中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

山田、目標は連続トリプルスリー

2016年1月1日 紙面から

 2年連続最下位から、昨年は14年ぶりリーグ制覇まで、一気に登り詰めたヤクルト。その最大の原動力は、有言実行男・山田哲人内野手(23)だ。公言した目標を次々クリアしてきた男の次なる目標は「2年連続トリプルスリー」だ。プロ4年目だった一昨年、開幕前に「年間180安打以上」の目標を立てると、日本人右打者最多記録を更新する193安打を放ちブレーク。昨年は、打率3割、30本塁打、30盗塁以上を同一年にマークする「トリプルスリー」を掲げ、見事に達成した。

 有言実行男というと、貪欲で鉄の意志を持つ、ストイックなアスリートの姿を思い浮かべるかもしれない。だが実際は、おもしろいほど弱音を口にする今時の若者だ。会見で「来年の目標はトリプルスリー」とぶち上げておきながら、帰りの駐車場で「ムリっしょ。今年が出来過ぎですよ」とぺろっと舌を出したり、優勝争いの緊張感も「楽しむ余裕なんてないですよ。ホントにしんどい。早く終わってほしい」と顔をしかめたりする。

 それでも、キャンプは毎日最後まで残って自主練習し、試合前は一日も欠かさず早出のティー打撃を行う。山田の「ムリ!」はガス抜きのようなモノで、自分を過信しないから努力も怠らない。

 今季の目標も昨年と同じトリプルスリーだが、難度は全く違う。「2度達成した人はいままでいないし、続けることが一番大事と思うから」。前人未到の2年連続トリプルスリーも、この男なら、弱音を吐きながら案外さらりとやってのけるかもしれない。 (竹村和佳子)

 

この記事を印刷する

PR情報





中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