首都高速道路を守る首都高パトロール隊に緊急指令。
高速道路の非常駐車帯に男性が1人いるという。
事故発生か?まもなく現場に到着。
そこには…。
このあと予期せぬ展開が待ち受けていた。
開口一番謝罪を始めた男性。
前に止まっている乗用車はではいったいどうやってここに来たのか?男性は置き去りにされたという。
その状況は…。
運転中同乗していた女性が怒り出し後ろから殴ってきた。
このまま運転するのは危険と判断し非常駐車帯に停車し男性が車を降りた。
すると女性が鍵をかけそのまま発進してしまったという。
その女性とはいったい誰なのか?なんと男性の妻だった。
夫を高速道路に置き去りにするほど妻が激怒した理由は?口論のきっかけは高速道路に入る前に立ち寄ったコーヒーショップ。
男性がその店で女性店員のお尻を見たと妻が怒り出したという。
お尻を見た見ていないの話で高速道路に置き去りにされてしまった男性。
通報を受け厳重注意を受け男性は交番へと向かった。
首都圏の大動脈首都高速道路。
1日平均95万台の車が行き交う巨大な交通網。
その安全を日々守り続けているのが一瞬の油断が死に直結する高速道路上。
ひとたび事故が発生すれば大渋滞を巻き起こす。
都市機能の麻痺も避けられない。
首都圏の暮らしを彼らが支えているのだ。
隊員の職務は事故の対応だけではない。
(サイレン)これもパトロール隊の任務だ。
低速で走りながら肉眼で探す。
その際追突注意を促すため発煙筒を落とす。
この発煙筒には大中小の3種類がある。
一般ドライバーが携帯しているのはちなみにこれらの発煙筒は使用後走行の邪魔にならないよう完全に燃え尽きるようできている。
隊員は状況に応じてこの3種類を使い分けているのだ。
高速道路で落とし物の調査。
見逃したら後戻りはできない。
目を凝らして探す。
そのとき!ガードレール側の道路上に小さな黒いものが。
これはいったい?時速80キロの車が行き交う高速道路上。
迅速に作業を遂行する。
隊員が拾ったものは…。
なんと10センチほどのみごと発見。
常に道路に目を配っている隊員だからこそなせる技。
しかし…。
落とし主の話によると通話のあとつい車の屋根に置いたまま発進。
やがて首都高速道路に合流しスマートフォンが落ちたことに気づいたという。
緊急車両が出動!火災発生!そのとき!家の中にレスキュー隊が突入。
子供専用の緊急車両。
産まれたのはわずか612gの赤ちゃん。
小さな命を守る女性医師に密着。
首都高速道路。
隊員の目の前を駆け抜ける男性。
いったい何が!?火災。
事故。
壮絶な現場の最前線に向かう緊急車両に密着!24時間警戒中の首都高に異変が。
早朝5時のことだった。
1台のここは箱崎ジャンクション付近の下り方面。
タンクローリーの後方で渋滞が発生。
更に…。
なんとタンクローリーが止まっている単独事故で上下線が渋滞するのは珍しい。
何があったのか?箱崎から209。
209です。
タンクローリーが止まっている後方で上下線ともに渋滞。
ここは上りと下りで車線の高さが5mも違う構造。
管制員はここからトラックの積荷などが反対車線に落下したのではないかと推測しパトロール隊を向かわせた。
このあと管制員と現場の隊員たちは予想をはるかに超えた壮絶な現場を目の当たりにする。
ほどなくして渋滞しているポイントへ到着。
そこには…。
上下線ともに渋滞を巻き起こしていた原因が明らかに。
路上に人が…。
隊員が現場を確認すると…。
現場にはうつぶせで横たわる男性が。
管制室に無線を入れる。
救急車も現場へ急行。
男性が倒れていた場所はタンクローリーからおよそ200mも離れた反対車線。
倒れている男性の周りには荷物や割れたフロントガラスが散乱している。
現場には事故の様子を見ていたという目撃者がいた。
目撃者の話とその後の調べで状況が判明。
タンクローリーがカーブに差し掛かったところ壁に衝突。
フロントガラスや荷物が落ちドライバーの男性は車外へ投げ出された。
無人となったタンクローリーはそのまま走行。
側壁に激しくぶつかりほどなくして止まった。
男性が投げ出されたと思われる場所には激しい衝突の痕。
