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【妊婦の苦悩】妊娠知らせるマタニティーマークはつけたくない 世間の冷たい対応…「幸せ自慢するの?」

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【妊婦の苦悩】
妊娠知らせるマタニティーマークはつけたくない 世間の冷たい対応…「幸せ自慢するの?」

マタニティーマークが施されたストラップ。1番大きかった平成23年(左)に比べ、最新版の大きさは約半分だ(ベネッセコーポレーション提供)

サイズも小さく

 こうした傾向を受けてか、マークをあしらった関連グッズにも変化が起きている。

 ベネッセコーポレーションが年4回発行している「初めてのたまごクラブ」では、毎号マークをあしらったストラップを付録にしているが、大きさが当初よりも半分ほどになった。最も大きかったのは、直径約10センチの23年の付録。これに対し、最新号(昨年12月15日発売)の付録は、同約5・5センチとなっている。担当者によると「さりげなく目立たない物がいい」という読者の要望が多かったそうだ。

 ギフト商品を扱っている藤田商店(岐阜市)では、マークを浸透させようと、有志で「マタニティーマーク普及委員会」を作り、個人や自治体向けに関連グッズを出荷してきたが、「ここ数年で申し込みが3分の1ほどになっている」という。

認知度低く

 こうした背景には、マークを付ける妊婦側と、周囲の認識の差があるようだ。

 同委員会の担当者は、マークを付けている妊婦は「急病や災害時など、妊婦に使えない薬を配慮してもらえるように」「どうしても体調が悪く、空いている優先席に座ったとき、白い目で見られないように」などの思いで付けていることが多いと話す。しかし、マークに冷ややかな反応をする人は「『マークを付けているんだから何とかして』、と配慮を強要された気分になっているのでは」と分析する。

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