ひるブラ 特選「ヌルっと!栄養満点の珍味」 2015.12.28


全国各地のお昼の表情を中継でお伝えする「ひるブラ」
今年も四季折々の自然や旬の食べ物熟練の技まで130回放送してきました。
動物たちもたくさん出演してくれたんですよ
年内最後は忘年会の定番?安来節でおなじみのどじょうにちなんだ栄養満点珍味スペシャル!
大みそか子どもたちを震え上がらせるなまはげ!…のふるさとが秋田県の男鹿半島。
ここになまはげも一目置くという珍味が!ウナギともアナゴとも違う謎の生き物!果たしてその正体とは!?
(西村)たくさんぶら下がってますよねこれ。
これね棒アナゴと申します。
こうやって棒状にたくさんつるしてあって棒状につるしてあるから棒アナゴと申します。
そして実際のおすし屋さんで食べるようなアナゴとは全く違う生き物なんですね。
いやいや生物学の名称はクロヌタウナギというんですね。
ただ地元の皆さんは昔から「アナゴアナゴ」と呼んでいるといういわば方言です!じゃあウナギの仲間なのかというとそれも違うんですね。
アナゴでもない。
ウナギでもない。
更に生物学的には魚ですらないというこの珍しい珍味棒アナゴという事で…。
まず試食ですね。
こちら炭火で焼いて食べるのが定番らしいんですよ。
頂きま〜す。
棒状のものを丸ごと焼いて…。
僕も初体験。
あれが丸ごと?何かに巻いてあるんじゃないんだ。
巻いてないですよ。
どうですか?どうですか?柴田さん…。
えっ何?柴田さん…。
はい?うまい!えっうまいの!?何これ!?え〜っ!あのねお魚?いや違う。
お肉…違う。
みたいな感じなんですよね。
皮がねパリッパリなんですよ。
中は結構弾力があってね。
ジューシーなんですよね脂乗っていて。
多分ね何かと言えばね…焼き肉屋のあれ分かります?ホルモン!ホルモン知ってる知ってる。
ホルモンホルモン。
あれを何かの皮でパリッパリとした皮で巻いたようなそんな味です。
え〜!丸ごとのホルモンを?マルチョウってやつやな。
そうそうそうそう!マルチョウを焼いた感じ?そんな感じ。
え〜!どんな感じだろ。
ちょっと食べた〜い!さあどど〜んと。
うわっうわっ!ウナギ!ウナギだねやっぱり!これすごいよな〜。
ちょっと顔がどこにあるかが分からないんですけど。
あっいい質問ですね柴田さん。
柴田さん実はねこの棒アナゴ目がないんですね。
あっ目!?目がない。
逆に口しかないんです。
口しかないんですよこれ。
え〜。
目がなくて口しかない。
ほかには背骨も顎もないと。
とにかく珍しいんです。
背骨がないの!?背骨ないんですよこれ。
背骨がなくて生きてられんの!?だから顎もないからだから何だろう?これ。
深海に深〜い所に住んでいる珍しい…。
まっ生きた化石ともいわれる原始的な生き物なんですね。
それが男鹿半島で昔から愛されている珍味棒アナゴです。
棒アナゴは生物でもダントツ珍しいすごいものを体に持っているんですね。
これを見れば一目瞭然です。
これちょっとどうしようかな?今日はですねそれがよく分かるようにこちらに水槽を用意しました。
これで再現していきます。
お願いします。
ハッ!う…うわ〜!1匹!ハッ!いい感じ。
2匹。
ハッ!あ〜っ!おとうさん偉い!おとうさん偉い!ありがとうございます。
でも実はここからなんですよ柴田さん。
このね水に今入れたんですけどここから異変が起こります。
何?何たらパワーです。
棒アナゴパワーです。
きてますきてます。
これ分かりますかね?これこれこれこれ。
これね…。
あっ水が…。
何かほら!出てきた。
水からヌルヌルが!ほら!出てきた出てきた!Mr.マリックだ!えっ?何?これ!どういう手品?これ何?このマジック。
うわ〜!うわっ!すごいすごい!ちょっとすごくない?これ何!?これヌメヌメの量すごいですよね。
