今週は何かいい事ありましたか?私ね思うんですよ。
どこまでも広がる砂のキャンバス。
風が描く美しい波模様。
ここは吹上浜。
およそ47キロにわたる砂浜は日本一の長さを誇ります。
その吹上浜から車で数分の場所に農家の主婦がオープンしたお店があります。
「農家れすとらん七菜」です。
早速お邪魔してみましょう!はいどいてどいて。
ハハハッ。
おわ〜どきますどきます。
いやなんだかバタバタしてますね。
西田さん。
はい。
れすとらん七菜は今開店の30分前。
一番忙しい時間なんですよ。
ああそうなんだ。
水菜じゃなくてサニーレタス。
(駒田奈々子さん)じゃあこれあっちでいいよ。
こっち。
こっちこっち。
これこっちでいいわ。
すいませんこちらどういったレストランなんでしょう?1時間のバイキングです。
うちの畑で取れた野菜を使って素材を生かした優しい味に仕上げております。
あの…バイキングという事は新鮮な野菜で作った料理が食べ放題って事ですよね?私も食べ放題大好きです。
もう本当にありがとうございます。
さあご紹介しましょう。
今日の主人公農家れすとらん七菜のオーナーです。
ここに来れば体の中が野菜が多いから浄化されたみたいだよとか言いながら…。
後ろで聞いててうれしかったですねやっぱり。
そして紀美子さんと一緒に厨房に立つのは実の妹奈々子さんです。
以前は喫茶店を経営してました。
ああちゃんぽんもバイキングで出るんですね。
またまたそんな事を。
一応言っとかないと。
そんな仲良し姉妹が作る料理はおよそ30種類。
豊富なメニューが揃えられるのは自宅の畑で毎朝取れる野菜があるからなんですね。
やっぱりごま和えにしようか。
その日のメニューは野菜を見ながら2人で相談します。
ピーマンがないからもうねパプリカで。
ターッと炒めて塩昆布と。
あれでいいね。
開店の直前に作る方がお客さんに喜んでもらえるとこの時間は毎日大忙しなんです。
ほぉ〜。
じゃあ準備が終わるまでの間今日の舞台の紹介桃ちゃんお願いしまーす!は〜い!今日の舞台は県の西部薩摩半島のほぼ中央に位置します。
吹上町では元日除夜の鐘を聞いたあと人々は海岸に行き貝殻に海水を含んだ砂をすくって神社に奉納します。
これは潮浜詣りという行事で若返りと一年の健康を祈る習わしです。
はぁ〜。
吹上浜の砂や貝には御利益があるとされているんです。
さあ11時になりました。
農家れすとらん七菜開店です。
1時間食べ放題のバイキング。
早速今日もお客様がいらっしゃってますね。
カウンターの上には紀美子さんと奈々子さんが心を込めて作った料理の数々が並びます。
アツアツの野菜の煮しめをはじめほとんどの料理に自家製野菜が使われています。
ねえいいですね!さあ思う存分召し上がってくださいね。
なくなったらどんどん料理を追加していきますから。
おお〜皆さんもう新鮮な野菜バリバリいってます。
こちらの女性もバリバリ!ねえ。
ああちっちゃい子もパクリってね。
食べる。
これ?美味しいですね。
私に合ってます。
ああそう。
普通にご家庭では出来るけれども「この味じゃないよねぇ」みたいな。
12時を過ぎ続々とお客様がやって来ました。
お店の中はもうお客様でいっぱいですね!そしてこんな時頼りになる助っ人がいるんです。
紀美子さんの夫畑で野菜を収穫していましたが「すぐに来て!」って紀美子さんに呼び出されちゃいました。
皿洗いなんですね。
そうですよ。
ねえそりゃそうだ。
農協に勤めていた西園紀美子さんは23歳の時専業農家の一幸さんと結婚。
農家の主婦として畑仕事を手伝いながら3人の子どもを育て上げました。
そんな紀美子さんに転機が訪れたのは43歳の時。
鹿児島県の農村婦人の海外研修に参加して初めて海外に行った時でした。
ドイツで自家製野菜を使った農家レストランを見て大感激したんです。
ああ自分のうちで作った野菜をこういうふうに直接お客様に届けられるのはいいよねというのはまず最初思いました。
