漫画喫茶・ネットカフェバイトって楽?マンガも読み放題なの?

ワンピースや進撃の巨人など人気マンガから新連載マンガまで日本が誇るマンガ文化の足あとは今や世界から注目を浴びるほどになりました。
『マンガ文化を学びたいから日本に留学にきました』という留学生も少なくない今日ですが、僕たち日本人もマンガが大好きですよね。そんなマンガファンの憧れとも言える身近なお仕事があります。
それは『漫画喫茶・ネットカフェ』です!
大好きなマンガに囲まれてのお仕事で、昔からの名作や話題の新作まで何万冊ものマンガがびっしりと並べられているその店内はマンガ好きには堪らない光景ですよね。
実は僕、バイトハブ星野は学生時代に名古屋市でマンガ喫茶でアルバイトをしていた経験もあり、その仕事内容からやった人にしかわからない良い点・悪い点も知っているのです。
今回は一度はやってみたい漫画喫茶・ネットカフェバイトについて、一話から最終話までしっかり教えちゃうぜ!
▼もくじ

①マンガ喫茶・ネットカフェバイトの特徴
②マンガは読み放題?そもそも読めるの?
③どうやって仕事を見つけるの?
④どんな仕事内容?
⑤料理できないけどキッチンも任される?
⑥マンガに詳しくないけど大丈夫?
⑦夜勤って大変?
以上、全7話をお楽しみください!
①マンガ喫茶・ネットカフェバイトの特徴

マンガ喫茶・ネットカフェは店内に設置されたマンガを自由に読むことができる喫茶店です。
まず『マンガ喫茶・ネットカフェ』と言っても、その形態は大きく分けて『1オーダー制』と『フリードリンク制』の2タイプがあります。
バイトスタッフの業務内容がガラッと変わるわけではありませんが、形態により若干異なる部分もあるのでまずそちらを理解してください。
《1オーダー制》
お客様は入店後、ドリンクまたはフードを最低一品は注文します。そういった注文をすれば席代は特に発生せず、60分~120分間マンガが読み放題になるシステムです。(お店により時間設定が異なります)
従って、バイトスタッフは『注文を確認』『飲食物の提供』『お会計』『片付け』を主に行うので普通の飲食店と業務内容は似ています。
《フリードリンク制》
お客様が入店後、受付で席へご案内した後は特に注文がない限り接客はしません。あとはお客様がドリンクコーナーで好きなドリンクをセルフサービスで注いで、好きなマンガを読んで過ごします。
お客様が食べ物を注文する場合は、スタッフを呼び出したりインターホンで注文をしたりします。
ランチタイムなら食べ物の注文も多いですし、昼過ぎであればフリードリンクのみやポテトなどの軽食しか注文しないお客様も多いので時間帯により
『1オーダー制』と業務内容がほぼ同じになることもありますが、席への案内とお会計・片付け以外ほぼ接客しないこともあります。
その他、マンガを取り扱う上での業務は形態に依らず共通してあります。
②マンガは読み放題?そもそも読めるの?

職場にマンガが山ほどあるマンガ喫茶ですから、多くの人が『マンガ読み放題?』と疑問に思うのではないでしょうか?
僕も学生時代にマンガ喫茶でアルバイトをする時には『マンガ喫茶ならもしかしたらマンガ読めるかも』と淡い期待を寄せて応募をしました。
では実際にはどうだったのでしょうか・・・!?
まず、当たり前ですがシフト中はほぼ読めませんでした。
時間帯によりほんとにすることがない暇な時間も稀にありますが、基本的に業務が回る最低の人数で運営しているのでマンガを読む暇はないと考えてください。
仮にこっそり読んでいて見つかった場合、店長や社員はもちろんお客様にも怒られます。(僕はバイト中に読んだことありませんよ)
しかし、マンガはお店の商品になるのでどのお店でも必ずしも読めるとは限りませんが、シフトの前後、勤務時間外であれば読める可能性はあります。
お店の方針としてシフト外でもスタッフのマンガ読みを禁止しているお店もありますし、中にはOKしているお店もあるので、運良く読める職場であれば読める、ということです。もし知り合いがチェーン店のマンガ喫茶でアルバイトをしているなら情報を入手した上で応募するとよいでしょう。僕の感覚ではフリードリンク制のお店の方が読める可能性が高いと思います。
ちなみに僕がアルバイトしていたマンガ喫茶では『雑誌のバックナンバーと人気漫画(リストがある)』以外はシフト外に読んでもOKでした。
意外かもしれませんが雑誌の最新刊は複数冊置いてあるので読んでもOKで、逆に、古いバックナンバーは1冊しか置いていないのでダメでした。ただ店長の計らいでバックヤードにスタッフ用のバックナンバーを保管している雑誌もあったのでそれは読んでもOKでした。
ただし、お客様から『〇〇ないの?』と聞かれてしまった場合は、『確認いたします』と答えてお持ちするようになっていました。
ちなみに僕の友人がフリードリンク制のマンガ喫茶でアルバイトをしているときは、深夜のシフト中は暇でマンガが読み放題だったそうです。一応、店長からも『やることやったら読んでいてもいいよ』との許可はあったとのこと。

③どうやって仕事を見つけるの?

