韓国が5年ぶりに「貿易1兆ドル(約120兆円)」達成を果たせなかった。世界的な景気低迷や原油安の影響で、輸出も輸入も不振だったためだ。だが、輸出よりも輸入の方が大幅に減少したことで、昨年の韓国の貿易収支は年間ベースで過去最高の904億ドル(約10兆8700億円)の黒字となった。
これは、産業通商資源部(省に相当)が1日、「昨年の輸出5272億ドル(約63兆3960億円)と輸入4368億ドル(約52兆5250億円)を合わせた韓国の貿易総額は9640億ドル(約115兆9210億円)で、2014年の1兆982億ドル(約132兆590億円)に比べ12.2%減少した」と明らかにしたものだ。
韓国は2011年に世界で9番目に「貿易1兆ドルクラブ」入りを果たし、4年連続でその座を守ってきたが、5年目にして外れたものだ。今年も貿易1兆ドル達成は難しいという見方が優勢だ。同部は「今年は輸出も輸入も約2%増え、貿易総額は9860億ドル(約118兆5670億円)前後だろう」との見通しを明らかにした。
しかし、昨年は主要国の輸出が大幅に減少、韓国の世界輸出順位はフランスを抜き、中国・米国・ドイツ・日本・オランダに続く6位と1ランクアップした。
昨年の韓国の輸出不振における最大の原因は原油価格の下落だ。国際原油価格が1年で約50%下がった影響で、石油および石油化学製品の価格が急落、この業種で輸出額だけで約289億ドル(約3兆4750億円)減少した。