今週は何かいい事ありましたか?私ね思うんですよ…。
冬の日。
伝統の和紙作りが始まりました。
紙すきです。
冷たく清らかな水が繊細な和紙を生み出していきます。
ご紹介しましょうね。
今日の主人公定年退職後紙すき職人として独り立ちしました。
手に取った時の温かみとか…。
やっぱり魅力があったんですね。
使う道具のほとんどが好治さんの手作りです。
これはね山の形の型です。
これをねちょっと置いて…。
でそこに色をつけると…。
山が浮かび上がります。
いいなあ。
工房の名前は松鹿。
伝統の和紙作りにぴったりの築100年という古民家を借り先月オープンしたばかりです。
手すきの紙は一枚一枚個性があります。
どれも世界でたった一枚の和紙です。
好治さんは和紙のぬくもりに引かれてこの道に入りました。
素朴で温かみがありますねえ。
時に木のくずを交ぜたりもするんだそうです。
そしてこちらでかわいらしい機織り機をパタンパタンしているのがもう一人の主人公妻の恵美さん今何を作ってらっしゃるのかな?これね和紙で何か作品を…。
まあタペストリーであったり…。
っていう思いです。
なるほど和紙のタペストリー。
いいですね。
他にもいろいろありますよ。
こちらは『百人一首』の歌人をイメージして作ったお人形。
工房の一角がギャラリーになっているんです。
う〜ん。
やっと一つ場所が出来たかなと…。
いやあ素敵ですねえ。
じゃあ桃ちゃん今日の舞台のご紹介お願いします。
はーい!今日は明石海峡大橋を渡っていきましょう。
おお〜大迫力だ!あちらに見えるのが今日の舞台瀬戸内海に浮かぶ淡路島です。
うお〜!温暖な気候で別名「花の島」とも呼ばれるほど花が豊富な事で知られます。
特産物といえばたまねぎですが明石海峡でとれる淡路のたこもおすすめです。
こちらの道の駅ではこんなたこの姿焼が食べられます。
あらたこちゃんペッチャンコ。
オホホうまそう!実はここ淡路島では1000年以上前から和紙作りが行われていたと伝えられています。
ここは好治さんの自宅の近くにある雑木林。
これが和紙の原料となるコウゾです。
許可を頂いて毎年冬になると刈り取らせてもらっています。
(好治さん)最近はもう邪魔になる木になってるんですけどこういうのをね私生かしていきたいんです。
いやあそうですよね。
まあそれにしても好治さん自宅のすぐ近くにコウゾが生えていたなんてびっくりじゃないですか?ほんま嬉しいやら驚きやら…。
なんかそういう…。
ねえ〜。
兵庫県淡路市で生まれ育った好治さんは28歳の時に同じ淡路島出身の恵美さんと結婚。
3人の子どもが生まれました。
会社勤めで忙しい日々を送りながら好治さんは趣味として夢中になれるものを探し始めます。
ストレスもありましたしなんかころっと自分で人生を変えたいなと。
そんな思いを抱いていた30代半ばに出会ったのが和紙でした。
恵美さんが趣味で和紙工芸をしていたんです。
和紙を手に取ってみて優しい光が伝わってきます。
という気持ちが湧きました。
自分の手で和紙を作りたい。
好治さんは全国の和紙職人を訪ね歴史や技術を学びました。
なんか新しい恋人が出来たようで生き生きと…ルンルンとしてました。
ハハハハ…ルンルンですか?そうですね。
ハハハ…。
そうなんです。
しかし定年まであと3年となった時上顎ガンが発症。
懸命の治療で命に関わる事はありませんでしたがこの時好治さんは決断をします。
もうあとの人生ね自分の好きなようにしてもらってなおかつ誰かの役に立てたらなあっていう思いですね。
これからの人生大好きな紙すき一本でいこう。
好治さんは今年11月淡路島の長澤地区に見つけた古民家を借りて和紙工房松鹿をオープンしました。
工房に戻った好治さん。
まずコウゾの枝を手作りの蒸し器で蒸します。
おお〜。
1時間かけてやわらかくなったコウゾの皮を今度は剥いていきます。
この皮の繊維が和紙になります。
ああ…おおおお!なかなかペロッと剥けるもんなんですね。
まあそれにしてもなんかだいぶ急いでいるようですけど。
ああなるほどね。
そういうわけですか。
そして今度は皮の表面の黒い部分を取り除いていきます。
恵美さんの担当です。
いやいやいやいや手間がかかりますね。
思って協力しているつもりです。
聞いた?好治さん。
初めて聞きましたね。
フフ…。
ハハハ…。
さてどんな和紙が出来上がるか楽しみです。
というわけで本日はガンを克服した事を機に紙すき職人として歩み始めたお父さんとその夢を支えるお母さんのお話です。
自然の恵みが育む手すきの和紙。
作り手の優しさがぬくもりを生んでいます。
今日の舞台は瀬戸内海に浮かぶ淡路島。
定年退職後に紙すき職人となり和紙工房を開いた奥田好治さんと妻の恵美さんが主人公です。
この日お二人はそろってお出かけ。
(好治さん)Pleaseenjoytoday.
