ヒョードルにベルト贈呈　馳文科相、ロシア大統領訪日に布石

　馳浩文部科学相は３１日、格闘技の大会が開かれたさいたまスーパーアリーナ（さいたま市）を訪れ、日ロ友好に貢献したとしてロシアの格闘家エメリヤーエンコ・ヒョードル（３９）に記念のベルトを贈呈した。プーチン大統領と近い関係にある人物で、政府は難航する大統領の訪日実現への布石にしたい考えだ。

　ヒョードルは過去に日本で開催された格闘技大会や、日ロの武道の交流イベントに参加。２０１２年の選手引退後にロシアスポーツ省の特別補佐官を務め、柔道家として知られるプーチン氏と親交がある。

　３１日の大会では、ヒョードルの選手復帰の試合が行われた。プロレスラーの経験もある馳氏だが、この日はスーツ姿でリングに上がり「格闘技を通じ、日本とロシアの交流、スポーツ振興に大きな貢献をしていただいた」と緊張した面持ちで贈呈理由を述べた。ベルトは馳氏がレスラー時代に獲得したチャンピオンベルトの複製品という。