うわ…うわっ!すごいね。
ヌタっていうんです。
このヌメヌメ。
ヌタ。
へえ〜。
これね出てんですよこの棒アナゴから。
そうやって自分を守ってる訳ですか?そう!お分かりですね。
外敵から自分の身を守るためにこのヌメヌメヌタを出すんですね。
このヌメヌメはですね体のヌタ腺という小さな穴から分泌されたんです。
糸状の成分で自分の体積よりはるかに多くのヌメヌメを作る事ができます。
棒アナゴにとってはこのヌメヌメはすごく外敵から身を守るために大切なものなんですが漁師さんにとっては困る訳ですよ。
やっかいなものなんでこのヌメリを取らないとおいしく食べられないそうなんですよね。
焼いた時のあのパリッとした感じが出てこないんですよ。
さっき頂いたパリパリ感はこのヌメリがあると出ないんですね。
そうです。
見せて頂きましょう。
お願いします!ヌメヌメバスター!ヌメヌメバスター!うわ〜!ハッハッハッハッ!公男さんの長男でいらっしゃいますタカヒロさんが高圧洗浄機を使ってこの棒アナゴと向き合っています。
木箱につるされたのは鉄に刺したこのクロヌタウナギですね。
棒アナゴそれを少しずつ少しずついろんな角度から勢いよく勢いよく水を吹きかける事で頭のところから尾っぽにどんどんどんどんヌメリが下に落ちていくという事なんですね。
ありがとうございます。
へえ〜大変だね。
いや〜これ見て!すごい!すごい!うわ〜!いやいやいやいや…。
でもやっぱりこれ水を使う事に意味があるんですよ。
真水を使う事によって。
そうなんです。
真水を使う事で衛生的にこれでバッチリという事なんですね。
ただまだまだこれじゃ足りないという事で…。
タカヒロさんこのあとの作業があるんですよね。
青色のシートの中で伊藤家の女性の皆様方が最後の仕上げを行っているところです。
これですか!一つ一つしごきといいまして頭の部分から尾っぽに向かってキッチンペーパーでちょっとずつちょっとずつ手作業で。
うわ〜大変!しごいていきます。
これおかあ様方奥様方が首からキッチンペーパーを提げてやってくれてるんですよ。
この作業を一日…。
多い時で1,200本から1,300本ぐらいやるんですね。
大変!…でしごいてある程度ヌルヌルが無くなったものっていうのが?あっちょっと軟らかい。
ヌルヌ…ヌタッてない。
ヌタッてはないけどだけどそんなにカッチンコッチンでもないんですね。
そうそうそうそう。
いい弾力なんですよ。
ベルトの太いやつみたいな感じ。
これでようやく…。
ようやくこれで皮のパリパリ感が出てきました。
何となく。
そうなんです。
こうして漁からヌメリ取りまでここまで手間のかかる海の幸も柴田さん珍しいですよね。
珍しい!だから高級食材なんじゃないの?知る人ぞ知る珍味!それが棒アナゴなんです。
はいこちらです。
まさに定番の…。
そっちばっかりいいな〜。
すごい今いい香りなんですよ。
炭火で皮が焦げるくらい焼いて大根おろしとレモンで頂くのが男鹿地方では定番なんですよね。
すごいお酒に合いますよこれ。
あらうまそう!「パリッ」っていう!ほ〜らこの皮のパリパリが分かります?分かる分かる。
中がしっとりしてるのも分かる。
あっ食べたなコノヤロー。
あっいいな…。
うまいわ。
うま…。
柴田さんおいしいんですよこれが。
味は…意外に使いやすくて洋風のものでも和風のものでも。
洋風に使うの!?これね棒アナゴのゼリー寄せです。
うわ〜!これいいでしょ?おいしそう!僕らの業界で言ういわゆるシャレオツってやつですね。
シャレオツ…ハッハッハッハッ!もう時間もそろそろなくなってきましたので…。
早く食べて!食べてよ食べて!どうですか?おいしい?これお酒に合う。
すごいお酒に合う。
ワイン飲みたい!珍味ですね〜。
柴田さん是非ねここに来てみて下さい潟上市に。
…で来て棒アナゴを食べて!