(恵美さん)Pleaseenjoytoday.Nicetomeetyou.Nicetomeetyou.「ナイストゥミートユー」…?なぜに英語なんですか?ホワイ?外国の方に紙すきをして頂く時に英語で…。
毎日大体練習しております。
ああ〜そうなんですか。
じゃあ成果を聞かせてください。
(英語)じゃあ恵美さんのほうは?
(英語)それからなんだった?Ihavetwosistersand….Ihavethreesistersandbrother.ハハハやるじゃないですか。
恵美さんベリーグッド!そんなお二人が向かったのは「とうさん寺」です。
オオ〜ファーザーテンプル。
西田さん違います。
オー?お父さんの寺じゃなくて東の山と書いて東山です。
オーエクスキューズミー!イーストマウンテンですね。
あら?お二人なんか落ち葉を拾い始めました。
(好治さん)これね和紙作りの時に使う…押し花。
ああ〜。
(恵美さん)真っ赤じゃなくて今落ちましたよっていう感じの色がいいかなと思いました。
ああ味わいがありますね。
工房に戻ると再び和紙作りです。
あっ釜に火が入りましたね。
はい。
コウゾの皮を煮て繊維だけを取り出していくんです。
はあ〜。
好治さんこの和紙作りで気をつけている事はなんでしょうか?慌ててなんでもしないいう事やね。
なるほど。
このあとさらに小さな塵も取り除きます。
どれどれ?あああったあったあった。
これはまた根気のいる仕事ですね。
最初に刈り取ったコウゾの束がたったこれだけになっちゃいました。
これではがき100枚ほどになるんだそうです。
(たたく音)和紙の原料のコウゾと出会ってやっぱり自然にはすごいものがあるというふうに感じました。
いやあ本当ですね。
自然の力はすごいです。
いよいよ紙すきの工程に入ります。
繊維を水に溶きトロロアオイという植物の根からとった粘りのある液を加えます。
はあ〜。
これで紙料と呼ばれる和紙のもとが出来上がりました。
なるほど。
落ち葉などデザインを考えながら漉いた紙料の上に置きます。
そして…。
(好治さん)上からかけて挟むような形にします。
ああなるほどサンドイッチするわけですね。
いやあいいですねえ。
この日好治さんと恵美さんは淡路ファームパークに向かいました。
お二人息抜きですかね?いいえここの人気者にお裾分けを頂くんです。
人気者って…?あっコアラだ。
エヘヘユーカリをむしゃむしゃお食事中ですが…。
西田さ〜んお静かに。
ああすみません。
こちらではスヤスヤお休み中です。
あ〜失礼しました。
気持ちよさそうに寝てる。
ウフフフ…。
18時間から20時間ぐらいは寝て過ごしますね。
へえ〜。
でも桃ちゃんコアラにお裾分けもらうって何をもらうんですか?コアラの大好物です。
コアラのエサ。
へえ〜まさか恵美さんも食べちゃうとか?いえ…美味しそうですけど。
実は和紙の色づけに使うんです。
淡路島のユーカリですので使ってください。
ありがとうございます。
はいありがとうございます。
淡路島の材料を生かした和紙作り。
ユーカリで染めるとご覧のとおり。
おお渋いなあ。
他にも淡路島のたまねぎで染めたものもあります。
へえ〜。
好治さんは自分の和紙を淡路津名紙と名付けました。
津名はふるさとの地名です。
なるほど。
ふるさとの自然を愛して感謝しながら作り上げる好治さんの和紙。
ギャラリーに飾られている作品からはそんな好治さんの温か〜い思いが伝わってきます。
和紙工房松鹿にお客様です。
こんにちは〜。
引率の方と一緒にやって来たのはフィリピンの女性3人組。
おお〜ウェルカムですねえ。
Pleaseenjoytoday.
