スキャンによる自動脆弱性診断のイメージ図は以下のとおりです。
OWASP ZAPが自動で脆弱性診断用の検査文字列をリクエスト,
それでは,
まずは図2,
次に,
以上の手順を踏むだけで自動脆弱性診断を実行することができます。脆弱性があると判定された根拠についてもOWASP ZAPで確認することができるため,
OWASP ZAPの今後の展望
OWASP ZAPは機能の改善や追加が頻繁に行われており,
本稿執筆時点で公開されているOWASP ZAPはクライアントにインストールするデスクトップ型のツールですが,
まとめ
本稿ではOWASP ZAPの概要を説明し,
さて,
また,