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シリア 世界遺産の劇場が戦闘で破壊
12月25日 6時30分

内戦が続くシリアで、世界遺産にも登録されている古代ローマ時代に建てられた劇場の一部が、戦闘で破壊されたことが分かり、シリアで文化遺産の被害が拡大しています。
シリア文化省は23日、南部ダラア県のボスラで2世紀に建てられ、世界遺産にも登録されている古代ローマ時代の劇場の壁の一部などが戦闘で破壊されたと発表しました。シリア文化省は誰が破壊したのかは明らかにしておらず、文化省の文化財博物館総局のアブドルカリム総裁はNHKの取材に対して「反政府勢力が劇場を占拠し、軍事拠点にしていた」と説明するにとどまりました。
一方、イギリスを拠点にシリアの内戦に関する情報を収集しているシリア人権監視団は、政府軍のヘリコプターによる反政府勢力への攻撃によって破壊されたとしています。
シリア南部のこの地域はもともと、反政府勢力が地盤としていましたが、ロシアがことし9月にシリアでの空爆に乗り出して以降は、ロシア軍の支援を受けた政府軍が攻勢を強め、激しい戦闘が続いています。
シリアでは、同じく世界遺産に登録されている中部のパルミラ遺跡などが、過激派組織IS=イスラミックステートによって破壊されていて、5年近くにわたって続く内戦で貴重な文化遺産への被害が拡大しています。

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