(田中)こんにちは。
こんにちは中田敦彦です。
田中日奈子です。
今回のテーマはアフリカです。
アフリカの人々はどんなふうに暮らしてるのか詳しく見ていきたいと思います。
ここにアフリカ大陸の大きい地図があるんですけど何かこう見るとすごいいっぱいありますよね。
アフリカ大陸はですね…世界の陸地のを占めてるんですって。
すごい大きいんですね。
すごい大きいんですよ。
そしてアフリカ大陸を中心とするこのアフリカの地域には全部で54もの国があるんですよ。
え〜!ところで日奈ちゃんはアフリカというとどんなイメージありますか?う〜ん何かよく聞くのは貧しいとか飢餓で亡くなっちゃう子がたくさんいるとかっていうのを学校でも勉強したしこの番組でも取り上げてましたよね。
確かにそうですね。
ちょっとネガティブな話題でね。
内戦とか貧困とか飢餓とか病気とか。
でもその一方でアフリカの社会は今急速に変わってきてるそうなんです。
そうなんですか?はい。
ではどんな変化が起きているのかまずは歴史をたどりながら見ていきましょう。
ほぼ全域がヨーロッパの植民地でした。
アフリカはヨーロッパ人の目的に合わせて開発され人々は安い賃金で働かされました。
そして1960年。
「フランス政府との約束に基づいて新しい独立国として発足しました」。
カメルーンを含む17か国が独立を果たしました。
この1960年は…しかし独立後新しい問題に直面しました。
多くの国で内戦が勃発。
ヨーロッパ各国が民族の分布を考えずに引いた境界線がそのまま国境として残った事で民族間の対立が起きやすい。
そんな背景があります。
激しい内戦から奇跡の復興を遂げアフリカの奇跡と呼ばれている国があります。
ルワンダです。
ルワンダにはツチ族とフツ族という2つの民族がいます。
第1次大戦後ルワンダを植民地化したベルギーはツチ族を社会的地位や教育などで優遇しました。
そのためフツ族の不満が高まっていました。
その不満が1962年国の独立をきっかけに爆発します。
1994年には一部のフツ族によって国民80万人以上が殺されるというアフリカで最悪の大虐殺が起きたのです。
ルワンダの大虐殺から20年政治は安定し町には平和が戻ってきました。
ルワンダの首都キガリは未曽有の建設ラッシュ。
農村も変わろうとしています。
ツチ族のピエールさんは今ふるさとの村でフツ族の農民たちと共同でコーヒービジネスを始めたいと思っています。
ピエールさんにとってふるさとはつらい記憶が残る場所。
ここで母親と3人の妹が周辺に住むフツ族に殺害されました。
しかしフツ族の農民たちは…。
ツチ族に対する不信感が根強く残っていたのです。
そこで利益は50%ずつ分け合うと書かれた契約書を提示しました。
破格の条件です。
(拍手)ピエールさんの熱意が通じてツチ族とフツ族が共同で事業を始める事になりました。
対立していた2つの民族が今同じルワンダ国民として新しい未来を切り開こうとしています。
所変わってこちらはケニア。
雄大なサバンナの草原の中に村があります。
牛やヤギなどを放牧して暮らすマサイ族の村です。
電気も水道もないこの村でみんなが夢中になっているのが…。
携帯電話です。
電話線を張り巡らせるのが大変な広いサバンナで急速に普及している携帯電話。
今や暮らしに欠かせません。
2日前そこでライオンに出くわしたんです。
すぐに携帯電話で仲間に助けを求めたらみんなが駆けつけて追い払ってくれました。
携帯電話がなかったら牛は食べられていたでしょうね。
本当に役に立ってますよ。
現代のIT技術が伝統的な生活を守ってきたマサイ族の暮らしに変化をもたらしています。
フツ族とツチ族のすごい戦いがあったのに今は一緒に仲良く一つの事業を成し遂げようとしてたところがすごいなって思いました。
確かに前向いてますよね。
いろんな悲しい歴史ありましたがそれ乗り越えて。
マサイの人もね生活がどんどん変わってましたね。
踊ってる途中携帯でっていうすごい…。
あれはちょっとびっくりしましたね。
変化を続けているアフリカという事なんですよね。
そんなアフリカなんですけれどもこちらを見て下さい。
こちらですね今まさに経済成長を遂げている国のランキングなんですよ。
これはですね国内総生産つまりGDPがどれだけのスピードで伸びているかっていうのを示したものなんです。