ネットでのスタッフ募集が一般的になってきた今日では、求人サイトで探すのが手っ取り早いでしょう。バイトハブならエリア別・駅別で探すことができるので希望にあった勤務地でアルバイトを探すことが可能です。
その他、マンガ喫茶やネットカフェのようなお店では、店内に『スタッフ募集』とチラシが貼ってあることもあるので、お客さんとして利用した際にチェックしてみるのもありかもしれません。
④どんな仕事内容?

実際にマンガ喫茶・ネットカフェでアルバイトをした場合の業務内容をご紹介します。
一般的に『フリードリンク制』のお店より『1オーダー制』のお店の方が業務内容は多いので、『1オーダー制』のお店の業務を例に挙げますね。(※お店によって若干異なることもあります。)
▼ホール業務
・お客さまの入店・・・入店時間を打刻します。入店された時刻から利用時間を計算するので一番大事な業務かもしれません。どの席を利用するか希望を聞きながらお店側が指定するお店もありますし、空いた席に自由に座るお店もあります。
・注文の確認・・・飲み物や食べ物の注文を確認します。食事のついでに雑誌等を読むつもりで来店されたお客様はモーニングやランチなどの食事とドリンクを注文されます。マンガを目的に来店されるお客様はドリンクのみ場合が多いです。
ちなみに何も注文しない場合も一番安いドリンクと同額の席料が発生するので、初めて利用されるお客様で『注文しなければ無料じゃないか?』と思って何も注文されない方にはその旨を伝えて注文をもらいます。稀に頑なに何も注文しないお客様もいらっしゃいます。
・飲食物の提供・・・食べ物はキッチンスタッフが基本的に作るのでホールスタッフはドリンクを作ります。コーラやコーヒーなどは注ぐだけなのですが、クリームソーダやキャラメルマッキャートのような手間がかかるドリンクの注文が入るとスタッフはみな『まじか・・・』と内心思います。
経験のある方ならわかると思いますが、クリームソーダやコーラフロートのような炭酸ジュースにバニラアイスを乗せるドリンクはモタモタしていると泡が溢れてしまうのでスタッフからは地味に嫌われています。
初めから『オシャレなカフェでバイトをしよう』と思った人と違い、ある程度の緩さを求めてマンガ喫茶でバイトする人は少なくないと思います。そういった人たちにとって(僕も含め)アイスの上にチョコレートソースをおしゃれにかけたりトッピングナッツで美味しそうに見せたりする手間は正直おっくうです。
・お会計・・・利用時間は整理番号、バーコードで管理しているので入店時に打刻したデータから自動的に計算されます。時間内であれば追加料金はかからずに注文したメニューの料金のみで、延長時間があれば、10分につき○円追加のようになっているので自動で追加料金も算出されます。中には10時間以上ご利用する方もいます。僕がアルバイトをしていたお店では24時間以上の利用の場合、24時間で一旦清算することになっていたのですが、クリスマスに一度だけ24時間の清算をしたことがあります。延長料金と軽食も含めて5食以上の注文で一万円くらいでした。
・片付け・・・テーブルやソファや床の掃除と食器の片付けです。たまに読んだマンガが残っているので棚に戻します。
稀にジュースがこぼれて、マンガがビタビタになっていることがあります。黙って帰るお客様もいますし、スタッフに謝罪するお客様もいます。中には黙って帰っていくけどお金を置いていく人もいます。が、この場合バイトが着服する可能性もあるでしょう。僕が経験したときは店長に報告したら店長が着服してオーナーは経費で新しいマンガを買っていました。
ちなみにお客様が雑誌を汚した場合でもよほどの悪意がない限りはお店が負担するので、お客様が弁償することはまずないでしょう。
・その他・・・手が空いている時にはその他の雑務を随時行います。アイスコーヒー・アイスティーなどお店で作るドリンクを大量に作る、ディスペンサー(フリードリンクで見かけるジュースサーバー)の掃除となくなったドリンクの補充、スプーンに紙ナフキンを巻く、レジの集計、マンガへの名入れ、雑誌への日付入れ、古い雑誌の廃棄、コーヒーカップの保温、洗い物、新刊コーナーの整理・整頓、次のピーク時への準備(ランチ前なら味噌汁の具の準備や漬物の準備など)などとにかく気づいたことは暇なときに片付けておかないとピーク時にトラブルや業務が重なるとパンクします。
▼キッチンスタッフ
・料理・・・とにかくオーダーが入った料理をガンガン作ります。あまり注文がないときは、モーニング用のパンを切っておいたり、コールスローのキャベツを大量に切っておいたり、飲食店での『仕込み』にあたる部分を行います。一応、マンガ喫茶も飲食店なので当然といえば当然です。
・ホールスタッフのサポート・・・アイドル時間(概ねランチ後からディナー前までの14~17時頃)は料理の注文が少ないので、ホール業務を手伝います。
一日を通してホールスタッフの方が忙しいことが多いので(配置人数にも寄りますが)、その他の時間もホール業務で手伝えることは手伝います。ちなみに洗い物はホールスタッフの仕事の場合が多いです。
といった具合で、大雑把に表現すると
ホールスタッフ=料理以外全部
キッチンスタッフ=料理の注文が入ったら料理に集中、手が空いたらホール業務を手伝う
だと思ってください。
ちなみに夜勤で少人数体制の時は1~2人で全部やります。
⑤料理できないけどキッチンも任される?