帰国後紀美子さんは商店街の空き店舗を借りて100円均一の自家製野菜を使ったお総菜屋さんを始めました。
そしたらお茶も出してあげようという事でそこがまあばあちゃんやじいちゃんのたまり場みたいにはなったんですけども。
地元の人が気軽に立ち寄れる場所の必要性を感じた紀美子さん。
思いきって夢だった農家レストランを開く事にしました。
っちゅうのがあるんです。
やらないで後悔するよりえいっと跳んで後悔した方がまだいいねという事で。
跳んでしまえという意味ですね。
そして2010年紀美子さんは妹の奈々子さんと一緒に農家れすとらん七菜をオープンしました。
地域の交流の場を目指してひっ跳んだんです。
というわけで本日は泣こかい跳ぼかい泣こよっかひっ跳べ!でレストランを始めた薩摩おごじょとそれを支える薩摩隼人の物語です。
どうぞ最後まで見てやったもんせ!鹿児島県吹上町の朝です。
とんびだよほら。
3年前に農家れすとらん七菜を開いた今日の主人公西園紀美子さんの一日はお孫さんを保育園と小学校に送る事から始まります。
おばあちゃんと毎朝通っているのは一番上のお姉ちゃん…。
そして…。
おはようございまーす!おはようございまーす!まずは一煌くんの保育園に到着です。
(一同の笑い声)じゃあおばあちゃんお姉ちゃんいってきまーす。
(紀美子さん)いってらっしゃい。
いってらっしゃーい。
そして家を出てからおよそ40分2人のお姉ちゃんの小学校に到着です。
(紀美子さん)はいいってらっしゃーい。
体の運動を兼ねて。
帰ってまた戦争です。
一方夫の一幸さんはこの日レストランで使う野菜の収穫です。
一幸さんは20種類もの野菜を育てています。
元々はサツマイモとお米だけを作ってましたが紀美子さんの農家れすとらん七菜のオープンにあたりたくさんの野菜を育て始めました。
(一幸さん)これはちょっと小さかったかな。
いやぁ今日も新鮮な野菜がたくさん取れました。
一幸さんどんな料理になるか楽しみですよね。
そしてもう1つ農家れすとらん七菜にとって欠かせない味が自宅にあります。
西園家に代々受け継がれてきた手づくりの麦味噌です。
大体毎日おうちで造った味噌を使ってます。
忘れ物はないね?うんうんありがとう。
もう野菜も積んだよね?キャベツもね。
はいいってらっしゃい。
午前9時野菜と麦味噌を積み込んで紀美子さんがレストランに向かいます。
一幸さんは吹上浜の海水から塩を作っている宮本哲哉さんを訪ねました。
天気悪いなぁ。
天気が今週はちょっと悪いでな。
雨が降ったり風が吹いたり…まったく冬だこりゃな。
ここ渚のあま塩館での塩作りは吹上浜の沖合3キロでくみ上げられた海水をまき火で沸騰させあくなどを取り除きながら凝縮させる事から始まります。
その後3回のろ過を経て塩の結晶が姿を現します。
こんないっぱい出来る…。
(一幸さん)いいのが出来てますね。
(宮本さん)美味しい塩が。
さらににがりを除去して自然乾燥させ1週間かけて塩が出来上がります。
この塩は農家れすとらん七菜でも素材の味を引き立てています。
この浜で出来た塩は自信を持ってやっぱりみんなに薦められますので。
奥さんもやっぱり大変だろうけどまあああして頑張ってくださっていて…。
また来ます。
いやぁ野菜だけでなく地元の貴重な食材も使われてるんですね。
さあ11時になりました。
今日も農家れすとらん七菜開店です。
はーいいらっしゃい。
どうぞ。
(奈々子さん)こんにちは。
(紀美子さん)どうぞどうぞ。
テーブルには新鮮な野菜をたっぷり使った料理が並んでます。
こちらの水菜は今朝一幸さんが取りました。
もちろんこのサトイモも取りたてです。
そしてこちらは西園家自慢の麦味噌を使った味噌汁です。
優しい味であったまりますよ。
皆さんバイキングですからね食べ放題ですよ。
た〜んと召し上がってください。
やっぱり好みがあって。
