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【日々是世界】「無罪」に手のひら返した韓国メディア

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【日々是世界】
「無罪」に手のひら返した韓国メディア

産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の無罪判決を報じる18日付の韓国各紙。多くが起訴した検察や朴政権の言論の自由に対する姿勢を批判した(共同)

保守系紙も検察を批判

 朴政権に批判的なこれら左派系2紙は、これまでも検察の姿勢を批判的に報じてきた。だが、無罪を受け、日和見だった保守系紙も正面切って検察批判に転じた。東亜日報は「検察が国益より青瓦台(大統領府)の空気を察して無理な起訴をしたとの批判を免れるのは難しい」と指摘。中央日報は「公職者関連報道に、訴訟と起訴が乱発されれば、批判機能が萎縮する。政府と検察は言論の自由が持つ意味を銘記しなければならない」と論じた。

 一方、裁判所が、事実が裏付けられない噂を取り上げたことを「不適切」だと断じたのを受け、各紙は産経側の責任も強調している。中央日報は「加藤前支局長の報道が倫理的免罪符まで受けたわけではない」とし、東亜日報は「『言論の自由は無制限ではない』との裁判所の警告を極右傾向の産経新聞も肝に銘じなければ」と付言した。

1紙だけ産経非難に終始

 ただ、言論の自由の観点から判決を評価し、検察を批判する論調が大勢を占めるなか、“異彩”を放ったのが朝鮮日報だ。18日付コラムで、「日本の政界や右翼系メディアは彼(加藤前支局長)を『言論の自由の闘士』扱いした。反韓感情をあおるには絶好の材料だった。安倍首相は彼を官邸に呼び、いたわった」とうがった見方を伝えた。加藤前支局長の頭をなでる安倍首相を描いて揶揄(やゆ)する漫画まで添えられた。

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