上記のとおり、マンガ喫茶での業務はホールスタッフの方が作業量は多い傾向があります、もちろんお店により異なる場合もありますが。
従って、モーニングやランチタイムなどのピーク時はそれなりの人数で分業をしているので料理が苦手な人はホール業務に専念できるでしょう。
また、仮にキッチンを任された場合も揚げ物は冷凍食品だったり、マニュアルが簡単であったりとある程度は簡単なオペレーションになっていることが多いのですぐに慣れると思います。
ただし、深夜手当がもらえる夜勤では少人数体制なので基本的に全員がホール業務とキッチン業務の両方を行うと思ったほうがいいですね。
⑥マンガに詳しくないけど大丈夫?

ありとあらゆるジャンルのマンガや雑誌を取り扱うマンガ喫茶ですから専門知識もいるのかな?と心配になる人もいるかもしれません。
結論から言うと、マンガ喫茶のスタッフにマンガの知識は不要です。もちろんあるに越したことはありませんが。
店内のマンガや雑誌の配置は出版社別で整理されていて、見取り図もあります。その他、店内に保管されているマンガや雑誌はデータで管理されているので専用の端末で検索をすることもできます。
従ってお客様から『〇〇はどこにありますか?』と知らないマンガについて聞かれても調べる術はいくらでもあるので大丈夫です。
また、お客様が棚に戻さずに帰ってしまった場合にはスタッフが棚に戻すので、ある程度店内のことはわかるようになってきます。
ちなみに僕の当時のバイト先では、マンガヲタのパートさんがいたので、新刊コーナーやイベントのポップはそのパートさんがイラスト付きで書いていました。
このように専門性のある方がそのスキルを活かすことも可能ですが、スキルや知識のない方も不自由なく働けると思います。マンガ喫茶とは言いつつも喫茶店の要素が強いです。
⑦夜勤って大変?

『高時給』『暇ならマンガが読める(かも)』という理由でマンガ喫茶やネットカフェでの夜勤バイトを考えている人もいるでしょう。当然、夜勤の忙しさはお店に寄って異なるとは思いますが、『ある程度は楽であることが多い』と考えて良いと思います。
理由としては、深夜帯のお客様は飲食店として利用するというよりは、マンガをガッツリ読むための利用、もしくはホテルの代わりとして仮眠を取るために利用という場合が多く、お客様対応は少ないからです。
ただし上記の通り、少人数体制が多いので、突然多くのお客様が来店されたときにはパンクしますし、場合によっては一人で全ての業務を行うので責任もあり大変な場合もあります。
とは言えお客様が少ない時はぼーっとしていたり、こっそりスマホを触ったり、こっそりマンガを読んだりできることもあります。
ちなみに僕がアルバイトをしていたマンガ喫茶は、ランチタイムはいつも満席になるお店でしたが、深夜はそこまでお客様が多いわけではなかったので夜勤は1人体制でした。でも僕がモーニングに入るといつも洗い物が大量に残っていたので人間関係は多少ギクシャクしていました。(笑)

以上、マンガ喫茶・ネットカフェバイトの概要でした!
これからマンガ喫茶・ネットカフェでバイトをしてみたい方、夜勤でしっかり稼ぎたい方、どさくさに紛れてマンガを読めるアルバイトを探していた方はぜひ参考にしてくださいね!