(好治さん)Nicetomeetyou.
(3人)Nicetomeetyou.いやいや通じました通じました。
じゃあ恵美さんも。
え〜なんだったっけ?Iwasborn….Iwasbornin1954.MyhometownisAwajiinHyogo.…ぐらいですね。
アハハなんとかなりましたね。
(恵美さん)ありがとうございます。
(3人)和紙?和紙ねえ…。
皆さんは看護師の国家試験を受けるために日本に留学しています。
ああご苦労さまです。
紙すきをする施設がね長澤っていうところに出来たんだよいう事で紹介したところぜひ行ってみたいという事で。
ああそうなんだ。
じゃあ勉強の息抜きに楽しんじゃいましょう!ね!
(好治さん)Shakegentlyandevenly.そうそう優しく均一になるようにね。
オーケー。
(好治さん)オーケーオーケー。
そしてもみじやイチョウの葉で飾ります。
う〜ん。
どんなイメージで作ってるんですか?私の田舎。
マウンテンズハウス。
へえ〜ふるさとの山の景色なんだ。
山はユーカリからとったグレーで色づけします。
あとは乾燥させるだけ。
すぐに持ち帰れるようにと温めた金属の板に貼って乾燥させます。
アハハ〜いやこれはいいわ。
さあ出来上がりました。
いやあいい感じじゃないですか。
例のふるさとをイメージしたというこちらは…。
ああいいですねえ。
ビューティフル。
ああビューティフルね。
これまた素敵なはがきですねえ。
誰に手紙を書くんですか?家族。
家族!喜んでくれるでしょうね。
いやあみんな笑顔だ。
アハハいいなあ。
先生はグッド。
恥ずかしい…。
イングリッシュもベリーグッド。
アハハハハ。
いやあ紙すき体験で国際交流大成功です。
この日和紙工房松鹿がある長澤地区でカメラを構える男性の姿がありました。
京都からやって来た好治さんの長男晃介さんです。
おお…。
淡路島っぽくてすごいのどかでいいところにギャラリーを構えたなと思いました。
(晃介さん)ただいまー。
久々の里帰りです。
かなり天気よかったからほら…。
ああほんまやなきれいに撮れたやないけ。
晃介さんはカメラマンとして働いています。
まあ顔見て…ひと安心。
元気な顔見て…。
時々淡路島の景色を撮影しては好治さんの和紙に印刷して絵はがきにしているんです。
なるほどねえ。
親子のコラボ作品ですね。
いいなあ。
他にも和紙工房松鹿のホームページも写真撮影からレイアウトまでやってくれています。
ほう…。
(晃介さん)父親の手がすごく毎回印象的だなと思ってるんですけど…。
職人の雰囲気を出すように。
ああなるほど。
(晃介さん)はいそう…はい。
そのままでもう一枚。
ちょっとじゃあ上げてもらって。
はい。
言うとおりにせなしゃあないな。
へへへ…いやいい写真撮ってもらわないとね。
頼むわ。
そんな親子の思い出の品があります。
晃介さんが子どもの頃に好治さんが和紙で作った絵本です。
愛犬の思い出を綴ったものなんだそうです。
文章は好治さんそしてこのかわいい絵は…。
ハハハハハ…。
「たんそく」で「よだれ」だって。
いい思い出ですね。
(好治さん)紙はやっぱり何かに使われて初めて価値がね出てくると思います。
自分の和紙を使って何が出来るか?好治さんは絵本を書いたり書道を習ったりはたまた木工を学んだりして和紙を使った作品を作ってきました。
和紙を通じて好治さんの世界が広がっています。
自分が和紙は夢の出発点。
今日は恵美さんが介護の仕事に出かけているため台所に立つのは好治さんです。
定年になってからするようになりましたね。
好治さん得意料理はなんですか?やっぱりこの…鍋かな?いいですねえ。
鍋いいですよ。
冷えてきたし…ね!
