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2015-12-30

健康保険情報の流出についてまとめてみた

| 21:49 |  健康保険情報の流出についてまとめてみたを含むブックマーク

2015年12月30日、報道各社が健康保険証などの個人情報が流出し、一部名簿業者に転売されていたとして報じました。ここでは関連情報をまとめます。

タイムライン

日時出来事
2008年12月(取材に応じた)名簿業者がブローカーより当該リストを買収
2015年12月21日共同通信が当該名簿を入手?(写真に記載された日付より)
2015年12月30日健康保険証等の情報を含むリストが流出していると報じられる

健康保険証等の個人情報リスト

  • 約10万3千人分の個人情報がリストに掲載されていた。
リストに含まれていた情報
  • 氏名
  • 性別
  • 生年月日(一部)
  • 住所(一部)
  • 電話番号
  • 保険種別
  • 保険者番号
  • 被保険者の記号番号

他確認されていた欄*1

  • 老人保険(当時)区分
  • 生活保護等の公費負担
  • その他
名簿に含まれていた対象者
  • 名簿に記載されていたのは2005年3月以前に生まれた人。
  • 後期高齢者医療制度に基づく番号体系が付与されていなかった。同制度は2007年4月より開始されている。
  • 取材に応じた27世帯44人すべてで氏名や住所等一致(実在)することが確認された。
  • 保険証番号が一致したのは6世帯11人であり、転職などで変更した影響と思われると報じられている。*2
流出が確認されている都道府県

明らかになっている都道府県別流出の状況は次の通り。近畿方面に偏りがみられる。*3 *4

都道府県流出が確認されている件数
北海道N/A件
青森県N/A件
岩手県N/A件
宮城県N/A件
秋田県N/A件
山形県N/A件
福島県N/A件
茨城県N/A件
栃木県N/A件
群馬県N/A件
埼玉県30件
千葉県36件
東京都93件
神奈川県55件
新潟県N/A件
富山県N/A件
石川県N/A件
福井県19件
山梨県N/A件
長野県4件
岐阜県18件
静岡県24件
愛知県43件
滋賀県24,322件
京都府2,987件
大阪府36,890件
兵庫県8,178件
奈良県25,381件
和歌山県674件
三重県101件
鳥取県N/A件
島根県N/A件
岡山県N/A件
広島県N/A件
山口県N/A件
徳島県4,025件
香川県26件
愛媛県N/A件
高知県N/A件
福岡県N/A件
大分県N/A件
佐賀県N/A件
長崎県N/A件
熊本県N/A件
宮崎県N/A件
鹿児島県N/A件
沖縄県0件
合計103,111件

「N/A」となっている項目はpiyokangoがまだ確認できてない都道府県。明らかになっている都道府県を合計すると102,906件であり、残りは179件。

共同通信の分析によれば、5,000件以上の個人情報が掲載されていた市区町村は滋賀大阪兵庫奈良の7市区、京都府南部徳島県西部。以下は明らかにされている市町村名。*5

流出により想定される被害

  • 本人に成りすまして保険証が再発行される。
  • 偽装して入手した保険証を使って詐欺や借金などの悪用が可能。

なお、厚生労働省によれば現時点でこれまで悪用された事例は確認されていない。

流出元に関する情報

以下の状況証拠から病院、薬局等の医療機関から漏れた可能性がある。

取材に応じた名簿業者

  • 2008年12月にブローカーより買収、危険なデータと知りつつ一部は顧客に販売したと取材へコメント。*8

当該事案に対する対応

◆情報の真偽を調査

 

 厚生労働省保険局総務課の話 医療機関や薬局が業務で作ったリストが流出したか、何者かが個人情報を悪用する目的でリストを作り、流出させた可能性がある。真偽を調査する。個人情報保護法に基づく厚労省ガイドラインでは、医療機関などが本人の許可なく第三者にデータを提供することを禁じており、今回の流出はガイドラインに抵触する可能性がある。

http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015123002000061.html

更新履歴

  • 2015年12月30日 PM 新規作成