港を出るカーフェリー、さんふらわあだいせつです。
ことし7月、北海道苫小牧沖で火災が発生し、消火活動に向かった2等航海士、織田邦彦さんが死亡しました。
船は修理がほぼ終わり、試験運航を行いました。
火災からまもなく5か月。
きょう、新たな事実が。
明らかになったのは、火災当時のフェリーと海上保安本部との無線交信の一部です。
交信の記録はおよそ6分間。
緊迫したやり取りが続きました。
船長をはじめ乗客・乗員は、別の船に乗り換え、避難。
船長にとって、苦渋の決断でした。
こんばんは。
ニュースウオッチ9です。
無線のやり取りからは、船員の救助を断念せざるをえなかった、船長の無念さも伝わってきます。
そうですね。
火災の原因については、海上保安本部などが調べを進めています。
さて、いわゆる従軍慰安婦問題の妥結に向けて、日韓双方は歩み寄りを見せるのでしょうか。
岸田外務大臣は、今月28日に韓国を訪問して、ユン・ビョンセ外相と会談することを、正式に発表しました。
岸田外務大臣は、今月28日に、ソウルで日韓外相会談を行うことを正式に発表。
いわゆる従軍慰安婦問題の最終的な妥結を目指す考えを強調しました。
また外務省は、外相会談に先立って、あさって…。
日本政府は、財産・請求権の問題は完全かつ最終的に解決済みだという日本の立場などを維持しながらも、元従軍慰安婦の人たちが受け入れることができる提案ができないか、具体的な検討作業を進めています。
一方、韓国では。
韓国政府としては、元慰安婦の女性や国内世論が納得し、受け入れが可能な合意案を導き出せるか、まずは局長級協議で出方をうかがう構えと見られます。
双方が受け入れ可能な打開策を探る、ぎりぎりの話し合いが行われる見通しです。
お正月を前に、ようやくふるさとの島に戻れるようになりました。
5月に爆発的な噴火が起きた、鹿児島県の口永良部島です。
きょう、およそ7か月ぶりに、一部の地域を除いて、避難指示が解除されました。
ふるさとを離れて7か月。
島に戻る人たちは。
きょう、フェリーで島に向かったのは、7世帯9人の住民です。
港には、しばらく避難生活を続ける人や、屋久島の住民が見送りに訪れました。
そして。
足早にフェリーから降りる人たち。
ただいまでした。
愛犬と避難していた男性は。
島では、生活の再建に向けた動きも始まっていました。
酒屋を営む渡辺百一さんです。
再開した店には、島の人が集まっていました。
住宅の補修などのため、一足先に島に滞在していた人たちは、暮らしを立て直そうと、懸命です。
一方で、災害でふるさとを離れた130人余りの住民のうち、最終的にどれだけの人が島に戻るかは分かりません。
屋久島の町営住宅で避難生活を続ける、石黒誠さんです。
自宅のある地区は、再び噴火が起きれば火砕流が達するおそれがあるとして、避難指示が引き続き出されています。
壁に貼られたカレンダーには、一時帰島のスケジュールなどが書き込まれていますが、きょう25日は空欄のままでした。
口永良部島が噴火したあとも、ことしは各地で火山活動に高まりが見られ、噴火したのは合わせて8つの火山に上ります。
6月には、浅間山が噴火。
8月になると、鹿児島県の桜島で火山性地震が多発し、一時、噴火警戒レベルが初めて4に引き上げられました。
また熊本県の阿蘇山では、中岳第一火口でやや規模の大きな噴火が発生。
鹿児島県の諏訪之瀬島や小笠原諸島の硫黄島でも噴火が起きています。
こちらは2年の間、活発な火山活動を続けてきた、小笠原諸島の西之島です。
海上保安庁が今月22日に上空から観測した結果、噴火や新たな溶岩の流出は確認されませんでした。
神奈川県の箱根山の大涌谷です。