(生方)島根県東部安来市に来ています。
こちらはですね安来市のどじょう養殖センターです。
(角谷)12年前からどじょうの養殖をしています15個の養殖池があります。
ここで養殖されたどじょうは全国各地の料亭などに出荷されていきます。
見えますか〜?中見てみましょう。
お願いします。
網を引っ張ってみます。
よいしょ。
よいしょ。
石塚さんどうですか?このどじょうの数。
(石塚)これすごいですね。
うわ〜その網の中だけでそれですもんね。
これ全体でじゃあ何匹ぐらいになるんですか?なんとですね15万匹もいるんですよ。
15万ですか。
はいこの池で。
でもこれもごく一部なんですよね。
石塚さんどじょうが水中でどんな暮らしをしてるのかって見た事がありますか?僕ね小学校の時家でどじょう飼ってたんですけど大体水槽の底の所でじっとしてる感じが…。
あんまり泳ぐ感じはないですね。
お〜。
すごい。
実はですねどじょうはとっても臆病なんです。
その臆病さっていうのを象徴するすごいどじょうがいるんですよ。
あ出てきた。
でかっ!巨大どじょうです!これどじょうですか?これどじょうなんですよ。
うわ〜育ち過ぎだ。
そうなんです。
これ大きさ20センチほどありまして育ち過ぎという言葉が今ありましたけど大きさから推定してこの池で10年以上生きてきたという事なんですね。
逃げ回って逃げ回って捕まらずに生き残った超超臆病者のどじょうなんです。
こういった大きいものはかば焼きなどにもいけるという事なんですが。
大体普通のが10センチ前後なのでこちら20センチ強ありますね。
とても大きい。
それぐらいどじょうって臆病者なんですよね。
まるで安来市の石塚君ぐらいの大きさですね。
これ。
いや〜。
「まいう〜」とこのどじょうも言うかもしれませんが。
こちらをご覧下さい。
どじょうは通常エラ呼吸なんですね。
でもこういうふうに驚くと変わった呼吸法をするんですが。
今ちょっと一瞬見えたでしょうか。
水面に顔出しますね。
あっそうなんですよ。
水面に顔を出してその瞬間に口から酸素を取り入れてるんですね。
そしてその酸素を腸で吸収してる腸呼吸をしてるんです。
ではその腸呼吸の様子事前に撮影しましたのでちょっと見て下さい。
今水面に顔を出しました。
そして空気を含んで腸の方で吸収をしてお尻から出すという腸呼吸をしているんですね。
確かにお尻から泡出てますね。
そうなんです。
どじょうは驚いたり水中の酸素が少なくなったりしますとよりたくさんの酸素を吸収するためにこの腸呼吸をする習わし習性があるんですね。
ただ腸で呼吸しますから便秘になってしまうと駄目ですよね。
餌にもとっても気を遣っていてですね…。
ではよろしくお願いします。
お願いします。
餌を開発した渡邉さんにちょっと餌やりのシーンを見せて頂いています。
開発されたんですね。
開発されたんです。
これ今だんご状の丸いものを投げていますが…。
米ぬかの餌なんですね。
とっても消化がいいので便秘にならずいつでも腸呼吸ができるという餌なんです。
どじょうの餌が出来るまでに7年間ですねどじょうと同居しとったんですわ。
同居?そうそうそう。
そして子どもを育てるようにして餌を開発してきたんですけど。
やっぱりこうして大きくなってくれると本当にうれしいんです。
養殖池の近くにはですね選別場があります。
ここで出荷前に大きさ別に選別していきます。
どじょうの臆病さを利用したとっておきの方法で選別しているんです。
この装置を使って選別をしていきます。
よろしくお願いします。
この選別の所に…。
上から見ますと隙間がですね下に行くほど小さくなっているんですね。
そうなんですよ。
臆病などじょうはここに入れられると驚いて暴れるんですね。
それで隙間に落ちて自動的に選別されるんですね。
微妙な位置にいますね。
本当ですね。
出そうで出ない。
やっぱり臆病なんで暴れ回ってヌルヌルしてるのですり抜けていくんですね。
ヌルッと。
こうやって選別されて出荷をこのあとされていくんですがその出荷を待つ間もこの臆病さを利用した工夫があります。