激突した勢いで飛ばされた男性は200m無人で走り続けたタンクローリー。
更なる被害を招く可能性もあった。
救急車が現場に到着。
すぐさま男性に救命処置を行い病院へ搬送する。
その後男性の死亡が確認された。
事故は一瞬にして人の命を奪う。
緊急車両が向かう先には予想だにしない現場が待ち受けている。
極寒の大地で活躍する緊急車両。
事故車や故障車を救うロードサービス通称車両トラブルの依頼を受け隊員が走る。
降りつもる雪で車道が狭くなる冬の札幌。
大きなレッカー車ではなく馬力があるコンパクトな乗用車で作業を行う。
札幌南基地の大山はキャリア22年。
雪道を知り尽くした男。
これまですべてを1人でこなしてきたため妙な仕事癖が。
着いた現場はとある駐車場の一角。
依頼者が車の前に立ちつくしていた。
いったい何が起こったのか?雪の下にできたアイスバーンにはまり動けなくなったのだ。
雪道に慣れているはずの北海道の人々。
だが大雪のあとは駐車場からの脱出依頼が殺到。
大山は10分で車を救い出した。
朝の出勤時間もトラブルは多いが午後5時を過ぎた帰宅時間も要注意だと大山は言う。
この日7件目の依頼は…。
住宅街の真ん中で帰宅したものの車庫目前で走行不能。
原因は日中の車の往来によりシャーベット状となった厄介な雪だ。
大山はどうやって救い出すのか?大山はまずスコップで車体の下の雪をかきだしていく。
そしておもむろに車両からあるものを取り出してきた。
雪国のJAFの車の前に粉状のものをまきはじめた。
これはいったい…。
雪道にまくとグリップ力が上がり強力な車はたちまち動きだした。
現場の状況に合わせ道具と技を瞬時に使いこなす。
この日も雪によるトラブルの依頼が。
本部からの指示は隊員が持つ端末に随時送られてくる。
またしても現場に向かった大山は…。
目にしたトラブルは想像以上のものだった。
その車は助手席側が完全に溝に落ちていた。
なんと壁に寄りかかるようにして止まっている。
簡単には動きそうにない。
いったいなぜ?依頼者によると車を駐車させるため徐々に左に寄せていったが積もった雪の下に排水溝があるとは気づかなかった。
乗り上げた瞬間雪が崩れ出られなくなってしまったのだという。
壁に寄りかかった状態のため前後に引っ張ればこすれて車体が傷ついてしまう。
この状況をどうするのか?すぐに作業を開始した。
取り出したのはやはり前から引っ張る。
と思いきや巻きつけたのはなんとそしてウインチに接続。
更に…。
ウインチで車体後部を引く。
と同時に依頼者に左にハンドルを切らせ前方のタイヤを壁方向に押しつけていく。
大山の作戦はこうだ。
前方タイヤを緩衝材にしてボディを守りつつ後方をウインチで引いて車体を真横に引き上げようというもの。
雪の滑りを利用する大胆な発想。
ベテランならではのアイデアだ。
徐々に排水溝から引き上げられていく。
そして…。
狙いどおりみごとに救出。
被害を最小限に食い止めることができた。
マニュアルどおりではなく臨機応変にドライバーを救う。
それが大山の哲学だ。
首都高速を守るパトロール隊に事故の一報。
到着するやハンドルを右いっぱいに切る。
これは追突事故を警戒しての行為。
このように壁側にきっておけばもし追突されても本線に飛び出ず二次事故を防げるのだ。
現場はスピードが出ていたのであろう。
追突した車のフロントには激しいドライバーが救急車で搬送される。
パトロール隊の役目は現場の安全確保。
猛スピードの車が行き交うギリギリの位置で体を張って後方警戒を行う。
そしてすべての車両を見送ったあと最後の任務が。
この瞬間が最も危険なのだという。
後方のカラーコーンを外すときはまさに無防備状態。
後続車に背中を見せない。
パトロール隊の鉄則だ。
事故発生から1時間半。
規制解除を終え再びパトロールへ戻る。
そんな隊員たちが思わず絶句した衝撃の光景が。
いったい何が…。
なんと高速道路を男性の目的は?驚愕する隊員の視線の先には…。
高速道路を男性はスタスタと本線を横切っていく。
隊員がマイクで呼び止めても止まらない。