6月末から7月にかけて、観測以来初めて噴火が確認されました。
その後、噴火の可能性は低くなったとして、先月、噴火警戒レベルが1に引き下げられました。
箱根湯本です。
車がずらーっと渋滞しています。
夏にここ、通ったときは、すいていたんですけれども、観光客、戻ってきていますね。
観光客は。
箱根町によりますと、先月の宿泊客は、前の年と比べて8割程度まで回復しているということです。
その箱根の観光名所、芦ノ湖では、ある計画が。
ここでは毎年元日に、地元の観光関係者が花火大会を開いてきました。
ことしは全国から寄せられた支援に感謝し、多くの人に訪れてもらおうと、初めて1月7日からの3日間にも行うことにしたのです。
飲食店や土産物店などを回って、協力を呼びかけています。
火山のニュース、何度もお伝えした印象ですけれど、こうして見ていくと、改めてことしは、全国各地で火山活動が活発になっていたんだなということが分かりますね。
そんな感じでしたね。
ご紹介した口永良部の人たちですね、噴火の1か月後に私、避難先で話を聞いたんですが、中で紹介した渡辺さんも話を聞いた方なんですけれども、ようやく渡辺さんも戻れて、表情を見てね、私もこう、ほっとしたんですけれども、でもまだ全員が帰島できてないわけですから、早く全員が帰島して、島の生活や経済を立て直すことができるようになることを、願いたいと思います。
アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設を巡る、国と沖縄県の対立。
今度は、沖縄県が国を相手に裁判を起こしました。
工事を止めるうえで有効な方法だとして、不退転の決意を示した翁長知事。
国と沖縄県が互いに相手を訴える、異例の事態となっています。
きょうの名護市辺野古の沿岸部です。
海底の地質を調べるボーリング調査は、残り2か所。
沖縄防衛局は、今後、海上の工事も本格化させることにしています。
こうした普天間基地の移設工事を早急に止めるため、翁長知事はきょう。
国を相手にした訴えを起こすとともに、裁判が行われる間、工事を中断させる申し立てを行ったのです。
一方、中谷防衛大臣は。
普天間基地の移設計画を巡る、国と沖縄県の対立。
10月、計画に反対する翁長知事は、前の知事が行った辺野古沖の埋め立て承認を取り消しました。
これに対して国は、基地周辺の住民の危険性が継続するなどとして、知事の決定を一時停止に。
埋め立て工事を始めました。
さらに先月、承認取り消しの撤回を知事の代わりに行う代執行を求めて、提訴しました。
一方の沖縄県。
国と地方の争いを調停する、総務省の第三者機関に審査を申し出ていましたが。
そしてきょう、今度は沖縄県が、承認の取り消しを一時停止した、国の決定には違法な点があるとして、訴えたのです。
訴えでは、移設工事によって現地の自然環境は回復できないほどの被害を受けるほか、民意に反して、アメリカ軍基地を新たに建設することは、憲法が保障する自治権を侵害するなどと主張しています。
これに対し、菅官房長官は。
国と沖縄県が、互いに相手を訴える異例の事態。
対立はさらに深まっています。
世帯ごとに自由に電気の購入先を選べる時代が、いよいよやって来ます。
4月から始まる電力の自由化を前に、東京ガスがきのう、自由化後の料金を発表。
1月4日から受け付けを始めます。
また、きょう、大手コンビニチェーンで初めて、ローソンも電力の小売り事業に参入することを発表しました。
さまざまな企業が名乗りを上げていまして、電気料金を節約できるかもしれません。
家庭向けの電力小売り自由化。
皆さんの認知度はどうでしょうか?