あちらです。
お願いします。
利用しますね臆病さを。
そうなんです。
ご覧下さい。
石塚さん何が入っているか分かりますか?どじょうのほかに。
何ですか?これ。
ビデオテープなんです。
えっ?えっ?この様子を録画してるんですか?録画はしてないんですけども。
ビデオテープが入ってるんですか?そうなんですよ。
体が動き回ると傷んでしまいますよね。
それをなくすためにこうやってテープを入れてですね…。
泥の代わりですかね?生けすの泥があってその代わりなんですかね。
そうですそうです。
生方さん大変です大変です!大変だ。
どじょうが暴れだしました。
これどうにかして下さい。
生方さん。
心配ご無用です。
こちらの魔法のテープを使えば。
入れます。
ご覧下さい。
お願いします。
どうですか?どじょう。
ちょっと静かになりましたよ。
どうですか?石塚さん。
急に静かになりましたね。
何だこれ。
ちょっと今静かになってますか?はい落ち着いてますよ。
もう一回テープ上げていきますね。
もうやめて。
フフフ。
もう一回テープ上げてみます。
あ〜動き出した動き出した。
あ〜暴れだした。
不安でいっぱいだ。
ちょっとなんとかして下さい。
生方さん!僕も臆病なんで。
またテープを投入します。
角谷さんがどじょうになってますね今。
どじょうの近くにいたらどじょうの気持ちになってきました。
あすごい静かです。
そうなんですこうやって…。
ちょっと角谷さんがうるさいのでビデオテープは角谷さんにかけてもらってもいいですか。
そうですよね。
ちょっと必要かもしれないです。
静かにします。
いろいろ試したんですけれどもビデオテープが水草の代わりになる。
先ほど言われた泥の代わりにもなりますし隠れ場所になるというところでビデオテープを入れます。
確認しているんですがテープを入れても衛生上問題ないという事はこちらのセンターはですね専門家にきっちりと確認しています。
皆さん今日はありがとうございます。
よろしくお願いします。
こんにちは。
お願いします。
まずは…お願いします。
あいたいた。
どうですか?石塚さん。
おいしそうですか?うちこのスタイルですけどここまで立派などじょうじゃなかったです。
頂きたいと思います。
頂きます。
ん?骨がやわいでしょ。
あっ本当だ。
あの私もっとどじょうの何ですかね臭みというか泥臭さがあるかと思っていたんですけど全くないです。
そして肉が結構しっかりあるんですね。
それでいてほろほろほろって口に入れた瞬間…。
米ぬかの餌をずっと使っていますので同じ餌なんでより食べやすいというのもありますよ。
そして続いて…はい。
かば焼きです。
かば焼きです。
ウナギに負けないほどのね栄養価があるという事なんですが。
う〜ん。
まいう〜。
あっ出ましたよ。
ちょっとすいません。
お借りました。
おいしい。
是非皆さん石塚さんも食べに来て下さい。
今日は皆さんありがとうございました。
今年一年ありがとうございました。
来年も楽しくて面白い「ひるブラ」を目指します。
皆さんよいお年をお迎え下さ〜い!2015/12/28(月) 12:20〜12:40
NHK総合1・神戸
ひるブラ 特選「ヌルっと!栄養満点の珍味」[字]

珍味に迫る今年の傑作選!秋田男鹿半島に伝わる、ウナギでもアナゴでもない謎の珍味とは?安来節で知られる島根のドジョウ。栄養満点!でも臆病なドジョウの魅力をお伝え!

詳細情報
番組内容
【ゲスト】西村和彦,生方ななえ,【コメンテーター】柴田理恵,石塚英彦,【司会】渡辺健太,角谷直也 〜秋田県潟上市、島根県安来市で収録〜
出演者
【ゲスト】西村和彦,生方ななえ,【コメンテーター】柴田理恵,石塚英彦,【司会】渡辺健太,角谷直也

ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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