普通に野菜はいっぱいあるしね食べやすいです。
西田さん。
はい。
厨房では今お店の一番人気を作っているんですよ。
おお〜なんでしょう?鹿児島の郷土料理ガネです。
ああガネ!一幸さん自慢のサツマイモ紅さつまや安納芋などを太めに千切りし豆腐やニラなどを合わせて揚げる天ぷらです。
揚げた形がカニに似ている事からカニの鹿児島弁ガネと呼ばれているんです。
もうわたくしもねガネ大好きですから。
昔からガネに糸目はつけません。
アハハハハ…!地元の皆さんもガネ大好きなんですよね。
皆さんガネ取ってますガネ。
ハハッいい笑顔だ!ねえ!ああ早速おかわりですね。
アハハッそうしましょうそうしましょう。
じゃあどんな料理をお取りになるのか拝見しましょうね。
まずは白和え。
続いて煮しめ。
ねえ。
ああなるほど。
さらにもやしをのっけて…。
やっぱりガネもいきますガネ。
1つずつ食べて帰ればなぁ。
これでいいでしょう。
ありがとうございます。
あらここにふくれもありましただんごが。
いつもはこんなのまでは食べないんですけどね。
食べますよねやっぱり。
食べちゃうね!薩摩おごじょのパワー見せて頂きました!この日一幸さんの畑ではサツマイモ紅はるかの収穫です。
おお!文字どおり芋づる式に取れてます。
お手伝いをするのはお孫さんたちです。
あっ!落ちた!2歳の陽姫ちゃんもお芋掘りに興味津々です。
ハハハハハッ。
いやぁみんな一生懸命ですね。
なぜかってえと頑張ってお手伝いをするとご褒美があるんだもんね。
ほ〜ら!アハハッ!アツアツの焼き芋です!一幸さんの焼き芋とーっても甘くてみんな大好き!ねっ。
中でも2歳の陽姫ちゃんは今まさに焼き芋命です。
ほらこの顔!ねえ。
ねえ。
ヘヘヘッ。
ここ吹上町は高齢化などから人口が減り一時は2万5000人ほどいた人口が今では3分の1になってしまいました。
お菓子屋さんがあってカメラ屋さんとかもいっぱいあったんですけどもほとんどもうやめられて更地になったりしてですね…。
人口の減少とともに昭和59年には地元の鉄道も廃線となりました。
そんな地域を元気にしようと立ち上がった方々がいます。
その皆さんがこの日お茶会に集まっています。
お店を終えた紀美子さんもやって来ましたよ。
(紀美子さん)あっごめんね〜。
お待たせ〜。
先に頂いて…。
アハハッありがとう。
紀美子さんが農家レストランを開くきっかけとなったヨーロッパ各国の農業視察。
その研修に一緒に行った仲間たちなんです。
皆さん海外研修ではどんな成果ありました?持った!あの時にあのマルシェを見て自分で値段がつけれるっていうのが…。
海外の農業を見てきた皆さん。
新しい農業を模索し家族と力を合わせ地域を元気にする農業を実践してらっしゃいます。
薩摩おごじょの力で鹿児島の農業を元気にしています!この日西園さんご夫婦は地元にあるみかん農園に向かいました。
こんにちは!こんにちは。
こんにちはどうも。
いらっしゃい。
こんにちは。
明くんどうも。
いらっしゃいいらっしゃい。
こちらは親子孫の3世代でデコポンの栽培をしています。
実はこちらに鹿児島の農業を変えた女性がいらっしゃるんですね。
黒川タツさん81歳です。
紀美子さんが尊敬する農業婦人の大先輩です。
もう鹿児島県で農村で知らない人はいないと…。
もうこの人がいないと出来なかったのはいっぱいありますね。
うん。
あの海外研修のそれだって農村婦人の色んな会だってもう黒川さんが大活躍してきたから今があると。
ちょっと褒めすぎですけどね。
ぜひねやっぱりお客さんとこの人たちは接するからここでねお客さんにこうして食べたり飲んだりしてもらいたい。
こういう人たちは非常にねありがたい。
紀美子さんは今農家れすとらん七菜で黒川さんのデコポン出せないかな?って考えてます。
う〜ん!においもよかな。
地元の農家同士協力して吹上町を元気にしていきましょう!西園さんご夫婦の夕食は毎晩にぎやかです。
