よしもと新喜劇【「スチ子の雪とゲレンデと親父」▽】 2015.12.25


(すっちー・ナレーション)
今週の「よしもと新喜劇は」スキー客で集うレストランを舞台にそこで働くスチ子がスキー選手だった島田一の介の息子を復帰させようと大奮闘!
ほかにもさまざまなキャラクターが登場し舞台を盛り上げます
果たしてスチ子の作戦はうまくいくのか!?
それでは「よしもと新喜劇」始まります

(清水)よし。
(場内拍手)
(安世)ああ〜疲れた。
(早苗)ねえよく滑った。
(安世)あっねえねえねえねえこんな所にレストランがある。
(早苗)あっほんまや。
入ろか。
(安世)入ろか。
よいしょ。
すみません。
(清水)あっいらっしゃいませ。
(早苗)すみません。
(清水)お友達同士でボードですか?
(早苗)そうなんです。
私たち同じ大学の仲よし3人組なんです。
そうなんですか。
いやボードやってる子ってかわいく見えるなぁ。
ああ〜お客様すみませんけど店内では帽子とゴーグルを取ってもらっていいですか?
(早苗)あっそうなんですか?すみません。
(清水)あっかわいい。
(安世)すみません。
(清水)めちゃくちゃかわいい!
(みどり)すんません。
(清水)めっちゃオバハンやんおい。
何?
(清水)いやすみません。
(早苗)あなた「オバハン」って失礼でしょ。
(みどり)誰がオバハンやの。
(早苗)そうよ。
確かにみどりちゃん見た目は老けてますけど私たちと同じ二十歳なんですよ?
(清水)うそでしょそんなん!二十歳や二十歳!
(清水)二十歳の人はこんなアピールしませんって。
(みどり)ガチョーン。
(清水)「ガチョーン」言うてるやん。
(安世)いいやんいいやんもう相手にしやんとこうよ。
ねえそれよりも注文しよ。
(みどり)そうやな。
(早苗)じゃあ私ジャスミンティー。
(安世)私ハーブティー。
私梅昆布茶。
(清水)オバハンやほら。
梅昆布茶頼むってオバハンでしょ。
にいちゃん濃い〜やつな。
(清水)「にいちゃん」言うてますやん僕のこと。
(みどり)ほなねえちゃんか?
(清水)いやそうじゃないですけど。
(早苗)みんなほっとこう。
座ろう。
(みどり)座ろう座ろう。
(早苗)よっこいしょ。
あっもう…。
ちょっと早苗「よっこいしょ」なんておばさんが言うセリフでしょ。
ほんまや。
よっこいしょういち。
(清水)もっとオバハンやちょっと。
そのギャグはおばはん通り越しておっさんですよもう。
(みどり)おっさんって…。
二十歳。
(清水)そのアピールやめて。
(早苗)何回言ったら分かるんです?
(安世)しつこいわ。
おじゃましますぅ〜。
おお〜すまんな。
(清水)もう大将けったいな挨拶やめてください。
(一の介)おお〜悪い悪い。
(清水)で雪かき終わりました?
(一の介)今終わったとこや。
あら?スチ子さんまだ来てないな。
スチ子さんって誰ですか?君にはまだ言うてなかったな。
この時期になるとないつもバイトで来てくれるおばさんや。
もう20年なんねや。
20年!?ベテランですねもう。
そやねや。
おかしいな。
さっき電話あったんや。
もうそろそろ来る時間やけどな。

(すっちー)こんにちは〜。
(一の介)おお〜スチ子さんいらっしゃい。
久しぶり。
すみませんあの…ちょっとどなたか分からないんですけどね。
何言うてんの。
私や私や。
いや初対面なんですけども。
(一の介)何が初対面やねん。
えっどなたですか?
(一の介)スチ子さんボケてきたんちゃうか?ちょっと待って。
ごめんなさいね。
大将〜!
(一の介)ええかげんにせぇよお前。
もう〜大将はハゲをさらしとかんと分からん。
(一の介)なぜさらさなあかんの。
ハゲ大将なんやから。
(一の介)誰がハゲ大将やねん。
(清水)えらい言われようですね。
こちらの方が?
(一の介)おお〜そうやねん。
ちょっと大将この方どなた?
