7時になりました。
ニュースをお伝えします。
日本と韓国の間の最大の懸案だった慰安婦問題。
きのう、日韓外相会談が行われ、慰安婦問題の最終的な解決で合意しました。
政府は今後、元慰安婦への支援事業などを着実に実施するとともに、韓国との関係改善を軌道に乗せるため、国際会議の場などを利用して、首脳間の対話を積み重ねていく方針です。
慰安婦問題の最終的な解決を目指して、きのう、岸田外務大臣と、韓国のユン・ビョンセ外相が会談しました。
日韓両政府は、慰安婦問題を巡って、韓国政府が設置する財団に、日本政府の予算でおよそ10億円を拠出し、元慰安婦への支援事業を行うことなどで合意。
この問題を最終的かつ不可逆的に解決することを確認しました。
またソウルの日本大使館の前に設置された、慰安婦を象徴する少女像に関して、韓国のユン・ビョンセ外相は、韓国政府としても可能な対応方法について、関連団体との協議を行うなどして、適切に解決されるよう努力すると述べました。
そして両外相は今後、国連など国際社会において、この問題について互いに非難・批判することを控える考えを示しました。
今回の合意を受けて、安倍総理大臣は。
また、安倍総理大臣は韓国のパク・クネ大統領と電話で会談し、元慰安婦に対するおわびと反省の気持ちを表明。
パク大統領は、外相会談で合意した事業が実施されれば、この問題が再び議論されることはないという考えを示しました。
政府は今後、元慰安婦への支援事業について、韓国政府と協力し、元慰安婦らが納得できる内容にすることで、合意を着実に実施していくことにしています。
また今後、冷え込んでいた韓国との関係改善を軌道に乗せるため、国際会議の場などを利用して、安倍総理大臣とパク大統領との首脳間の対話を積み重ねていく方針です。
一方、日韓両政府に対して、繰り返し問題の解決を促してきたアメリカ政府。
28日、相次いで歓迎する声明を発表しました。
ケリー国務長官は、慰安婦という敏感な歴史問題で合意に至ったことを歓迎するとしています。
またライス大統領補佐官は、日韓両国が勇気を持ってこの難しい問題を最終的に解決したことを称賛する。
日米韓の3か国が、安全保障面での協力をさらに強化していくことを楽しみにしているとしています。
ソウルには、外相会談を取材した政治部の権藤記者がいます。
権藤さん、今回の合意を日本はどう受け止めているんでしょうか?
岸田外務大臣が、歴史的、画期的な成果と強調した今回の合意には、政府・与党だけでなく、野党からも一定の評価の声が出ています。
とりわけ今回、日本側が最も重視していた、最終的かつ不可逆的な解決、つまり問題が蒸し返されることはないという確約を、韓国側から得られたことには、未来志向の関係構築につながるという期待感が広がっています。
戦後70年、日韓の国交正常化から50年の総決算として、ことし中に、最大の懸案に決着をつけたいという両国の首脳の強い意向を受け、双方の外交当局による、ぎりぎりの妥協点を探る努力が実る形となりました。
今後の日韓関係はどうなりますでしょうか?
長年の懸案だった慰安婦問題は、首脳会談が長い間行われないなど、日韓関係に大きな影を落としてきましたが、その解決によって、外交ばかりでなく、経済関係や国民どうしの感情なども好転する可能性があります。
岸田外務大臣は、日韓、そして日米韓の安全保障面での協力も、前進する素地が出来たと述べるなど、今回の合意を受けて、冷え込んだ両国関係の改善を軌道に乗せ、東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中、安全保障分野での連携強化につなげたい考えです。
一方、韓国側では反発も出ています。
ソウルの日本大使館の前に少女像を設置した市民団体は、像は歴史の象徴であり、われわれの公共の財産だ。
韓国政府が、撤去や移転をうんぬんするのはありえないなどと、強く反発しています。
また日本が法的責任を認めなかったことについても、最大野党が、日本政府の法的責任から目を背けた合意で受け入れられないと、厳しく批判しています。
韓国では、今回の合意を評価する声がある一方で、合意は適切ではないと指摘する意見も出ており、パク政権には今後、国民の理解を得るとともに、像の移転に向けて、市民団体の協力を取り付けるという、難しい課題が残される形となりました。
再び権藤記者に聞きます。
問題が蒸し返されることはないんでしょうか?
