(金髪っぽく見せる方法)
・光らせる。(光に対する反射強度を上げる)
・髪色(テクスチャ)を変更する。
・スフィアマップを適用する。
・ライティングで光を当てる。
・トゥーンシェーダーエフェクトを適用する。
・トゥーンシェーダーエフェクトを改変する。
((髪色(テクスチャ)を変更して金髪にする方法))
モデルの髪色(テクスチャ)に描かれている髪の毛の形に合わせて
金色を構成している色(白・黄・黄土色・オレンジ色など)をテクスチャ
の濃淡ごとに塗り分ける事で金髪ぽく見せる方法をやってみます。
(使用ソフト)
・PMXエディタ PmxEditor
・ペイントソフト GIMP、PictBear
(金髪化したテクスチャ例)
PmxEditorで髪の毛のテクスチャ(TexView)を比較しています。
ベース色を1番明るい黄色、毛束の部分は薄黄土色と黄土色で
ペイントソフトのスポイトとバケツツールを使い塗りつぶしを行い
グラデーションがかって複数の色が混在する部分がキレイに
見えなかったので最後にフィルター機能のぼかしをかけています。
全体にぼかしをかけたので白丸のハイライト部分の表示もボケて
しまいました、白丸部分をぼかしをかけた上から新たに描くか
黄土色で塗りつぶして無くしてしまうかしたいと思います。
(今回白丸のハイライトは塗りつぶす事にしました。)
(金色テクスチャから色情報をもらう)
ネットのGoogle検索で「フリー素材 金 テクスチャ」で画像検索をかけると
出てきます。
フリーテクスチャ素材館
GOLDヘアーライン・フリーテクスチャ(CG)
http://free-texture.net/stone-metal/gold.html
真鍮のヘアライン・フリーテクスチャ(CG)
http://free-texture.net/stone-metal/brass-hairline.html
今回は動画で使えるように色調をもっと暗めにして作りたいと思います。
動画では照明を複数使用する為、地の髪色が薄いと発光する金髪を
通り越して色が白飛びするケースをなるべく少なくしたいからです。
ペイントソフトで金色テクスチャを開いてスポイトで色情報を取得します。
細かい筋がたくさん入っている場合は画像をかなり拡大してから行います。
RGB(赤緑青)の数値が分かれば再現する事が出来ます。
(RGB情報)
(ペイントソフトPictBear)
(真鍮のヘアライン・フリーテクスチャ(CG)の場合)
R(赤) 192
G(緑) 165
B(青) 76
(金色)
R(赤) 255
G(緑) 201
B(青) 14
(黄金色)
R(赤) 230
G(緑) 180
B(青) 34
(ペイントソフトでモデルの髪の毛テクスチャを開く)
ペイントソフトGIMPを起動する。
ファイルメニューの新しい画像を選び新しい画像を作成で画像サイズを
PmxEditorの髪の毛テクスチャTexViewウインドウの左下の数値を見て
入力してOKボタンを押す。(1024×1024であれば1024を入力する。)
(新しい画像をダイアログで設定し、画像ウインドウに表示)
髪の毛テクスチャファイルをGIMP画面にドラッグ&ドロップまたはファイルメニューの
開く/インポートを選び画像ファイルを開くでテクスチャファイルを開く。
(髪の毛テクスチャ)
GIMPの機能でウインドウメニューのドッキング可能なダイアログの一覧から
使いそうな機能を追加表示する事が出来ます。
(パレットやカラーマップを追加してます。)
(名前を付けて保存)
テクスチャのファイル形式は.png .jpg .tga .bmpと色々ありますが
名前を付けて保存する時は一般的な画像形式の.pngに統一してあります。
GIMPでは別名保存はファイルメニューの名前を付けてエクスポートと
なっています。
元ファイルに間違えて上書きしないようにモデルのテクスチャファイルと同じ場所に
png形式でエクスポートします。
(エクスポート確認画面)
画像をエクスポートのチェックはいじらず圧縮レベルだけ0にしたらエクスポート
ボタンを押します。
(金色テクスチャを開く)
(純金髪テクスチャー(HAYSURIZA様))
髪の毛テクスチャと同じ方法で金色テクスチャを開きます。
