(テーマ音楽)
(「ジングルベル」の鼻歌)はぁ〜たくさん買っちゃいました!今日は妻のためにねサプライズディナーを作ろうと思いましてね。
サプライズにふさわしいキャンドルで食卓を飾ろうと思っていま〜す。
でも今っていろんなキャンドル売ってるんですよね。
ついついいっぱい買っちゃった。
ハハハッ楽しいよね。
草刈さん。
え?キャンドルは気軽に使えて雰囲気をガラリと変えてくれるところが人気なんですよ。
へえ〜楽しみだなぁ。
もうすぐクリスマス。
キャンドルシーズン到来です。
ちまたでは夜を彩る優しい炎を目にすることが多くなりました。
すごく温かみを感じる店内とロウソクの光で。
優しい光に癒やされながらおいしい物を頂く幸せを感じます。
キャンドルが大好きだという…。
うわ〜すっごい!LiLiCoさんです。
キャンドルの魅力ですか?え見れば分かりますよね。
もう美しくて温かくてでさまざまな形色がありますから「世の中のもの全て見ました」っていうゴールが無いんですよ。
こちらLiLiCoさんのコレクションの一部。
生まれ育ったスウェーデンではキャンドルのある生活が当たり前なのだとか。
スウェーデンではクリスマスだからキャンドルつけてるわけではなくて年中みんながキャンドルを愛していてでどこの家に行っても棚にキャンドルがあったりとかして。
でなんと朝ご飯の時にもキャンドルをともして。
ではLiLiCoさん流の楽しみ方をご紹介しましょう。
例えばフルーツと合わせて客人を迎える…こんなおもてなしうれしいですね。
これは見てのとおりシルバーとキラキラでまとめてみたんですけれども。
シルバーのこれはすごい前からあったんですよこのロウソクは。
でその横にこれを頂いたので置いたらもちろんすごいかわいいなと思って。
でプラス私お会いしたことないんですけど祖父の時計ですね。
やっぱり毎日こうチラ見ができてやっぱり先祖いての自分ですから。
「天国で酒飲んでるかな」とか。
お酒が好きだったというのを聞いてたので。
まあそこに置いといて朝必ず3つのキャンドルをつけます。
西洋のロウソクキャンドルは中世のヨーロッパで教会とともに広まりました。
当時の主なキャンドルはミツバチの巣を原料とした蜜蝋。
蜜蝋は大変高価だったため家庭では使われず教会の儀式などで用いられることが多かったのです。
まずは聖なる空間から。
こちらは東京復活大聖堂。
通称ニコライ堂。
国内初のビザンチン様式の大聖堂は日本の正教会の総本山として明治23年に建造されました。
神に祈りをささげる礼拝では必ずキャンドルがともされます。
キャンドルの光というものはですね教会にとって大変大事な重要なものであります。
今日一つ目の壺は…今回特別な許可を得て夜の礼拝を見せて頂きました。
(聖歌)「徹夜祷」と呼ばれる礼拝です。
正教会の暦では日没が一日の始まり。
夜から始まる礼拝ではキャンドルの光が頼りになるのです。
訪れた人はまず献灯台にキャンドルをともします。
キャンドルの炎に導かれた人々の祈りは天上の神に届くとされています。
聖堂の前方には宗教画が掲げられた「イコノスタス」と呼ばれる巨大な壁があります。
その奥は「宝座」と呼ばれる祭壇。
聖職者しか入ることができない最も神聖な場所です。
イイスス・ハリストスすなわちキリストの真下には神がまします場所を照らす明かり「七燭台」がしつらえられています。
「七」は完全を意味する数。
つまり神の光が世界をあまねく照らしていることを表しているのです。
そして宗教画イコンの前にも必ずともされます。
こちらは「生神女マリア」。
長年キャンドルに照らされ続けたことによってすすや油で表情が暗くくすんだように見えます。
しかし夜キャンドルの明かりの下で眺めると…。
暗がりに浮かび上がる温かい表情。
信者たちはキャンドルの明かりを頼りに心の目でイコンと向き合うのだといいます。
光というものは決して暗闇にのまれない存在ですね。
また私たちの命生活が温かく明るいものであるようにそしてこの炎のように天に昇っていくものとなるようにこのように願って私たちはこうしてキャンドルをささげて祈っておるわけであります。
いにしえから今日まで人々はキャンドルの光をよすがにして神に祈りをささげてきたのです。
ああこれこれ。
やっぱりキャンドル飾るなら燭台ですよね。
う〜ん!白くシンプルなキャンドルがとたんにゴージャスな感じに見えませんか?まるでオブジェのようです。
草刈さん。
うん?燭台もすてきですけどキャンドルだけでも育て方によってすてきなオブジェになるんですよ。
