オバマ政権下のドル高、レーガン、クリントン時代に匹敵する可能性も
2016/01/02 16:58 JST
(ブルームバーグ):ドル相場が歴史を塗り替える可能性がある。
ドルは3年連続で上昇したが、ブルームバーグがストラテジストを対象に実施した調査の中央値によれば、今年も上げ相場が続き、年末までに他の先進国の10通貨のうち7通貨に対して上昇すると予想されている。他の国々が政策金利を据え置くか、さらに引き下げる可能性がある中、米連邦準備制度が利上げを継続する意向を示していることが背景にある。
1971年のニクソンショックで金・ドル交換が停止された以降で最も大きく、最も長続きしたドル上昇相場は、レーガン政権とクリントン政権時代に見られた2回だが、オバマ政権の2期目に始まった今回の上昇相場はこれらと同等になる可能性がある。レーガン時代とクリントン時代の上昇相場は4年では終わらなかった。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替戦略担当グローバル責任者、マーク・チャンドラー氏は「大きなドル上昇相場では今回のものが3度目だ」と指摘。「オバマ・ドル高をあおっているのは金融政策の乖離(かいり)だと考える」と語った。
ブルームバーグの調査によると、ドルはカナダ・ドルと英ポンド、ノルウェー・クローネ以外の先進国通貨に対して上昇して今年を終えると予想されている。ニュージーランド・ドルと豪ドル、スイス・フランに対する値上がりが最も大きくなると予測されている。
81年に誕生したレーガン政権は、米金融当局が政策金利を引き上げる中で減税を実施。ドルは79年から84年まで6年連続で上昇した。クリントン政権下では米経済成長を背景に、96年から2001年までの6年のうち5年はドル高だった。
原題:Obama Dollar Rally Is Forecast to Join Clinton, Reagan Upturns(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:トロント Ari Altstedter aaltstedter@bloomberg.net
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更新日時: 2016/01/02 16:58 JST