つまり1位の中国は毎年9.5%ずつ伸びてるっていう事なんですね。
あ〜そういう事なんだ。
今中国すごい成長してるって話題ですよね。
その上でですねほかのベストテンを見て下さい。
なんと7か国この赤みがかった色の7か国アフリカ勢です。
本当だ。
すごいな。
やっぱりアフリカっていうのは世界の中で今一番勢いのある国だっていう事なんですかね?確かに勢いのある地域だといえるんじゃないでしょうか。
ではですね次はその経済成長を支えてるものが一体何なのか見てみたいと思います。
ここは東アフリカの海の玄関…港に集められる積み荷のほとんどは近隣の国々から送られてくる銅やレアメタルなどの鉱物資源です。
アフリカは石油天然ガスなどのエネルギー資源と金プラチナレアメタルなどの鉱物資源が豊富。
特に21世紀に入ってから輸出量が急増しています。
その背景には…政治の安定に伴って…町のあちこちにある高級ジュエリーショップをのぞいてみると…商品のほとんどが金製品。
タンザニアは今…金採掘ブームに沸いています。
これまでの金の採掘はカナダやオーストラリアなどの外国企業が大規模に行ってきました。
利益の多くが外国に持ち去られていました。
それに対抗するようにタンザニア人によるタンザニア人のための鉱山が今増えています。
一獲千金を夢みて全国から数万もの人が集まってきているといいます。
ほとんどが元農民。
一たび確かな鉱脈に当たれば数年間は食べていけます。
この鉱山の利益は地元のためにも使われています。
村でたった一つの診療所の裏庭に井戸を造る事になりました。
豊かな資源がこの地に暮らす人々に夢や希望を与えています。
何かさっき出てた純金のバラってあったじゃないですか。
あれすっごいきれいでしたね。
きれいだったね。
やっぱりアフリカってすごく資源が充実してるからそれを自分たちのものにできるっていう喜びがね…。
すごかったですね。
あふれてるような気がしましたね。
さあアフリカの経済成長について更に詳しくお話を伺いましょう。
島田周平先生です。
よろしくお願いします。
(島田)どうもよろしくお願いします。
あのアフリカは2000年以降非常に大きな成長を遂げてるんですけどもこれまでどちらかと言うと政府がいろんなものをコントロールしてたんですけれども貿易も比較的自由にできるようになってですねうわっとこう投資が入ったとそういう事です。
国のその管理によらない経済活動が活発になったという…。
そういう事です。
アフリカの注目がもう一つありましてですね現在アフリカは全体で10億人の人が住んでおられるんですけども2050年になりますとこれが20億人になるといわれています。
倍になります。
倍ですか?はい。
非常に大きな市場。
今までなかったフロンティアという事になって世界からも注目されている訳です。
20億人のお客さんがいたら商品をそこに売る事ができたらたくさんもうけれますもんね。
ちょっと貧富の格差が増えるんじゃないかとか汚職の問題とかそういう事は少し心配あるんですがそれでもまあこれからどんどん成長していく事が非常に期待されてます。
なるほど。
ちょっと僕も一つ心配な点がありましてこれまで番組ではアフリカは食料自給率が低くて食料不足に陥りやすいという勉強したんですが将来倍になるほど人口が増えて大丈夫なんでしょうか?これまで紛争であるとかいろんな事で滞っていた生産がもう少し平和になって安定すれば農業の開発ができるんじゃないかっていわれてます。
人口の増加を防ぐというよりも農業の発展を支えていくというそういう視点に立てば大丈夫だと。
例えば単位面積当たりの生産高がアジアの半分ぐらいだといわれているんですね。
効率が悪いんですね。
それは何か改善策っていうのはあるんですか?その改善のために日本も協力しています。
ここザンビアでは日本人が長期滞在して農業技術の改善をサポートしているんです。
収穫量を上げるための支援は大きく2つ。
まず…例えばザンビアでは…体力が必要で時間もかかります。
そこで日本に古くから伝わる農具千歯こきのデモンストレーションを行いました。
これなら一度にたくさんの稲を脱穀できて効率的。
そしてもう一つの支援は…長年ジャガイモを栽培しているこの男性は…。
水やりや肥料のやり方などの基本的な栽培法から有機栽培のやり方までそれぞれの土壌に合う技術を伝えています。
