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 愛知県半田市で昨年12月30日、全焼した県営住宅の一室から殺害された女性2人の遺体が見つかった事件で、亡くなったブラジル人女性のワゴン車を無免許で運転していたとして、愛知県警が、この女性の知人でペルー国籍の男を逮捕していたことが捜査関係者への取材でわかった。捜査本部は、男が殺人放火事件について事情を知っているとみて調べている。

 県警によると、30日午後2時10分ごろ、半田市一本木町2丁目の県営西亀崎住宅から煙が出ていると付近住民から119番通報があった。鉄骨4階建ての集合住宅で、3階の一室約35平方メートルが全焼した。亡くなったのはブラジル国籍でアルバイトのアマリリア・マルヤマ・キンベルリ・アケミさん(27)と、25~35歳の女性とみられる。司法解剖の結果、2人の首には圧迫痕があった。日本に住むアマリリアさんの姉と連絡が取れていないという。

 玄関は無施錠で、遺体周辺が激しく焼けていた。台所では、5リットル入りのガソリン携行缶がほぼ空の状態で見つかった。県警は何者かが2人を絞殺し、火を放ったとみて調べている。

 愛知県警は30日夜、名古屋市内でアマリリアさんのワゴン車を運転していたペルー国籍の男を道路交通法違反(無免許)の疑いで逮捕した。車には5歳と3歳のアマリリアさんの娘2人も同乗しており、県警が保護した。2人にけがはなかった。