その一方で、疑問の声も。
街で話を聞きますと、よく分からないという声が半数以上でした。
詳しく見ていきます。
私たちが支払っている電気料金。
これまで一般家庭は、住んでいる地域の電力会社からしか、契約ができませんでした。
それが法律の改正によって、契約先を自由に選べることになるんです。
およそ90社が、家庭向けなどへの電力販売に参入を表明しています。
その企業、見ていきますと、こちらです。
ケーブルテレビ会社ですとか、鉄道会社、そしてネット通販の会社など、さまざまな業種に及んでいます。
そして、こちらを見ていきますと、新しく参入する会社は、独自の発電施設を持っている所もありますし、それから大きな工場などでは、自家発電設備を持っている所もあって、そうした所から余った電力を買い取って供給しようという会社もあるんです。
そして、大手電力会社の送電線を使って、各家庭に電気を届けるということになるわけです。
各家庭では多くの場合、この電気メーターが新しいものに交換されます。
交換に費用はかかりませんし、そして大がかりな工事も必要ありません。
新しい電力ビジネスに向けて、早くも顧客の争奪戦が始まっている関東地方を取材しました。
関東地方を中心に、家庭の電力供給を一手に担ってきた東京電力。
契約数は1都8県、2000万を超えます。
この顧客を狙って、多くの企業が動き始めています。
東京電力の最大のライバルとなると見られているのが、首都圏でガスを供給している東京ガスです。
東京ガスはきのう、来年4月からの家庭向け電気料金を、他社に先駆けて発表。
東京ガスの強みは、ガス契約を通じた顧客情報です。
エネルギーの使用量が多い家族や戸建てなどを狙います。
すでに企業向けに電気を販売している東京ガスには、4つの発電所があります。
東京ガスの顧客は、人口が集中している首都圏の1000万世帯。
5年後までに、東京電力の顧客のおよそ1割を獲得することが目標で、年明けから営業攻勢を強めていくことにしています。
ガソリンスタンドを展開する東燃ゼネラル石油も名乗りを上げています。
しかし、東京ガスのような月ごとの契約を通じた顧客情報がないため、どうやって電気を売り込むかが課題でした。
そこで乗り出したのは、地方のLPガス会社との提携です。
こんにちは、ガスの交換におうかがいしました。
こうした会社は、地方や山間部で顧客に定期的にLPガスを販売しています。
東燃ゼネラルは、東京ガスの販売網の外側のエリアを狙います。
およそ20社のLPガス会社の所在地です。
連日、LPガス会社に、電気を販売するにあたっての研修を行っています。
研修では、割引額が即答できるように、早見表を使って、客とのやり取りを練習します。
自由化開始とともに、東京電力の顧客から契約を執ろうと3躍起です。
迎え撃つ形となる東京電力。
コンビニエンスストアなどで使えるポイントカードと提携。
電気料金の支払いでポイントがたまり、実質、割引になることをアピールしています。
さらに、インターネット接続会社や、携帯電話会社などと次々と提携。
セットで割り引きするプランなども検討しています。
閉鎖的な仕組みのもと、与えられる一方だった電力。
来年からは、消費者が選ぶことで、サービスが変わる時代になっていきます。
各企業もうすでに準備進んでいるんだなという感じですけれど、すでに電気料金を比較するウェブサイトも登場しているということなんですね。
どの会社のサービスが自分にとっていいのか。
利用する私たちにとっては、年明けから契約先選び、迷いそうだなって感じしますね。
まあ、そうですね。
ただやっぱり、心配な点もないことはないんですね。
例えばイギリスは、日本より早く電力の自由化を実現したんですけど、これ、いったん料金は下がったんですけれどもね、そのあと結局、大手だけが生き残って、結局、値上がりしてしまったということがあるんですね。
値上がりしてしまった。
ですから、電力を安定的に供給するということも大事ですし、同時にその適正に競争が行われることで、料金の引き下げとか、多様なサービスを実現すると、サービスにつながっていくということをぜひ期待したいと思います。
続いて、トゥデーズウオッチです。
今月20日、工業団地で大規模な土砂の崩落があったばかりの中国。
今度は山東省で鉱山が崩れる事故があり、現在も19人の作業員が坑内に閉じ込められています。
詳しい被害状況はまだ明らかになっていませんが、中国国営の新華社通信によりますと、これまでに10人は助けられたものの、19人の作業員が坑内に閉じ込められたままで、地元消防などによる救助活動が続けられているということです。
