大気汚染が「世界最悪」といわれるインドの首都ニューデリー一帯で1日、マイカーの通行をほぼ半分にして排ガス削減を目指す車両規制が始まった。15日までの試験導入。ニューデリーを抱えるデリー首都圏は公共交通機関が不十分なだけに、市民からは不満の声が上がっている。
規制では偶数と奇数のナンバーごとに通行できる日が決められており、違反者には罰金2千ルピー(約3600円)が科せられる。1日は奇数の車両が通行できる日で、デリー首都圏では規制は比較的守られ、交通量も減った。ニューデリーの米大使館によると、同日朝の大気中の微小粒子状物質「PM2.5」を含む汚染指数は一部で最悪レベル「危険」を示し、午後にはやや指数が下がった。
デリー首都圏は、流しのタクシーが少なく地下鉄網も不十分。当局はバス3千台の増便などで対策を取るが、偽造ナンバーも横行しているという。(共同)