(一の介)ああ〜いや実はな昨日から来てるバイトで大学生や。
で清水君。
これまたえげつなく地味な子雇いましたねぇ。
(清水)ほっとってくださいよ。
誰が地味なんですかもう。
まったく華ないやないの。
(清水)そんなことないでしょ。
ここの雪だるまの方がよっぽど華あるよ。
(清水)どんだけ地味なんですか僕は。
点と線やないの。
(清水)そんな顔ちゃいますよ僕。
なんですか?この人いきなり。
腹立つ。
あんた今怒ってんのか?
(清水)いやそら怒ってますよそんなん言われたら。
顔薄すぎて表情読めんわ。
(清水)そんなことないでしょ!おっきい声も出してんのにほんまに。
(一の介)まあまあちょっと…スチ子さんそない言わんと。
まあ彼はなこのスキー場で働くのは初めてやねん。
だからいろいろ教えてやって。
分かりました。
私ビシビシいくからね。
だいたいねこういうリゾートバイトする男の子はね出会い目的恋愛目的が多いんよ。
(清水)ああ〜大丈夫です。
言っときますけどお客さんに声掛けたり一緒に遊びに行ったりましてや電話番号教えたりしたら絶対あかんよ!いや僕そんなんじゃないです。
僕はボードが好きやからね練習できたらええな思うてここにバイトに来たんです。
(安世)えっ?おにいさんボードするんです!?教えてください。
あきません。
(早苗)教えてください。
あきません。
(みどり)教えてください。
教えてあげ。
(清水)なんでやおい!なんであの人には教えるんですか?介護みたいなもんでしょ。
(清水)いや介護って…。
無理ですよそんなん。
なんなら電話番号も教えてあげ。
(清水)いや嫌ですって。
(みどり)ほな私の言うときます。
(清水)いいですいいです。
大阪06…。
家の電話かいほんで。
こういうとき家の電話ですか?普通携帯でしょこういうとき。
携帯なんかあんた…トイレしか持ってへんもん。
(清水)なんの話ですか?それ。
携帯トイレ?尿漏れが激しいんでしょうな。
(清水)うそ!?オバハンですやんやっぱりこの人。
(安世)はあ〜?また言ってるわこの人。
友達のことおばさんおばさんって失礼よさっきから!もう行きましょうよ。
(早苗)もうなんなのこの店!
(みどり)失礼やわほんまに。
(安世)あっねえみんな見て!あそこで滑ってる人めっちゃ格好いい〜!うわっほんまや。
めっちゃイケメン!うわ〜ナウい。
(清水)ナウいって…ちょっと。
死語ですよそれ。
オバハンですよね?やっぱり。
(一の介)お客さん怒らしたらあかんで。
こんにちは。
ああ〜どうも。
(一の介)勝っちゃんいらっしゃい。
あら〜内場さん!1年ぶりです。
(内場)スチ子さんどうも。
あっ今年まだご挨拶してないね。
せやね。
ハゲましておめでとうございます。
ハゲましておめでとうございます。
(内場)ハゲてだいぶたつけどね。
そうやね。
ハゲてだいぶたってから…。
(内場)変な感じやけども。
はははっ。
あれ?ちょっと厚化粧ちゃう?今日。
もうちょっと薄毛しょうにせんと。
十分薄毛しょうですよもう〜。
(内場)そうか?会うなり抜け抜けと毛なして。
(内場)いやいやいや。
申しわ毛ぇない。
はははっ。
(内場・すっちー)はははははっ!げげげげげっ!おいええかげんにせぇよ!さっきからわしの頭のことば〜っかり言うてるやないかほんまにもう。
(清水)失礼ですよ二人とも。
(内場)ああ〜清水君。
仕事の方は慣れたんかいな?
(清水)いや〜まだ2日目なんでちょっとね。
(内場)もうすぐ慣れるよねこういうことは。
そうや。
うちも新しいアルバイト入ったんや。
(一の介)あっそうなん。
これがよう動いてくれるねや。
(一の介)ええがなええがな。
(内場)うん。
まあ見てやって。
ご挨拶するわ。
珠ちゃん珠ちゃん!・
(珠代)はい!はいはいはいはいはいはい!はいはいはいはい…。
どうもどうもどうも〜こんにちは〜。
(清水)おい!
(内場)レストランの方にお世話になってるからちゃんとご挨拶。
どうもどうも〜はじめまして。
バイトの珠代と申しますぅ〜。
ああ〜大丈夫かな〜?雪山でバイト大丈夫かな〜?あかんかな?あかんかな?でも頑張ろう頑張ろう頑張ろう頑張れるわ〜。
(清水)じっとせぇよもうええから!
