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【サッカー】

浦和・李が3戦連発

2015年12月30日 紙面から

浦和−柏 延長後半12分、決勝点を決めた浦和の李(左)=味の素スタジアムで(岩本旭人撮影)

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◇天皇杯<準決勝> 浦和1−0柏

 サッカーの第95回天皇杯全日本選手権は29日、準決勝2試合を行い、ヤンマースタジアム長居(大阪市)のG大阪−広島戦は、前回覇者のG大阪がFW宇佐美貴史(23)の2ゴールなどで3−0とJ1年間王者の広島に快勝した。味の素スタジアム(東京都調布市)では浦和が1−0で柏を破り、前回優勝の第86回大会以来9大会ぶりに決勝へ進出。0−0の延長後半12分に途中出場のFW李忠成(30)が決勝点を挙げた。決勝は来年1月1日午後2時15分、味の素スタジアムでキックオフだ。

 乗っている男がまた決めた。PK戦突入もちらつき始めた延長後半12分、浦和のFW李がMF梅崎の左クロスに頭で合わせたこの試合唯一のゴールが、浦和を9大会ぶりに決勝に押し上げる決勝点となった。

 「(運にも左右されるPK戦は嫌なので)120分間で絶対決めたいと思っていた。俺がヒーローになると強い気持ちで臨んだ結果」。李は以前、FC東京にも柏にも在籍したことがある。かつてのホームで古巣を相手に価値ある一発を記録し、「成長した姿を見せたいし、(昔の仲間に)負けたくないという気持ちもある。性分的にそういうのが力になる」と声を弾ませた。

 天皇杯初戦、J3町田との4回戦(11月11日・熊谷)から3戦連発でもあり、口を突く言葉も「今はいい風が自分に吹いていて、それに乗れている。この大会を“僕の大会”にしたい」と頼もしい限りだった。

 チームとして我慢できたことへのご褒美だった。戦前の予想通り、「リーグ戦同様、浦和が攻め、相手が守ってカウンターという試合。一つのミスが命取りになる、難しい試合」(ペトロビッチ監督)となったが、最後までじれなかった。

 GK西川は「大事な試合で自分たちのサッカーができず、焦って、ミスから失点という試合もこれまであったが、今日はまず無失点でいくことを意識。PK戦でも構わないという意識でやっていた。成長した部分だと思う」と胸を張った。

 殊勲の李も「(梅崎からのクロスは)みんなの思いがこもったパス。決めるだけだった」と決勝ゴールは“取らせてもらった”という側面があることを強調した。

 「この2年間、タイトルを逃し続けてきた。せめて天皇杯くらいはと思う。自分たちがやってきたサッカーが間違っていなかったと証明したい」と同監督。選手は選手で「ミシャ(同監督の愛称)に初タイトルを」と一丸になっている。その胸に待望の勲章がつく日は近い。 (内田修一)

 

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