えキャンドルを育てる?どういうこと?「キャンドルを育てる」とは手入れをしながら変わりゆくその姿をめでること。
愛好家の海付真由美さんです。
海付さんのお気に入りはシンプルな白いもの。
キャンドルを燃やし続けると芯に炭がたまって炎が暴れだしすすも出やすくなります。
そこでまず中にたまったロウを出します。
そして芯を適度な長さに切り柄の長いスプーンを使って余分なロウをすくい取り表面を滑らかにします。
このように手をかけると…。
炎が安定しロウも均等に溶け美しい形を生み出すのです。
いかがですか?海付さんが大事に育てたキャンドル。
丸や四角形によっても個性が生まれます。
同じ白のキャンドルでも上手に育てていくと一つ一つが全く違う表情を見せてくれるようになるんです。
例えばですねこの内側。
ちょっとよく見ると鍾乳洞みたいなミステリアスというか。
炎を見るというよりはその炎が作り出す景色その形ですね造形の部分を見ているのもとても楽しいです。
へえ〜キャンドルも愛情を持って育てると美しくなるんですねぇ。
次は自由な世界。
都内のキャンドルショップです。
色も形もさまざまなキャンドルが並んでいます。
大体3,000種類ぐらいありますけれどいろいろお菓子の形だったりツリーの形だったりお花の形だったり本当にいろいろな形がありますし飾って楽しんで特別な日だけにともしたりとかそう楽しむ方も多くいらっしゃいます。
キャンドルだけで作られた冬景色。
雪が積もった木。
艶やかなブドウ。
そしてハリネズミも。
変幻自在な表現です。
そこで二つ目の壺は…都内のキャンドル教室。
最近アートキャンドルを手作りしたいという人が増えています。
皆さんが作っているのは…?あ!スイーツですね。
とってもおいしそうな出来栄えです。
更に火をともすと…。
一口かじったような形になりました。
こうしたアートキャンドルの草分けマエダサチコさん。
早速その技を見せて頂きましょう。
作るのはイチゴのタルト。
どこまでそっくりに仕上がるのでしょうか。
材料はこちら。
パラフィンワックスや蜜蝋など数種類のロウと顔料や染料を使います。
まず58度の融点でロウを溶かしタルト生地を作ります。
火を止めて表面に薄く膜が張ってきたタイミングがポイント。
割り箸でざっくりかき混ぜるとタルト生地の質感が出るのです。
タルトの型に流し込み手で形を整え待つこと数分間。
まるで本物のタルト生地の出来上がり!歯応えサクサクの質感が生まれました。
その上にロウで作ったイチゴをのせ艶やかさを出すジェリーワックスをかけます。
それにしてもなぜキャンドルでケーキなんでしょうか?私は小さいころからお菓子を作ったりとかパンを焼いたりするのがすごい好きだったんですけど焼いてる時間を待つのがあまり好きじゃなくてすぐ出来上がるのがよかったんですね。
でキャンドルってロウなんですけどロウってすごく固まるのが速いとかすぐ出来上がるんですよ。
とはいえすぐ固まるからこその苦労もあります。
本当に頃合いを見てちょうどいい時に急いで入れます。
入れていきます。
ホイップした後は手早く飾りつけ。
ロウが固まり始めると押し出された生クリームの形もいびつになります。
スピーディーな作業こそキャンドル作りの秘訣なのです。
出来上がりました。
おいしそうなイチゴのタルト。
フルーツやタルト生地生クリームなどそれぞれ全く違った質感をロウだけで見事に表現しています。
次はマエダさんの最新作をご覧頂きましょう。
アネモネや西洋菊シャクヤクなどのフラワーアレンジメント。
注目は花びらです。
こちらのバラ。
なんと紙ほどの薄さの花びらが200枚以上も重ねられています。
更に火をともすと…。
内側に光をはらみ薄い花びらが繊細な表情を見せます。
本物そっくりにもしたいというところもあるんですけれどもそれだけだとやっぱりちょっと自分の好みではなくて本物には出せない色合いだったりとかお花とかも火をつけるとぼんやりとふんわりとした感じに花びらが浮き出るんですね。
それはすごくきれいなのでそういった何か自由さがあって私の中ではそっちのほうを重視しています。
今度は色の面白さ。
タカハシナオさんは色を自在に使いこなしキャンドルを作ります。
こちらがタカハシさんの作品。
さまざまな色を組み合わせたポップなキャンドルです。
私の作るロウソクは「色遊び」がテーマになっているので1個のロウソクの中にいろんな色をちりばめる。
でその中で緩やかに色が変わって変化して1本の中にいろんな世界が詰まっている感じですね。
タカハシさんが大事にしているのはグラデーションの美しさ。