日本政府には、韓国側がこれまで何度も評価や対応を変え、そのたびに両国関係に影響してきたという苦い思いがあり、合意が確実に担保されるのか、懸念があるのも事実です。
韓国国内では早速、日本政府としての法的責任を認めなかったことや、慰安婦を象徴する少女像の取り扱いを巡って、不満の声も出ています。
日本政府としては、韓国政府による国内対策を注視しつつ、元慰安婦への支援事業などを着実に実施することで、両国の関係改善に確かな道筋をつけていけるかどうかが問われることになります。
次です。
年末年始をふるさとや行楽地で過ごす人たちの帰省ラッシュはきょう、国内の空の便でピークを迎える見通しで、東京や大阪から各地に向かうほとんどの便は予約で満席となっています。
航空各社によりますと、国内の空の便はきょう、帰省ラッシュのピークとなり、羽田から各地に向かう下り便の予約率は、今月25日の時点で、全日空、日本航空ともおよそ98%と、ほぼ満席となっています。
羽田空港などでは、手荷物検査場が混雑する見込みで、航空各社は、手荷物を預ける人は時間に余裕を持って空港を訪れるよう呼びかけています。
混雑はあすも続く見通しだということです。
またJR各社によりますと、新幹線の指定席は、きょうは午前の便を中心に混み合っています。
混雑のピークはあすになる見通しです。
高速道路は東名高速道路で正午ごろ、神奈川県の大和トンネル付近を先頭に20キロの渋滞が見込まれるなど、各地で渋滞が始まりますが、混雑のピークはあすになる見通しです。
きのう、栃木県の栃木市役所に駐車場のエレベーターで拾ったと、女性が宝くじが入った袋を届け出ました。
宝くじは2000枚、60万円相当に上り、袋には、豪雨の被災者のために使ってほしいと記された手紙も入っていました。
市役所に届けられたのは、こちらにある、2000枚にも上る宝くじの券でした。
袋の中に入っていたのは、60万円相当の宝くじ2000枚。
警察によりますと、きのう正午ごろ、栃木市役所の窓口に、60歳ぐらいの女性が、隣の立体駐車場のエレベーターの中で拾ったと届け出ました。
袋には栃木市の鈴木俊美市長と市の農林課に宛てた手紙も入っていて、宝くじが当たりましたら、豪雨災害の被災者のためにお使いくださいなどと記されていました。
栃木市は、ことし9月の関東・東北豪雨で田畑や住宅が水没するなど、大きな被害を受けました。
宝くじは落とし物として警察に届けられ、警察は、落とし主などに名乗り出てほしいとしています。
警察によりますと、届けられた宝くじは拾得物として扱われ、警察が5か月間、持ち主や届け出た女性が名乗り出るのを待ちますが、見つからなかった場合は県に移管されるということです。
閉ざされた空間に長期間滞在する宇宙飛行士のストレスを診断する方法の開発につなげようと、JAXA・宇宙航空研究開発機構が、一般から閉鎖空間に滞在する実験への協力者を募ったところ、8人の定員に対し、2000人を超える応募があり、予定より早く締め切られる関心の高さとなっています。
国際宇宙ステーションに長期滞在している宇宙飛行士の健康状態は、地上の医師が2週間に1回、顔色や声から診断していますが、ストレスを感じたときにすぐには分からないことが課題になっています。
このため、JAXAは血液や唾液などの検査を通じて、ストレスを日常的に診断できる方法を開発することになり、基礎的なデータを集めるため、来年2月から一般の人に閉鎖空間に滞在してもらう実験を始めることになりました。
実験が行われるのは、茨城県の筑波宇宙センターにある、宇宙飛行士の選抜試験にも使われる、宇宙船を模した施設で、20歳から55歳までの男性8人に、2週間、共同生活をしてもらいます。
JAXAでは、実験の協力者に38万円を支給する条件で、今月24日から募集を始めたところ、8人の定員に対し、2000人を超える応募があり、予定より2週間以上早く、きのうで募集が締め切られました。
多数の応募が寄せられたことについて、JAXAは、宇宙への関心が高まっていることを感じ、ありがたく思っています。
実験をしっかりと成功させたいと話しています。
続いては気象情報、平井さんです。
おはようございます。
北海道から新潟県にかけての日本海側は、このあとも雪が続いて、午前中ピークに、大雪となりそうです。
それでは雪の見通し、見ていきましょう。
まず午前中です。
紫色の表示が、北海道から新潟県にかけての日本海側にありまして、雪が午前中をピークに強まりそうです。
今夜になりますと、その雪の紫色の表示が少なくなります。
今夜はだんだんと弱まってくる見通しです。
それでは雲の動きを見ましょう。
動かしますと、この日本海側、寒気の吹き出しに伴う筋状の雲がいっぱい広がっています。
このため、日本海側では雪が降って、ところどころ、北海道から新潟県にかけて、雪が強まっています。
それでは、その雪を強めている寒気の見通しです。
午前8時の段階で、大雪の目安の寒気が、北陸まで南下しています。
このあと動かしてみましょう。
今夜にかけて、この寒気が次第に北上して弱まってきそうです。
このために、きょうの午前中ピークに、午後はだんだん、雪が弱まってくる、そんな予想となっています。
それではきょうの全国の天気をお伝えしましょう。
2015/12/29(火) 07:00〜07:20
NHK総合1・神戸
ニュース・気象情報[字]
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0モード(シングルモノ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:1935(0x078F)