ツールボックスのスポイトツールを選び使いたい色の上でクリックして色を取得します。
最初はベース色を選びます。
(色情報)
画面左下のpxを100%から200%に変更して拡大表示にしています。
スポイトで採取した色がツールボックスに表示されたら色の上でクリックして
描画色の変更ウインドウを出すと色情報を見る事が出来、色がグラデーション
で表示されている部分をクリックする事で選んだ色を変更する事も可能になっています。
金色テクスチャの色を5段階に分けて四角で囲んである部分から色を選んで
いきたいと思います。
紫色の囲み部分は1番濃い色で髪の形の内側部分、水色は中間色で髪の形の内側、
白はベース色で髪全体、黄緑はハイライトで髪の形の内側といった感じで塗り分けます。
1番濃い色(R 214 G 193 B 84)
中間色(R 221 G 204 B 90)
ベース色(R 226 G 208 B 96)
ハイライト色(R 250 G 246 B 120)
(髪の毛テクスチャのコントラストを上げる)
色メニューの明るさ-コントラストでコントラストを35に上げて描画色をくっきり
させる事で色差があまりない部分も塗り分けされるようにしておきます。
(髪の毛テクスチャを塗りつぶす)
別名保存(名前を付けてエクスポート)したテクスチャファイルを開きツールボックス
からバケツツールを選びます。
ツールボックス下のツールオプション(もし見当たらなければウインドウメニューの
ドッキング可能なダイアログにあります。)の塗りつぶしにあるしきい値を15.0から
3.0に変更して下さい。
しきい値が大きいままだと塗りつぶした時に画像全体が塗りつぶされてしまいます。
(ベース色をバケツツールで塗りつぶす)
ベース色(R 226 G 208 B 96)
画面下のpxを66.7%から100%に変更して拡大表示しています。
作業時はもっと拡大して200%位の方がやりやすいと思います。
白いカーソルの先端が選択されている部分です。
クリックすると塗りつぶされていきますが、1回では塗りきれないので何回か
場所を移動してクリックして下さい。
間違えたら編集メニューの塗りつぶしを元に戻すまたはコントロールキー(ctrl)
とzキーを同時に押して1つ前に戻す事が出来ます。
元画像と見比べながらの方が作業しやすいと思います。
しきい値3.0でも髪の形の内側が一緒に塗られてしまう事がありますので
色の差があまりない部分をきちんと塗り分けをしたい場合はしきい値を2.0に
下げてみたりして下さい。
点状の塗り残しはえんぴつツールまたはブラシツールで塗った方が簡単です。
(バケツツールで塗りきれない部分)
点状に色がまだらになっているとその部分が汚れて見えるのでなるべく
まだら部分を残しておかずに塗り分けすると仕上がりもキレイになります。
ツールボックスのえんぴつまたはブラシツールをクリックして選び、ツールオプション
で不透明度100.0、ブラシ2.Hardness050、サイズ10.00(細いところは5.00)、
縦横比0.10、角度0.00に設定してから塗ります。
髪の形の内側のまだらになる箇所は後で処理する為そのままにしておいて下さい。
(ベース色塗りつぶし完了)
ファイルメニューの名前を付けてエクスポートで別名保存します。
(髪の形の内側部分を塗りつぶす)
やり方はベース色取得方法と同じで金色テクスチャから1番濃い色
(ベース色より少し濃い程度)をスポイトで採取しておきます。
髪の形を描いてる内側部分の白丸のハイライトも含め全部をバケツツールで
1番濃い色に塗っていきます。
(中間色とベース色より明るいハイライト色は後でブラシツールで描く。)
しきい値は最初15.0に上げておき画像をpx400%の拡大表示で髪の形の内側を
全て塗りつぶしていきます。
画面全体が塗りつぶされてしまうようならしきい値を5.0に下げて試してみて下さい。
それでも塗りつぶせない場所はえんぴつまたはブラシツールで塗ります。
ドット単位の小さい塗り残しは仕上げのフィルターのぼかしでほとんど判別出来なく
なるのでそこまでしっかり塗らなくても大丈夫です。
1番濃い色(R 214 G 193 B 84)
(1番濃い色塗り終わり)
髪の形のフチなどの細かい塗り残しは中間色とハイライトをブラシツールで