赤から青など全く違った色が自然につながっています。
オレンジと緑でその技を見ていきましょう。
まずオレンジのロウを注ぎある程度固まるのを待ちます。
次に注ぐのは…?緑ではなく…すると…。
上半分には無色のロウが残り直接緑と混ざり合うことがなくなるのです。
そこに緑のロウを注ぐと…。
境目が自然な美しいグラデーションが生まれました。
タカハシさんの作品にはもう一つ楽しみがあります。
火をともすと…。
最初はオレンジの光。
やがて緑が加わり1本のキャンドルでいくつもの表情が楽しめます。
(タカハシ)ロウソクの魅力って変化することだと思うんですね。
火をつけてまた形を変えていく。
見える色を変えていく。
常に無くなるまで変化し続けるオブジェ。
そこが私にとっては一番面白いところだと思います。
自然と同じように移ろいゆくキャンドル。
二度と同じ景色に巡り合えないはかなさこそ最大の魅力なのです。
ジャ〜ン!見て下さいこれ。
甘い物が好きだからスイーツのてんこ盛り。
おいしそうでしょこれ!食べるのが…いやいやいや!火をつけるのがもったいないぐらいです。
皆さんも参考にして下さいね。
テーブルコーディネーター佐藤富士子さんです。
ふだんからキャンドルを使いこなしている佐藤さんに楽しみ方を尋ねました。
キャンドルをともして一緒にお食事をしたりするとですねすごく親密な空間が生まれます。
そしてお料理もおいしく見えますし和やかな雰囲気が生まれると思います。
というわけで三つ目の壺は…テーブルコーディネートの基本は高さの違うキャンドルを用意すること。
高さ30センチほどのキャンドルは人の顔を照らすため。
こちらのようなキャンドルはですね通常二人に一つ置いて頂くと一番いいと思います。
その時にですね向かい合う方そして対角線に座る方そういうライン上に少しずらして置いて頂くと一番お顔の表情もお料理もすてきに見えると思いますのでお試し頂きたいと思います。
次に低いキャンドルを料理の脇に一つずつ置きます。
これで会話も料理も楽しめる食卓になりました。
和食にも合うキャンドルはこちら。
伊万里などの小皿にカップキャンドルをのせ専用のホヤを立てるだけで和のしつらえになりました。
さあキャンドルディナーの始まりです。
皆様どうもお待たせ致しました。
友人を招きました。
ほのかに揺れる明かりが料理に温かみと艶を与えてくれます。
そして食卓に流れる親密な時間。
これがキャンドルならではの和みの演出です。
最後にクリスマスとっておきのアレンジをご覧頂きましょう。
そうキャンドルツリーです。
炎を美しく演出しているのは50年以上前のバカラのグラスです。
古来人々の心を温めてきたキャンドルの明かり。
今なお暮らしに寄り添って輝きます。
さあ皆さんもキャンドルに火をともしてすてきなときを過ごしませんか?これでよしと。
どうです?キャンドルを使ったすてきな飾りつけができたでしょ?クリスマスが近いのでリースにキャンドルも立てちゃいました。
「アドベントキャンドル」っていうんですよ。
クリスマスまでの4週間を1週ずつキャンドルに火をともしていくんです。
クリスマスまであと少し。
あ〜楽しみだなぁ。
あしまった!料理作るの忘れちゃった。
あれ困った。
困っちゃった。
キャンドルは食べられないし…。
よしこういう時はキャンドルで心を落ち着かせよう。
あ〜ほっこりするなぁ…いやいやいや!ほっこりなんてしてられないんだ。
あ〜困った!2週にわたってお伝えしている…2015/12/27(日) 23:00〜23:30
NHKEテレ1大阪
美の壺・選「キャンドル」[字]
身近なテーマを中心に、美術鑑賞を3つのツボでわかりやすく指南する新感覚美術番組。今回は「キャンドル」。案内役:草刈正雄
詳細情報
番組内容
クリスマスを彩るキャンドル。バラの花やスイーツそっくりのキャンドルなどインテリアとしても大人気です。▽ゲストのリリコさんが本場北欧の素敵な飾り方を披露!▽ニコライ堂の光に包まれた夜の礼拝の様子はテレビ初公開。▽変幻自在に色や形を変える、注目のキャンドルアーティストの作品群。▽さらに食卓の雰囲気をがらりと変えるキャンドルコーディネートの技!クリスマスをキャンドルで迎える素敵なアイディアを紹介します。
出演者
【ゲスト】LiLiCo,【出演】草刈正雄,【語り】礒野佑子
ジャンル :
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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