高速道路上に降りるなど言語道断。
即座に隊員が追いかける。
いったい男性の目的は?なんと渋滞中に尿意をもよおし車から降りたのだという。
男性はすでに用を足していた。
実はこの男性。
用を足したあと乗っていた車に戻れるように前方へ向かって先回りをしていたという。
隊員は厳重注意した。
むやみに高速道路に降りてはいけない。
礼!救助隊の中でも最高峰にある特別高度救助隊。
精鋭中の精鋭たち。
選りすぐられた救助のプロなのだ。
礼!お願いします。
この日は救助訓練。
救助の要請がないときもはやぶさの隊員たちは24時間緊張感を保ち続ける。
そのとき…。
レスキュー隊は出動とは言わない。
現場に赴くことを出場と言う。
火災か?事故か?どういう状況なのか。
現場まで5分。
はやぶさは運転手も助手席の隊員もシートベルトをしていない。
緊急自動車が現場に到着女性の安否は?現場はすでに落ち着いていた。
女性のホームヘルパーが対応し助け出したと聞き安堵の空気が流れる。
出番がないのは平穏の証しと隊長がつぶやいた。
この日清水隊長率いるはやぶさに一報が。
救助の出場指令。
1分1秒をムダにしないため事案の詳細は現場へ走りながら聞く。
状況を聞くや清水が何かをつかみ指示を飛ばす。
交通事故現場ではガソリン漏れによる引火爆発の危険性があり欠かせない機材なのだ。
すべてを先回りして準備しながら清水隊長は現場へ走る。
閉じ込められたドライバーは無事なのか?そこに待ち受けていたのは…。
1台の車が道路のど真ん中で横転。
情報では1台による単独事故。
車内にいるのは50代の女性。
1人で運転していたという。
左肩に痛みを訴えている。
自力では立つこともできない状態だ。
手にはおびただしい血が…。
一刻の猶予もない。
いったいどのような事故だったのか…。
目撃証言などによると雨のなかドライバーの女性がハンドル操作を誤りフェンスに激突。
そのまま横転したという。
清水隊長は女性に声をかけ続ける。
意識を正常に保ってもらうためだ。
意識を失ってしまうとどこが痛みどこが引っかかっているのか当事者の状態が把握しにくく救助が困難となるからだ。
清水隊長はこの状況に合わせた救出法をすでに指示していた。
搬出用のバックボードを車内に入れ女性をそのまま仰向けに固定。
後ろのトランク側から引き出して救出する。
しかしドアの開いている運転席側から引きあげればより早く搬送できるはず。
それは…。
清水は頸椎損傷の可能性を考え首に負担の少ない後ろからの救出を選んだのだ。
トランク側からバックボードが入れられる。
と同時に隊長は…。
了解。
清水が車内で用意していたガス検知器。
自分のそばに置きガソリン漏れを確認する。
わずかに動かしただけで顔をゆがめる女性。
傷は予想以上に大きく隊員たちに緊張が走る。
女性を車外へ運び出す際ガラスなどで手が傷つかないよう両手を布で縛る。
車内からは飼い犬も発見された。
驚きと不安で身をよじる。
ドライバーの血がついていたが幸いケガはなかった。
慎重に女性を運び出す。
ガス検知器に反応はなくガソリン漏れもなかった。
病院に搬送された女性は頭部に損傷を負ったものの清水の冷静かつ的確な救助により大事に至ることはなかった。
出場指令が下った。
火災発生の119番通報。
この日指揮をとるのは清水の先輩救助歴31年のベテラン河内隊長だ。
現場はどういう状況なのか。
更に情報が入る。
人が取り残されている可能性がある。
すると河内隊長が…。
すでに活動は始まっている。
隊長は通報内容から隊長だけではない。
いちばん若手の杉山隊員が…。
了解!中隊長!現場は住宅街にある2階建ての一軒家。
裏手の換気扇から煙が出ているのを近隣住民が発見通報したのだ。
最優先すべきは人命救助。
玄関は鍵がかかっていた。
どこか家の中に突入できる場所はないか?裏手の換気扇の周辺を探る。
一刻の猶予もない。
河内隊長は窓を壊して突入することを決断。
そして手にしたものは…。
割れると同時に煙が…。
部屋を満たすほどの煙が発生していた。
室内に取り残された人はいるのか?一般家庭とはいえ灯油やガスで爆発の危険性もある。