塗る時にキレイにします。
(中間色を描く)
ベース色と1番濃い色で塗りつぶされた画像に髪の形の内側の中間色とハイライトを
ブラシツールで描きたいと思います。
髪の毛テクスチャの元画像をトレースするので髪の毛テクスチャファイルを今開いている
画面の上にドラッグ&ドロップまたはファイルメニューのレイヤーとして開くを選ぶ。
(元画像を重ねる)
画面右のレイヤーで後から読み込んだ元画像ドラッグしてを下に移動する。
作っている方のレイヤーの目アイコンをクリックして非表示にし、作っている方の
レイヤーの上でクリックして青色ハイライトにして選択されている状態にする。
色は中間色(R 221 G 204 B 90)を入力する。
ブラシツールで不透明度90.0、ブラシ2.Hardness050、サイズ5.00、縦横比0.10
角度0.00にしたら元画像の濃淡で2番めに濃い色が引かれている部分をなぞっていく。
(2枚の画像位置がズレて無い事を確認する。)
1番濃い色より明るい色が塗られている範囲をを囲んだらバケツツールで塗りつぶす。
(中間色で塗りつぶし)
髪の形の内側を2色(1番濃い色と中間色)で塗り分けして塗り残しの部分も塗っています。
レイヤーの目のアイコンのON/OFF(画像の表示/非表示)をしてトレースがちゃんとなぞれて
いるか見たり、ブラシツールのトレースとバケツツールの塗りつぶしを使い分けたりして下さい。
(トレースの時はファイル非表示、塗りつぶしの時は表示する。)
中間色で塗りつぶした範囲内の明るい部分をブラシツールでハイライトを描く。
ハイライト色(R 250 G 246 B 120)
ブラシツールのツールオプションで不透明度10.0、ブラシ2.Hardness050、サイズ5.00
縦横比0.10、角度0.00にする。
バケツツールの場合は不透明度10.0、しきい値1.0です。
ベース色、1番濃い色、中間色、ハイライト色の4色でグラデーションを表現する事で
金髪っぽく見せようとして全部塗り終えました。
レイヤーの髪の毛テクスチャ元画像はクリックして選んだらゴミ箱アイコンを押して
削除しておきます。
色階調を滑らかにする為にフィルターメニューのぼかし-ガウスぼかしをかけます。
(ぼかしをかける)
色の境目がほどよくぼやけた感じになりました。
これで髪の毛テクスチャを金色に変更する作業は終わりです。
ファイルメニューから名前を付けてエクスポートを選んで別名保存します。
PmxEditorで新しく作ったテクスチャを髪の毛に適用しましょう。
(PmxEditor)
モデルpmxファイルをダブルクリックまたはPmxEditorを起動してPmx編集ウインドウの
ファイルメニューの開くでモデルpmxファイルを開く。
Pmx編集ウインドウの材質タブのリストから髪の毛を選びテクスチャ/メモのTex:右の
水色四角アイコンを押してTexViewウインドウを出しファイルメニューのテクスチャ
読み込みで作成したテクスチャpngファイルを選択してテクスチャの表示が作成した
ものに変わったらファイルメニューの現在のテクスチャへ変更を選ぶ。
Pmx編集ウインドウのファイルメニューにある名前を付けて保存したら次はMMDを
起動します。
(材質タブの反射色と反射強度は初期設定のままなのでAutoLuminousで発光
はしません。)
(MMD)
(左)前回作った金髪テクスチャ(右)今回作った金髪テクスチャ
今回作った金髪テクスチャはベース色が暗めであまり金髪に見えないですね。
動画で照明を当てる事を想定した色選択だったので照明系エフェクトをかけて
の見え方も確認します。
(照明エフェクトあり)
(照明・照り返し・逆光エフェクトPostOverRayVR(データP様))
(光量を上げるエフェクトLightBloom(くるりんぽん様))
照明のお陰でモデルや衣装の質感がグンとアップしてます。
左のめりかはそれほど強い照明ではないのに左上の髪が色飛びしかかってます。
右のめりかは髪色が明るくなり金髪ぽく見えなくもないかな、もう少し強い照明で
金髪らしくなりそうです。
説明が長くなりましたが今回はこれで終了です。
(MMDモデルの髪色を金髪にする記事はまだ続きます。)
お疲れ様でした。