鉱山が崩れた原因について、新華社通信は、近くの廃止された鉱山が崩れたことが、作業員のいた鉱山の崩壊を引き起こしたとする情報を伝えています。
インターネット上では、別の場所でまた人が閉じ込められたとか、安全確保はどうなっているのかといった、鉱山などの現場の安全管理を懸念する声が上がっています。
建物のくいの工事で、データの流用や改ざんが相次いで明らかになった問題。
専門家による国の委員会は、施工のルール作りを国に求める、再発防止策などを盛り込んだ、中間報告を取りまとめました。
報告書では、最初に問題が明らかになった、横浜市のマンションの工事について検証。
データが取れなかった際の対応などについて、ルールが決められておらず、下請けの旭化成建材には、データが取れなかったことを報告する必要があるという意識が低かったと指摘しました。
また、元請けの三井住友建設は、問題発覚後の対応も含めて、責任を十分に果たさず、1次下請けの日立ハイテクノロジーズも、業務のほとんどを旭化成建材に任せて、指導などを行っていなかったとしました。
そして業界全体に、データ流用などを認める風潮があったと指摘したうえで、国に対して、元請けの責任を明確にするなど、施工のルールを定めるよう求めています。
国土交通省は、来月にもルールを作るとともに、建設業界の課題も検討することにしています。
福井県にある高速増殖炉もんじゅ。
地元の住民などが原子力規制委員会に対して、原子炉の設置許可を取り消すよう求める訴えを、東京地方裁判所に起こしました。
訴えを起こしたのは、
中国政府は、設立を主導した、AIIB・アジアインフラ投資銀行がきょう正式に設立されたと発表しました。
アジアインフラ投資銀行は、
世界が大きく揺れ動いたこの1年。
終わりの見えない内戦や、ふるさとを追われた人たちの、命懸けの逃避行。
そして、相次ぐテロ。
憎しみと悲しみが世界中で広がった1年でもありました。
世界各地で行われたクリスマスのミサ。
平和への強い願いが込められていました。
和平交渉が決裂したままのイスラエルとパレスチナ。
キリスト生誕の地とされるベツレヘムでは、パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長も参加し、平和が訪れるよう祈りをささげました。
こちらは内戦の終わりが見えないシリア。
首都ダマスカスでも、平和への祈りが。
ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王はこう訴えました。
テロからおよそ1か月半が過ぎたパリでは、厳戒態勢の下、クリスマスを迎えました。
テロを警戒して、一部のクリスマスのイベントが中止されています。
こうした中、テロの悲劇を乗り越えようという動きも。
ドイツとの国境の町、ストラスブールでは、16世紀から続く伝統のクリスマスマーケットが、ことしも開かれました。
クリスマスマーケット会場の入り口では、警察や治安部隊が車一台一台を止めて、厳重な警戒に当たっています。
市は一時、マーケットの中止も検討しましたが、市民の強い要望を受け、開催を決断しました。
開催を訴えた一人、老舗の菓子店を営むミレーユ・オステールさんです。
その思いを支えたもの、それは意外な経験でした。
東日本大震災の直後に、仕事で日本を訪問したオステールさん。
苦難に直面しても、冷静さを保つ日本人の強さに、感銘を受けたといいます。
そして伝統のマーケットは、1週間短縮して、無事に終わりました。
店主たちが一堂に会して開かれたミサ。
代表してあいさつに立ったオステールさんは、テロに屈せず、共に歩もうとの思いを込めて、聖書の一節を読み上げました。
フランス・パリにある教会の前には、ヨーロッパ総局の権平記者がいます。
権平さん、やはりことしのパリのクリスマス、いつもと違う雰囲気なんですね。
そうですね、一部のイルミネーションが中止されていたり、あちらこちらで自動小銃を手にした兵士の姿が見られたりといった状況で、私のいるこの周辺も、緊張感に包まれています。
後ろに見える教会でも、昨夜のミサのときには、5、6人の兵士が周囲で目を光らせていました。
パリではことし1月の新聞社の襲撃事件、そして、先月の同時テロと、テロに始まり、テロで終わる年になってしまいました。
ミサに参列した女性の一人は、ひどいことばかり起きた一年でした。
来年は平和な年になることを祈っていますと話していました。
権平さん、フランスでは移民の排斥を訴える極右政党が、選挙で躍進したりして、やっぱり社会に亀裂が生まれてるんじゃないかというふうに見えるんですけれども、実際に現地で取材をしていて、そのへん、どんな感じでしょうか?