それでも彼らはひるまない。
人命救助における最後の望みがスーパーレスキューはやぶさなのだ。
空気ボンベをつけ部屋のどこかで動けなくなっているのか?外では放水準備が整いつつあった。
内部では突入した2人が家の住人を捜索。
だがまだ人が残されている可能性がある。
住人の安否が確認できるまで任務は終わらない。
すると…。
この家の住人が現れた。
幸い家族全員家の外にいた。
はやぶさがいち早く煙の発生元を特定したため放水もせずに済んだ。
被害を拡大させないことも彼らの大切な仕事なのだ。
わずかな気の緩みが大惨事を招く。
被害を最小限に食い止めはやぶさは現場をあとにした。
出場指令は24時間いつ入るかわからない。
その日我々ははやぶさの決死の活動を目の当たりにした。
まだ薄暗い早朝6時。
はやぶさに指令が下った。
夜も明けきらぬ街で何が?河内隊長の胸に嫌な予感が。
巨大な火柱が上がっているという。
火災が発生しているのは住宅街のど真ん中。
現場は木造アパート。
2階から炎が激しく噴き上げている。
この火災を鎮めるのは容易ではない。
救助に捧げた31年の経験が告げていた。
住民は無事なのか?先着した消防隊員が外から放水しているが火の勢いは衰えない。
アパートに向かって懸命に声をかけている。
住人がいるなら一刻を争う。
一般の消防隊員が入れない猛火に飛び込み救助活動を行うのがスーパーレスキューはやぶさの使命。
空気ボンベやその他の器材およそ15キロの荷物を抱えはやぶさの隊員たちはためらうことなく火災の最前線2階へと上がっていく。
玄関側も凄まじい炎。
燃えさかるドア越しに住人に呼びかけ続ける。
河内隊長は決断した。
2階の玄関側から天井に向かって放水。
火の勢いを弱めた隙に突入し放水する。
最前線からの放水で炎が弱まり始めた。
だが部屋に突入しようとしたそのとき!
(爆発音)可燃性の物質に引火し爆発。
しかもそれは燃えさかる2階ではなく1階から起こったのだ。
予想もしない事態。
いったいなぜ1階から?実はこの火災火元は1階だったのだ。
1階の炎が延焼して天井に穴を開け2階に噴き上がっていたのだ。
まさかの事態でもはやぶさは消火を続けた。
1階の炎も消火。
住民がすべて避難していることも確認できた。
河内隊長の決断した部屋の中からの放水で消火完了。
その後の捜査で木造アパートも全焼を免れ周囲への延焼も防いだ。
防火衣の黒いススが朝焼けにまぶしく光っていた。
そんなレスキュー隊員にとって日々欠かせないのが筋トレ。
体を鍛えるのも大事な任務。
毎日腹筋600回がノルマだ。
20代の若手隊員をはじめ体力自慢の男たちの中黙々と汗を流す河内隊長。
だが最近体力の衰えを感じているという。
これで衰えたとはストイックな男。
猛者揃いのはやぶさを率いる熱血隊長だ。
再び出場指令。
それが恐るべき黒煙火災との戦いの幕開けだった。
マンションから火の手が上がっているという近隣住民からの通報。
緊急車両はやぶさが飛び出していく。
前方を走る車に警戒を促す河内隊長。
更に指令室と常時つながっている無線機をつかみ現場の最新情報を確認する。
これは尋常な火災ではない。
命がけの現場を想定しながらも河内は冷静だった。
現場まであとわずか。
現場が見えてきた。
信号の先右前方オレンジのマンション。
河内隊長の目はすでにビルから噴き出す煙を捉えていた。
すでに4台の消防車が駆けつけ消火活動を行っている。
はやぶさの車両は現場の目の前に停車。
ただちに人命救助に取りかかる。
通報どおりマンション3階から煙。
住民は無事なのか。
河内隊長の指示を受けいちばん年齢の若い杉山隊員が8キロある空気ボンベを担ぎ状況の確認へと急ぐ。
裏手の階段から3階へ。
玄関から中に入れないか回り込んでみるとこちらも大量の煙。
先着した消防隊によると火元の部屋の住人はすでに避難したが同じフロアの住人はまだ不明。
河内隊長はすぐさま部屋に突入し安否を確認するよう指示した。
河内が急かせた理由それは…。
煙の色。
一歩間違えれば隊員にも危険が及ぶ状況だったのだ。
濃い煙が出てる。