(恵美さん)ただいまー。
(好治さん)おかえりー。
はい恵美さんおかえりなさい。
好治さん特製の鍋で温まってくださーい。
乾杯ー。
乾杯。
はいお疲れさまー。
長男の晃介さんも一緒だからにぎやかです。
ねえ晃介さん紙すき職人になった父の姿どんなふうにご覧になってるんですか?我が道をガンガン行ってる感じが…。
ちょっと目標にしてみようかなとは思ってます。
おお嬉しいですねえ。
どうしても我々年代になったら今まで自分がやってきた事の足跡ばっかり見てねグチであったりとかねそういう生活してしまうんですけど…。
まあなんか先を見てね…。
振り向かず先を見て…家族で歩む人生です。
この日好治さんの姿は母校の塩田小学校にありました。
今日は地域の文化祭。
小学生に紙すきを教えます。
おお〜。
皆さんおはようございます。
(子どもたち)おはようございます。
アハハハ初めての紙すき体験頑張ってください!これ紙の原料な和紙の原料。
1回こう混ぜます。
はい…はいはい。
優しくね…そうそう。
水のある間は揺すってな。
もうちょっと水平に。
こっちこっち。
あっお嬢さんはどうかな?なんかすごいグラグラする。
エへへ…グラグラする?そっか。
(好治さん)水のある間は揺すって。
もう毎年楽しませてもらってます。
アハハ。
さあ今度は飾りつけだ。
かわいくする。
うんかわいくしようね。
こっちはどうかな?ちょっとはみ出た。
ああはみ出ちゃったの?ああそう。
(今若さん)きれい!ばっちりや。
本当に貴重な体験をさせてもらってます。
好治さんは淡路島伝統の和紙作りを広く知ってもらいたいと考えてます。
次のステップとして紙すきで福祉関係のほうをサポートを出来たらなと…。
いやいいですねえ。
作品は乾燥させて後日学校に届けます。
皆さん紙すきはどうでしたか?すごく難しかった。
紙のもとをすくう時一瞬めっちゃ重たかった。
楽しかったです。
またやりたい。
いやあいい体験が出来ましたね。
(子どもたち)ありがとうございました。
和紙と出会って30年工房を開いて1カ月。
今お二人はどんな思いですか?はあ〜まだまだですね。
出来はいろいろありますけどまあ主人が本当に一から自分でやった世界に一つ…オンリーワンですからやっぱりいろんなものにもっともっと挑戦してもらえたらと思っております。
好治さんの「夢」の文字いいですねえ。
夢の中と書いて夢中。
夢中になるものがある時人は幸せだと思います。
好治さんは仕事が忙しくてへこたれそうになった時和紙と出会い夢中になりました。
そして病から立ち直った時和紙に人生をかけてみようと決めました。
夢中になれる和紙と出会った事。
それで救われたんですね。
「荒れた心その片隅に逞しく息づく楮我宝かな」好治さん恵美さんこれからも和紙の魅力伝えていってください。
そしていつまでも夢中でいてください。
応援してま〜す!はい楽園通信です。
桃ちゃん淡路島行きたいですね〜。
そうですね。
おすすめは明石海峡大橋。
うん。
高さ289メートルの空中散歩。
毎年4月から11月まで公開しています。
いやあ4月が待ち遠しい。
名物たこの姿焼なら道の駅東浦ターミナルパークへ。
は〜い引っぱりだこの人気です!和紙工房松鹿では和紙の販売や紙すき体験を行っています。
電話でご予約ください。
はい了解しましたー!次回は田舎暮らしに憧れ大分県豊後高田市に移住したご夫婦のお話です。
なんと家族7人での移住です。
とってもにぎやかです。
(草野)
群馬県下仁田町には毎年恒例のおいしいイベントがあります
それが…
2015/12/26(土) 18:00〜18:30
ABCテレビ1
人生の楽園[字]
【淡路の里 夫婦の和紙工房】 定年退職後に紙すき職人となり、伝統的手法で和紙を作る65歳の男性を紹介。淡路島に自生するコウゾの木の皮を使い、一から手作りしている。
詳細情報
◇番組内容
会社勤めの傍ら、生まれ育った淡路島で何か打ち込めるものを探していた主人公。ある日、妻が和紙の小物を作っているのを見て、この和紙を自分で作ってみたいと思い立った。そこで少しずつ和紙作りを学び、5年前に定年退職後、本格的な和紙職人となった。伝統的な和紙づくりは、島に自生するコウゾの原木を蒸して皮をはぐことから始め、ユーカリの葉などを使って彩色する。先月開いた和紙工房には、海外からも紙すき体験に訪れる。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/
◇おしらせ2
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
福祉 – 高齢者
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日本語
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