更に新たな作物作りにも挑戦中。
この集落で今力を入れているのはキノコ栽培の普及です。
天候に左右されずに一年中安定した収穫量が見込めるからです。
英語を話せる農業普及員が日本のキノコの栽培方法を学びそれを農民に伝えます。
雨が降らずに食べ物がなくなる乾季には隣村からキノコを買いに来る人もいます。
新しく…日本の知恵や技術がこの地域の食料生産を向上させています。
ポテト栽培してた方の水やりのしかたが…。
あれはちょっとすごい量の水をあげてたんですね。
ずっと間違ったやり方でやってて効率が悪いなと思ってたんだよね。
今おっしゃったように水のやり過ぎというのはありますが慣れない事に関してはやっぱり教えてあげなきゃいけないところあるんですがアフリカの人たちはどちらかと言うと水に頼らない畑作…畑の作物をやってるもんですからその点では日本でもですね例えば山がちな所で広大に平野が広がってる所じゃない所の畑作の所のですね農民の人たちが持ってる知恵っていうのがものすごく役に立つっていうそういう気がします。
ちょっと似た環境であるからね。
はいそうです。
実は震災のあとの事なんですけどもザンビアの人が宮城県の丸森町今言ったような山がちな所のですね小さな所で農業研修を行ってましてですね。
日本に来て?来て。
震災のあと村人の人たちも少しずつ減ってきてたのにですね彼らが来てくれて非常に元気をもらったというそういう話を聞きまして。
日本人が助けてるだけという事ではなくて向こうと交流を通じて逆にザンビアの方から助けて頂くという頂くものもたくさんあるんですね。
はじめは研修とか農業の技術とかそういう形のつながりですが今では心のレベルまでですねつながってるんじゃないかとそういう気がしましたですね。
この話を聞いて。
アフリカって日本の位置からも離れててすごい遠い国だなって思ってたんですけどちょっと興味が湧きました今回。
確かに我々も交流してみたくなるよね。
交流したくなりました。
毎年…もちろん私たちもびっくりしてるんですがアフリカの人たちも実はたじろいでる戸惑ってるところもありましてでも一番大事な事だと思うんですけどもお互いに助け合うという精神が私たちの日本人よりも強く持っておられると思うんだけどそういうその気持ちを失わずにですね新しいアフリカ型と言いたいんですがそういう発展が今後起きてきてくればいいなと思って期待してます。
54か国それぞれの奇跡を見てみたいと思いました。
先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
それでは次回も世界中のあんな事…。
こんな事…。
(2人)いろいろ知っちゃおう!アフリカには全部で54の国があります。
アフリカは20世紀の初め…しかし近年は内戦がほぼ終わり政治が安定した結果急速に経済成長を遂げる国が増えています。
アフリカは食料自給率が低い地域。
その要因はさまざまありますが収穫量が少ない事も大きな要因の一つです。
日本はアフリカの農家が自立できるよう収穫量を増やすための支援を行っています。
2015/12/25(金) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地理「ここに注目!アフリカ」[字]
人・モノ・情報が地球規模で行き交う現代。国や地域を越え、多様な社会や文化を理解し合うことが不可欠。“世界の今”を読み解く「地理」は、未来を切り開く力となる。
詳細情報
番組内容
それぞれの国や地域ごとに掘り下げて現代世界を考察する。自然環境や民族、文化、産業、経済など、さまざまな視点で学ぼう! 「ここに注目!アフリカ」(1)苦難の歴史を乗り越えてきた人々 (2)経済成長が著しいアフリカ (3)農業を通じた日本との関わり
出演者
【講師】東京外国語大学特任教授…島田周平,【出演】中田敦彦,田中日奈子,【語り】安元洋貴
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
バラエティ – その他
趣味/教育 – 大学生・受験
映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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