火災を知り尽くす男が恐れたのは充満する黒い煙。
これは瞬く間に命を奪う煙なのだ。
火災は進行していくと炭素が増え煙の色は白から黒へと変わる。
今まさにその黒い煙がマンションを覆っていた。
河内は決断した。
はやぶさ5名で踏み込み一気に各部屋を確認する。
はやぶさは黒煙の中に消えた。
果たして…。
だがこのままでは他の階に炎が燃え広がってしまう。
消防隊が窓越しに放水するが外からでは火元を完全に抑えることはできない。
火災発生時はまず屋外からの放水を行う。
火の勢いを弱めたあと…。
こうすることで鎮火が早まるだけでなく水の被害も防げるという。
外からの放水が長引くと必要以上の水が溢れ周辺を水浸しにしてしまう。
河内隊長はさまざまな状況を想定しながら決断する。
はやぶさが火元に突入し有効注水を行う。
黒煙の中での消火は命がけの任務。
それでも迷わず数十キロのホースを上に引き上げる。
はやぶさの隊員たちは果敢に火元へ突入。
人々を守るため命がけで最前線に立つのがはやぶさの使命なのだ。
そのとき杉山隊員が駆けおりてきた。
空気ボンベがなくなり予備のボンベを取りに来たのだ。
想像以上の炎と黒煙。
ボンベの消費も想像以上に早い。
黒い煙が舞うなか極限の戦いを続ける。
そして…。
これが最後の空気ボンベ。
消し止められるか。
やがて煙の色が白く変わった。
まるで黒煙が白旗をあげたかのように。
河内隊長がマンションから出てきた。
死者はなく延焼も食い止めた。
全身のススは戦いの勲章。
隊員は静かに帰路についた。
その車中河内隊長から本音が漏れた。
午後11時30分。
1人の赤ちゃんが運ばれてきた。
保育器を揺らさぬようゆっくりと慎重に移動していく。
予定日より4か月も早い日本ではその体重は…。
わずか612g。
通常の新生児のおよそ5分の1。
そんな小さな命を繋げるためにこの病院が力を入れているのが…。
こども専用の緊急車両ドクターカー。
車内には湿度や新生児の体温を管理する専用の保育器や人工呼吸器血液中の酸素や二酸化炭素の量を分析する測定器などが完備されている。
専門の医師と看護師の搬送チームが素早く現場に駆けつけ初期救急医療を行うための車両…。
それがドクターカーだ。
午後6時40分。
対応したのは新生児科に所属する若手医師予定日より2か月早く帝王切開で生まれた男の子。
こども病院の専門医に診てほしいという緊急依頼。
この日は長野県全域に雪が降っていた。
病院まではおよそ50km。
片道1時間かかる。
新生児はいつどんな異変が起こるかわからない。
無事に命を繋ぐことができるか。
1時間後病院に到着。
専用の保育器を病院へ運ぶ。
果たして赤ちゃんの状態は…。
赤ちゃんは予断を許さない状態。
一方母親の意識は正常。
なんとか話ができた。
母親は泣いていた。
泣きながら弱々しい声で能見先生にすべてを託した。
この初期救急医療が赤ちゃんの今後を左右する。
体全身の変化細かい動きをチェックしながらドクターカーへ。
赤ちゃんは泣く気配がない。
(救急車のサイレン)出発して10分。
能見先生は聴診器を取り出した。
赤ちゃんの人工呼吸補助が正常に機能しているかチェックする。
車の振動音があるなか耳をすます。
すると…。
胸の音が気になる。
肺が正常に機能していない可能性が。
もう一度確認する。
と車内の電気を落とした。
肺が破れていないか赤いライトでチェックする。
光の透け方を見れば肺が破れているかどうか判別できるという。
すると…。
雪の中慎重に走り続けるドクターカー。
ただでさえ細心の注意が必要な新生児医療。
それを移動しながら行うため常に神経を集中させる。
そして注意しなければならないのが新生児の場合体温の急激な変化はさまざまな後遺症を引き起こす危険性がある。
こども病院に到着。
赤ちゃんを搬送。
すでに緊急処置に必要な用具を揃え医師と看護師たちが待っていた。
この日生まれた男の子。
ほとんど動かない。
まったく泣かない。
小さな命を救え。
ほとんど動かない。
まったく泣かない。
点滴注入採血エコー検査など必要な処置を迅速に進めていく。
