[PR]

 中国の国営新華社通信は1日夜、中国軍が新たに「火箭軍(ロケット軍)」「戦略支援部隊」「陸軍指導機構」を創設したと発表した。習近平(シーチンピン)指導部は米軍に対抗するため、1949年の新中国成立以来の大規模な軍の組織改革を進めている。

 中国軍は北京や瀋陽など七つの軍区に分かれ、陸海空の各部門と第2砲兵(戦略ミサイル部隊)で構成されてきた。

 新華社通信によると、12月31日、北京にある中国軍の施設「八一大楼」で、共産党中央軍事委員会主席を兼ねる習国家主席が出席し、新たな部隊の発足式が開かれた。

 習氏は発足式の訓示で「軍隊強化の道を揺るぎなく進んでいく」と強調。ロケット軍について「わが国の戦略的抑止の中核戦力であり、大国としての地位の戦略的支柱だ」と述べ、「核抑止と核反撃能力を増強し、中長距離・精密攻撃力を強化する」との方針を示した。

 また、習氏は戦略支援部隊について「国の安全を守る新しいタイプの作戦力で、重要な成長ポイントになる」とした。中国国防省や北京の軍事筋によると、ロケット軍は第2砲兵が強化・名称変更したもので、戦略支援部隊はサイバーや衛星分野の戦略を担う方向で検討されているという。