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 1904年イタリアから始まった地熱開発。

イタリアのラルデレロで天然蒸気を利用し、3/4馬力の発電に成功したのが1904年(明治37年)、世界初の地熱発電である。同じラルデレロで1913年(大正2年)250kWの地熱発電が行なわれたがこれが世界初の地熱発電所である。
日本においては、1919年(大正8年)海軍中将山内万寿治氏が別府で噴気井(ふんきせい――蒸気の出る井戸)の掘削に成功。1925年(大正14年)太刀川平治博士が別府で1.12kWの発電に成功し日本初の地熱開発利用となった。日本で本格的な地熱発電が始まったのは、1966年(昭和41年)岩手県の松川発電所(23,500kW)の運転開始からである。
電力会社として初めて地熱発電を開始したのは1967年(昭和42年)大分県九重町の九州電力大岳発電所(12,500kW)である。

     
1967年(昭和42年)電力会社として、日本で始めて地熱発電の運転を開始した九州電力大岳発電所。
写真提供:九州電力/八丁原発電所
  地熱発電の歩み
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年表:九州電力パンフレット「九州電力の地熱発電所」より
   


 日本には約200ヵ所の火山がある。

日本には大きく分けて東北日本火山帯と西南日本火山帯があり、約200からの火山がある。地熱発電はこうした火山活動による地熱資源が必要となるが、日本は約200からの火山によって豊富な地熱資源に恵まれている。
日本には電力会社などによる事業用の地熱発電所が13ヵ所、観光ホテルなどの自家用の地熱発電所が5ヵ所、計18ヶ所ある(平成18年3月現在)。そのほとんどが東北、九州に集中しているのは、火山が多い地域だからである。日本の自然エネルギー発電として新エネルギーと呼ばれる太陽、風力、燃料電池等は19億kWh、地熱発電は35億kWhであり(地熱調査会調べ・1999年度)自然エネルギー活用としては大きい。
 
日本の地熱発電所【拡大する
図:九州電力パンフレット「九州電力の地熱発電所」より


 世界的評価の高い日本の地熱技術。

世界で地熱発電所を持つ国は23カ国(平成13年12月現在)。設備容量の第1位はアメリカ、2位はフィリピン、日本は6位に位置しているが発電設備容量に対する発電量(利用率)は世界の中でも高い。さらに、海外で地熱資源調査、開発の実施、協力なども行い、その技術力は世界でも高く評価されている地熱先進国である。

     
世界の地熱発電所 【拡大する
図:九州電力パンフレット「九州電力の地熱発電所」より
  世界の地熱発電設備 【拡大する
表:九州電力パンフレット「九州電力の地熱発電」より
   

 
 
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