そうですね。
確かにテロへの懸念が移民への警戒感につながっていると感じます。
オランド政権は国境の検問を復活させたほか、治安対策を教化するため、憲法の改正案を決めました。
二重国籍の人がテロに関与した場合、フランス国籍を剥奪することも視野に入れていまして、移民への差別につながるという声も聞かれます。
自由や平等という理念を掲げてきたフランスですが、テロがその根本を揺るがす事態に直面しています。
テロへの懸念や、ナショナリズムの高まりが、フランスだけでなく、ヨーロッパに広がっています。
自由を守りながら、テロをどう防ぐのか。
フランスの行方は、ヨーロッパ全体にも大きな影響を与えることになります。
パリから権平記者でした。
河野さんはテロ発生の直後に、パリに入りましたが、今のフランスの状況をどのように見ていますか?
私が入ったのは直後でしたからね、やっぱり、国民が一丸となってテロに立ち向かわないといけないっていう空気はみなぎってたんですけどね、やっぱり、その後、時間がたつにつれて、テロにどう向き合っていくのかっていうところで、やはり社会に少しずつひずみが生まれてるんじゃないかっていう気がしますね。
そのフランスがどうなるかなんですけれども、さっき、権平記者があったように、これは今後のヨーロッパ全体の姿を見るような問題になるんじゃないかというふうな気がしますね。
さて、次はことし、うれしいニュースが続いたこの分野です。
地球に帰還しました。
油井さん!
かっこいい映像でしたね。
この日本の宇宙への挑戦、確かにことしは印象に残るものが多かったですね。
そうでしたよね。
今、見ながら思いだしましたけれども、そして、さらに実は来年、宇宙探査でさらに大きな一歩を踏み出すことになるかもしれません。
目指しているのは、こちら、月面です。
早ければ来年後半にも、月面探査車を送り込もうとしているんです。
目指しているのは、民間のチームです。
こちらのビルに、月面探査を目指す民間チームの拠点があるというんです。
行ってきます。
チームリーダーの袴田武史さんです。
チームには、大学の研究者や自動車メーカーの元技術者など、およそ80人が参加しています。
こちらは月面探査ローバーのモデルの模型になります。
袴田さんたちが開発している月面探査車ハクト。
月にちなんで、白ウサギから名前を取りました。
これを月面に送り込んで、地球からリアルタイムで操作。
動画や静止画を撮影する計画です。
このハクト、あるレースに参加しています。
誰が一番早く月面探査を達成できるかを競う国際コンテスト。
アメリカのIT企業、グーグルと、民間の財団が進めています。
世界各国から16の民間チームが参加しています。
参加者はなんらかの形でロケットを手配して送り込んだ探査車を、500メートル走行させます。
その際の動画や静止画を地球に届けられればゴールです。
1位のチームには、日本円でおよそ24億円の賞金が贈られます。
単なる賞金レースではなく、宇宙開発のコストダウンにつながるような、新しいアイデアを民間から生み出そうというのがねらいです。
月面に適した探査車とはどういうものなのか。
探査車の開発を担当する、東北大学の吉田和哉教授です。
特徴的なのが車輪。
羽根のような突起があります。
重力が小さいうえに、足が取られて動きにくい砂地や、凹凸が激しい岩場も、この羽根がしっかりと地面を捉えます。
この探査車は、走行性能の高さなどが認められ、コンテストの途中段階を評価する、中間賞に選ばれました。
工夫が認められた探査車。
どうやって月に向かわせるのか。
チームでは、早ければ来年後半か再来年に、アメリカの民間企業が打ち上げるロケットに乗せて、月を目指す計画です。
しかし、大きな課題となるのが、ロケットに載せるための費用です。
8キロ余りあったハクトの重量。
そのままでは、11億円以上かかる計算でした。
そこで開発を進めているのが、より軽い新たな車輪です。
どれくらい軽くなったのか。
まず、古い車輪の重さは。
大体390をちょっと超えるぐらい。
次は新たな車輪。
あっ、190とちょっと。
約半分ぐらいになってますね。
直径を小さくし、羽根の数も減らしました。
探査に耐えられる強度を実験で確認しながら、軽量化を実現しました。
これで1億円ほど削減できる計算です。
最終的には全体の重量を、半分ほどに減らしたいと考えています。
それでも必要なのが資金。
これまでに協力を取り付けた企業は7社。