(ノック)時刻は深夜の午前1時過ぎ。
病院にかけつけた父親に状況を報告する。
予定日より2か月も早い出産で急遽こども病院へ搬送。
予想だにしない事態であった。
最初の子供から5年かかりようやく授かった待望の男の子。
まさかこんな状況になるとは。
祈るように見守る父。
そんななか…。
こども病院の新生児科では救急搬送の受け入れ拒否はしない。
最後の砦として誇りを持って医療に従事している。
日々赤ちゃんと向き合っている能見先生は…。
後日。
あの雪の中搬送された赤ちゃんの母親が病院を訪れた。
予定日より2か月早い帝王切開での出産。
小宮山さんは多量の出血があったものの無事に回復した。
出産から3週間たった我が子の様子は…。
名前は人工呼吸器も外され体も動かしよく泣きミルクもたくさん飲んでいる。
医師や看護師も驚くほど奇跡的回復を見せた。
懸命な処置により1人の小さな…小さな命が救われた。
杜の都仙台。
市民の安全を守る緊急車両がある。
市内を中心に周辺7つの市町村でガスの保安業務を行う見えないガスはひとたび漏れ出せば爆発から大惨事を引き起こす可能性もある。
そのトラブルを未然に防ぐエキスパート集団はあの大災害のときも被災地を守り続けた。
その最前線で更なる惨事を防いだ緊急車両。
搭載する機材とは?数ある中から最も重要というものを見せてもらった。
ガス管に微量の電流を流すことで路上から地中のガス管の位置を検知できるという。
実際にその性能を見せてもらった。
(パイプロケーターの音)音が強く変化したところがガス管のある位置だ。
ガス漏れ場所の特定には道にひび割れを起こすことなくガス管の通るアスファルトの下まで穴を貫通できる。
こうして作った穴にガス検知器を差し込みガス漏れ箇所を探るのだ。
更にガストラブルを解決する驚きのマシンが登場。
ガス漏れ事故を防ぐ緊急車両。
知られざるそのマシンを公開。
大きな掃除機のようなものは彼らが使用するこうした電動機材にはガスを扱ううえでのある特殊加工が施されている。
ガス漏れ現場で最も危険なのは引火による爆発。
そのため彼らの電動機材はすべて火花が出ない仕組みになっている。
ガス警報機器の作動による出動はほぼ毎日。
しかしそのほとんどは消臭スプレーなど他の原因によるものだという。
震災の日の記憶を胸に彼らは街の安全を守り続けている。
2015/12/29(火) 11:00〜12:30
テレビ大阪1
「緊急車両24時」[再][字]
火災、事故、救急…現場へ出動する「緊急車両」の知られざるウラ側とは?事件事故の壮絶な現場で我々の命を救うために奮闘する人々と緊急車両の様々な緊急出動に密着!
詳細情報
番組内容
◆「首都高パトロール隊」
黄色いパトロールカーで出動する首都高パトロール隊。道路上に散乱した“落下物”の処理。交通事故による通行規制。的確な判断で様々なトラブルを解決する隊員たちに密着!◆「スーパーレスキューはやぶさ」
神奈川県相模原市にある、特別高度救助隊。災害や事故など、救出困難な現場で最前線にたって救助活動を行う。隊員たちの、炎と煙に巻かれた状況での決死の活動を追う。
番組内容2
◆「長野県立こども病院 〜こども専用ドクターカー〜」
長野県安雲野市にある長野県立こども病院。ここには、新生児専用のドクターカーがある。生まれたばかりの赤ちゃんの救命救急。長野県全域からの要請に24時間体制で対応する。医師がもっとも注意するのがドクターカーでの「搬送」。車内では、常に細かい温度調整と観察が続けられる。小さな命を救う若手女性医師に密着!
番組内容3
◆「北海道JAF」
日ごろより雪に慣れている地元民でも、雪の交通トラブルには苦戦する。そんな時、出動するのがJAF。そのベテラン隊員に密着!◆「仙台市ガス局」
ガスによる事故を未然に防ぐため、日夜活動している仙台市ガス局。ガストラブルの対応にあたるとき状況に応じて様々な道具を使用する。そんなガス会社の車に積載されている、普段あまりみることのない道具を紹介。
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