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高浜原発3号機 きょう核燃料入れる作業開始
12月25日 4時20分

高浜原発3号機 きょう核燃料入れる作業開始
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福井県にある高浜原子力発電所の3号機と4号機について、裁判所が再稼働を認める判断を示したことを受けて、関西電力は、まず3号機の来月下旬の再稼働を目指して、25日午後から原子炉に核燃料を入れる作業を始めます。
高浜原発3号機と4号機を巡っては、ことし4月に福井地方裁判所が出した再稼働を認めない仮処分の決定に関西電力が異議を申し立て、別の裁判長が審理した結果、24日に福井地裁は再稼働を認める判断を示しました。
再稼働にはすでに地元の高浜町と福井県が同意していて、裁判所の判断を受けて関西電力は、検査が先行している3号機で、25日午後4時ごろから原子炉に核燃料を入れる作業を始めます。
原子炉建屋の隣の建物の燃料プールから、プルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料24体を含む157体の燃料を、クレーンなどを使って1体ずつ原子炉に入れ、今月29日までに終える予定です。
高浜原発3号機の原子炉に燃料を入れるのはおよそ3年9か月ぶりで、関西電力は慎重に作業を進めるとしています。原子炉に燃料が入れられると、再稼働に向けた準備は最終段階に入り、関西電力は、安全上重要な設備の検査などをへて、来月下旬に3号機を再稼働させる計画です。
新しい規制基準の下では、ことし8月から順次再稼働した川内原発の2基に次いで3基目となる見通しで、関西電力は4号機も2月下旬に再稼働させるとしています。

核燃料入れる計画概要 一部はMOX燃料

関西電力は25日から今月29日までに高浜原発3号機の原子炉に157体の核燃料を入れる計画です。燃料は、原子炉建屋の隣の建物の燃料プールに保管されていて、クレーンなどを使い水中を移動させて原子炉に入れていきます。
燃料1体を移動させるのに30分ほどかかります。初日の25日は13体、2日目から4日目までは44体ずつ、最終日は12体を入れる予定だとしていますが、13人ずつ3つの班を組んで24時間体制で作業に当たり、早めに終わる可能性もあるということです。
燃料のうち24体は、使用済み燃料から取り出したプルトニウムを混ぜたMOX燃料が使われ、25日は1体入れられます。MOX燃料は、通常のウラン燃料と比べて発熱量が多いほか、仮に冷却できなくなると、より低い温度で溶け始めるという特性がありますが、原子力規制委員会は、MOX燃料を含め、燃料が溶けるなどの重大事故を防ぐための対策を審査を通じて確認したとしています。
新しい規制基準の審査に合格した原発で、MOX燃料が入れられるのはこれが初めてで、関西電力は「MOX燃料と通常の燃料とで、作業に違いはない」としたうえで、「安全最優先で慎重に作業を行う」としています。

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