袴田さんたちは、年末ぎりぎりまで企業を回り、さらなる支援先を探し続けています。
民間の力で目指そうとしている、日本初の月面探査。
夢が現実となるのか、正念場の年を迎えようとしています。
本当に目が飛び出そうな、あのばく大な費用をどう工面するのかというところで袴田さんがおっしゃっていたように、本当に地道な工夫、努力が続いていくと思うんですけれど、でも、来年に大きな期待、かかりますね。
かかりますね。
で、アポロ、月面着陸というと、アポロが最初ですけど、ちょうど46年前、僕小学生だったんですが、ざらざらした衛星中継の映像をじっと見てたのを、てれびでみたのを覚えています。
覚えてますか。
また、当時は東西冷戦下で、アメリカとソビエトがとにかく先を競うようにして、宇宙開発に乗り出していて、ばく大な資金をつぎ込んでたわけですけれども、それが今や、民間企業が参入する時代ですから、ずいぶん変わったなという感じしますよね。
その民間の創意工夫をすることでね、コストダウンが可能になってくると、宇宙がさらに身近になる時代も、近いんじゃないかなという気がしますね。
では、続いて気象情報、井田さんです。
こんばんは。
年の瀬の表情が見えてきました。
新年を迎える準備が進められています。
愛知県にある国宝、犬山城です。
その城門に、手作りの門松が飾られました。
きょうはよく晴れて、日ざしが暖かく感じられる中での作業となりました。
比較的、暖かい日、続いていますが、あす以降はだんだんと寒気が強まってきそうなんです。
では年末年始の天気を見ていきましょう。
黄色は雪が降る日を示しています。
あすから強まる寒気の影響で、札幌はあすから来週の火曜日ごろにかけて、雪が降りやすい見通しです。
金沢も日曜日から火曜日にかけて、雪の見込みです。
晴れる東京など太平洋側でも、月曜日、火曜日は冷え込みそうです。
そのあと、年末年始にかけては、いったん寒気が緩やかとなりそうです。
この期間で、一番注意が必要なのは、北日本と北陸、あすからあさっての土曜日から日曜日、大雪や猛吹雪となる所がありそうですから、警戒、注意をしてください。
そして西日本を見ていきましょう。
松江など、西日本の日本海側、平地では雪ではなくて雨となりそうです。
山沿いでは雪の所がありそうです。
そのほかは晴れる所が多いですけれども、やはり西日本でも月曜日から火曜日が、寒さの底となりそうです。
この期間は、日本海側で雨や雪の所が多いんですが、比較的30日から31日にかけて、日本海側でも晴れ間が広がりやすいですから、大掃除にはお勧めです。
そして、元日は太平洋側を中心に晴れ間が広がってきそうですから、初日の出、期待できそうです。
あすからあさっては北日本を中心に、荒れた天気に警戒してください。
天気図を見ていきましょう。
その理由は、日本海を進む、この低気圧です。
この低気圧があす、そしてあさってにかけて、北日本を発達しながら進む見通しです。
この寒気が今シーズン、最も強い低気圧が寒気を引き込んできますので、北日本では大雪、そして猛吹雪となる所がありそうですから、警戒してください。
各地の天気と気温を詳しく見ていきましょう。
気象情報でした。
クリスマスプレゼント。
最初はぐー。
稽古で使っていた足袋をプレゼント。
お正月前に、すばらしい縁起物ですね。
今夜もお伝えします。
フィギュアスケートの全日本選手権が開幕。
世界最高得点を更新し続ける羽生結弦選手は、どんなスタートを切ったのでしょうか。
すごくリラックスしていたと羽生。
全日本は4連覇がかかります。
最初のジャンプ、4回転サルコー。
朝の練習から不調だった大技で、バランスを崩します。
次の4回転トーループ。
ここは見事に立て直しました。
ステップは、スピードに乗りながら細かく刻む、さすがの滑り。
羽生、ミスは出ましたが、高得点で前半トップに立ちました。
羽生を追うのは、宇野昌磨。
グランプリファイナルで3位に入った実力を発揮。
ゆづ君はずっと目標という18歳は、4回転ジャンプも。
4回転のトーループ、こらえましたね。
こらえます。
宇野はミスなく滑り、羽生におよそ5点差の2位。
逆転優勝へ、さらに上のレベルを追い求めます。
あすのフリーも楽しみです。
プロ野球。
打率3割、ホームラン30本、30盗塁のトリプルスリーを達成したソフトバンクの柳田悠岐選手。
今シーズンの年俸の3倍で契約を公開です。
柳田選手は今シーズンの3倍、1億8000万円増の推定年俸2億7000万円で契約を更改しました。
大きい!
