第一生命社長:純利益予想、市場変動が想定内なら上方修正も
2015/12/30 15:00 JST
(ブルームバーグ):第一生命保険の渡邉光一郎社長(62)は、今期(2016年3月期)の純利益予想について、来年2月の第3四半期(10-12月)決算公表時に上方修正する可能性を示唆した。窓販業務の好調などから、既に4-9月期で今期予想の8割以上達成しており、株・為替・金利市場で大きな波乱がない限り、業績上振れの可能性が高い。
渡邉社長はブルームバーグとのインタビューで、これまでの今期予想について、中国経済の変調や米利上げなどで「8月以降、かなりのマーケットボラティリティ(変動率)が発生すると想定し、保守的な予想にしていた」と説明。市場変動が想定内であれば、第3四半期は「十分修正レベルの水準が出てくるのではないかと思う」と述べ、四半期決算公表時に業績修正の可否を判断したいとの考えを示した。
同社は11月、今期の経常収益予想を6兆7730億円から7兆960億円に上方修正した。一方、4-9月期の純利益は1352億円と通期予想の84%に達していたが、金融経済環境の変動が想定されるとして従来の1610億円で据え置いている。
世界の株式市場では、6月から8月にかけて中国の株価が急落したのを受けて日米など主要国でも株価が下げたが、その後は持ち直している。12月には米連邦公開市場委員会(FOMC)がゼロ金利政策を解除し、ほぼ10年ぶりに利上げに踏み切ったのに対し、日本銀行は金融緩和の補完措置を導入。日本の長期金利は0.3%を下回る水準で推移している。
海外第一生命の海外生保事業は、2月に買収が完了した米生保プロテクティブの利益が、今期からグループの利益として認識され「成長の第3ステージ」に入った。来年10月の持ち株会社化後のさらなる企業合併・買収(M&A)については、「どこに資源配分をし、資本投下するのが最も効果的な持続成長につながるのか、投資基準に見合うものなのか、という判断をして、場合によってはグループとして資本投下する」と述べた。
プロテクティブは10月、米ジェンワース・フィナンシャルが保有する保険契約の一部を買収すると発表。渡邉社長は、プロテクティブを通じた米事業の拡大について「為替リスクを負わないで直ちに利益貢献していくスキームは、高いプレミアムをつけて円建てで買収するより、はるかに早く利益貢献してくれる」と強調。18年3月期に終了する現中期経営計画の期間中には「海外の収益全部合わせると500億-600億円に近い利益を想定してもいい」と言う。
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更新日時: 2015/12/30 15:00 JST