3年前に同じ敷地内に引っ越してきた長男賢一郎さんの家で一緒に食べるんです。
紀美子さんに抱っこされてるのは去年9月に生まれた一家3世代総勢9人分の夕食を担当するのがまあこれだけ大人数だとお味噌汁の量も半端じゃありませんね。
こんばんはおつかれさまいただきます。
これは西園家に代々伝わる夕飯の時のあいさつなんです。
ひとつ屋根の下で3世代が集う夕食。
いやぁ楽しいですよね。
こんな大事な時間を取れるのも姑の紀美子さんが子守嫁の真由美さんの料理お互い協力があってこそ。
持ちつ持たれつのいい関係ですね。
まあ両方でご飯作るよりも片方でやれば…。
こっちも楽なんで。
ハハハハッ!ハハハハハッ。
いやぁ昔はねどこの家庭もそうでしたもんね。
そうでした私ちょっと言い忘れてましたが実はこの夜孫たちが寝静まった西園家で代々伝わる重大な儀式が執り行われてます。
(紀美子さん)はいはい出して出して。
オーケーです。
西園家秘伝の麦味噌の味。
その味を今宵初めて姑紀美子さんから嫁真由美さんに伝えます。
味噌造りの第一歩。
蒸し上がった麦を冷まして麹菌を種付けします。
ちまちましないでこうしなさい。
(真由美さん)広げるのか混ぜるのか…。
(紀美子さん)混ぜながら広げる。
私がお姑さんか引き継いだのをやっぱりずっと引き継いでまた次の世代へと。
せっかく田舎だし農家にいるんだから条件は揃ってますし。
いやぁそうですよね。
紀美子さん麦味噌造りだけじゃなくいずれは農家れすとらん七菜も継いでもらいたいと思ってます。
お店?お店もねやがては…。
料理を…。
料理を…。
ちょっと料理に自信がないんですけど。
子どもたちもばあちゃんの煮しめならいっぱい食べるけど私のはちょっと食べてくれないので。
それをちょっと受け継がれるように頑張りたいと思います。
いやぁ紀美子さんの思い引き継がれていきそうです。
古くから鹿児島に伝わる言葉「泣こかい跳ぼかい泣こよっかひっ跳べ」!そんな思いきりの精神で農家れすとらん七菜を始めた紀美子さん。
ひっ跳んだ先に生まれたものは地域の皆さんのたくさんの笑顔たくさんの元気でした。
紀美子さん一幸さんこれからも薩摩おごじょと薩摩隼人の心意気で吹上町を盛り上げていってくださーい!応援しちょいもーす!そいじゃ楽園通信じゃっど。
桃ちゃん頼んみゃでもうす!はい!こちら吹上温泉郷は西郷隆盛も訪れた由緒ある温泉です。
おお!西園さんがよく訪れる新湯温泉旅館は朝6時半から入浴出来ます。
農家れすとらん七菜では紀美子さん奈々子さん姉妹が作る取りたて野菜料理のバイキングが楽しめます。
ねえいいですね!デザートには鹿児島名物のからいも餅がおすすめ。
もち手作りじゃっど!桃ちゃんありがともされもした!2015/12/30(水) 07:30〜08:00
ABCテレビ1
人生の楽園[再][字]
新しい人生を選択し、夢を実現した人がいます。「人生には楽園が必要だ」で始まるこの番組は、“新しい生き方”を提案する大人のための「いい人生の歩き方」発見番組です。
詳細情報
◇番組内容
『旬を味わう 野菜レストラン』 楽園の舞台は鹿児島県日置市吹上町。専業農家の主婦だった主人公は、欧州の農業視察をきっかけに、「自家製野菜を使った農家レストランを開きたい」という夢を持つようになり、3年前に店をオープン。新鮮な野菜を使った料理が評判を呼んでいる。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/
◇おしらせ2
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 高齢者
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日本語
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