27歳の柳田選手は、プロ野球でこれまで8人しか達していなかったトリプルスリーを達成。
パ・リーグのMVP・最優秀選手にも選ばれ、チームの2年連続の日本一に貢献しました。
来シーズン、目指すのは。
大相撲の横綱審議委員会の稽古総見。
だいいちにんしゃのはくほうは来月の初場所へ向け、いつものペースで調整しているようです。
稽古総見では、力士たちが発場所に向けた調整具合を披露しました。
連覇を狙う横綱の日馬富士は、新関脇の嘉風などを相手に12番。
力強い相撲で全勝と、充実した内容でした。
白鵬は36回目の優勝を目指します。
きょうは相撲は取らず、ぶつかり稽古で胸を出しました。
ほかの力士たちが帰ったあと、1人残ります。
立ち合いの動きなどを繰り返して、汗を流しました。
初場所は来年1月10日が初日です。
サッカーです。
日本代表の香川真司選手と、本田圭佑選手がサッカー教室を開き、子どもたちと交流しました。
香川選手は、震災で津波の被害に遭った小学校に通う子どもたちを、サプライズで訪問。
子どもたちとミニゲームをして、交流しました。
笑顔にパワーをもらったと、香川選手。
巧みなテクニックを披露して、子どもたちを沸かせていました。
本田選手のサッカー教室には、小学生100人が参加。
本田選手は、大事にしているというパスやドリブルなどの基本を、お手本を示しながら丁寧に指導していました。
そして、得意のフリーキックも披露。
本田選手、子どもたちに3つのメッセージを贈りました。
できるだけ大きな夢を持つこと、そしてその夢を毎日意識すること、そして、決して諦めないこと。
ストイックな本田選手が言うと大人もやる気になりますよね。
参考になりますね。
大きな夢、持とうと思います。
ことし最も活躍したプロスポーツ選手に贈られる、日本プロスポーツ大賞の授賞式が行われました。
最高新人賞は、プロ野球・DeNAの山崎康晃投手。
ルーキーながら抑えを任され、新人のセーブ記録を更新する活躍を見せました。
大賞には、日本中を沸かせたラグビー日本代表が選ばれました。
ワールドカップのイングランド大会で3勝を挙げ、日本のラグビーの歴史を大きく塗り替えました。
キャプテンのリーチマイケル選手が、ビデオメッセージで今後の決意を述べました。
ここまでスポーツでした。
さて、ことしのニュースウオッチ9はきょうで最後です。
各地のニュース現場を取材してきた、この3人にも入ってもらいましょう。
リポーターの皆さん、ことしを振り返ってどうでしたか?
そうですね。
ことしはやっぱり、初めて鈴木さんと一緒に仕事できましたんで、もう、思い残すことはありません。
どうしたの?なんか会社の生き方を。
先輩ですので。
そういうのが来ると思わなかったので。
月面探査の話をお伝えしましたけれども、本当に世の中、こうしたいって思っている人たち、いろんな人にお会いできて、こちらがなんか勇気をもらいましたね。
三條さんは?
私は災害の現場など、話しかけるのもはばかられるようなところでも、たくさんの声を聞かせていただきまして、今後もそうした気持ちに応えていきたいなと思いました。
そうですね。
2015/12/25(金) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽電力自由化いよいよ・料金どう変わる▽世界のクリスマス[二][字]
▽電力自由化いよいよコンビニも小売り参入 電気料金どう変わる▽パレスチナ・シリア・パリ・クリスマスに平和への祈り▽宇宙挑戦来年も・月面探査目指す民間チームに密着
詳細情報
番組内容
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
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