(内場)はははっよう動いてくれんねや。
(清水)意味違うでしょそれ。
動くの意味が違いますよ。
なんですか?今の。
虫みたいでしたよ。
虫とか言わないでください。
(清水)だって…。
言われたことないよ。
(清水)何回か言われたでしょ。
(珠代)うう〜…。
ひどい!ひどいわ虫だなんて…。
(清水)泣かんといて。
ちょっとどうしたらええこれ…。
そんなふうに言わないでよ〜…。
(清水)すみませんってもう。
ああチ〜ン。
(清水)何してんねんおい!
(内場)はい「チ〜ン」入りました。
(清水)何を言うてるんですか。
恒例行事みたいに。
(内場)まあ認めたってことです。
(清水)なんのポーズなんですか。
(内場)ハンコ押すみたいな…。
(清水)意味分かりませんよ。
(真希)お父ちゃん。
もう〜鉢持っていってって言うてたでしょ。
(内場)真希ごめん。
忘れとった。
いや〜真希ちゃんやないの。
(真希)スチ子さんお久しぶり!もう女の子は1年見ぃひんかったらもうすっかり成長するね。
去年までこんなんだったのにな。
(清水)そんなわけないでしょ。
ぐ〜んと大きくなって。
(清水)そんな成長は…。
せやけど相変わらずお胸の方は小ちゃいね。
ほんまかわいそうになってくるわ。
(清水)アピールやめてください。
つらいやろ?生きてて。
(清水)えらい巨乳やなこの人。
生きていくのがつらいやろ?そんな…。
飯も喉通らんやろ。
(清水)思い詰めてないです絶対。
おっきくする努力をしなさい。
なっ教えたるわ。
あのな雪の上に乳放り出してうつ伏せで3時間おってみぃ霜焼けでパンパンに腫れるから。
(清水)それあかんでしょ!
(真希)嫌ですよそんなん。
嫌なんかいな。
うわ〜つらい。
(清水)いや…。
(真希)あっ清水君。
ごちそうさまでした。
(清水)どういたしまして。
(2人)あっ!
(清水)あははっ…。
(真希)ごめんなさい。
(清水)あっいや…はははっ。
なんですか?今の化学反応は。
えっ?なんですか?混ぜるな危険ですか?えっ?気になりまっせ今のは。
(珠代)ねえ。
なんでしょうかね〜?
(2人)あっ!
(清水)まねせんでええ。
一体何なんでしょうか?
(2人)あっ!
(清水)ええからもう。
気になりますわ〜。
(清水)それ何をしてるんですか?なんですか?それ。
しつこいなおたくらはもう。
探り合わんでええねんもう。
何回するんですかほんまに。
難しい。
古きよき昭和の薫りがね。
(清水)いやリアクションが昭和丸出しでしたよほんとに。
(内場)アナログな感じがいいんだ。
(清水)いいですってそんなん。
真希お前もおかしいねんこの渡し方が。
これおおきに。
ああ〜すまんな。
(2人)あっ!
(清水)あんたらもやるんかい。
してるじゃないですか結局。
(内場)一応流れとしてやな。
(清水)いいですよ。
(内場)あっスチ子さんほなまた。
あっお願いしますよ。
ちょっと仕事に行ってくるわ。
(一の介)用事あったんちゃうん?特にないんちゃいます?
(一の介)そうなんや。
じゃあわしこれ奥でな洗い物しとくから。
お願いします。
(一の介)いいよ。
店の方頼むぞ。
(珠代)それでは今日からよろしくお願いします。
どうも〜。
あっぷりぷりっと。
(清水)何をしてんねんおい。
清水君。
お仕事頑張ってね。
ありがとうな。
また暇やったら遊びに来て。
(真希)うんまた行くね。
(清水)バイバイ。
(真希)うんバイバイ。
(清水)はははっ。
あんたも分かりやすい子やね。
えっ…何がっすか?ひと目ぼれしたんでしょうが。
ああ…実はそうなんです。
珠代ちゃんに。
いやそっち違いますよ。
そのリアクションが嫌なんですなんやったら。
ねえ違うの?違います。
珠代ちゃんじゃなくて真希ちゃん。
あっそっちかいな。
分かるでしょ。
無理無理あんたなんかには。
(清水)はあ?ほっといてください。
好きなのは勝手でしょ。
釣り合い取られへんやないの。
(清水)なんでそんなん…。
スチ子さん。
大将は?大丈夫今裏におるから。
(清水)えっ何?何?
(内場)買うてきた買うてきたで。
これでええやろ?人数分あるし。
ばっちりですわ。
大丈夫やな予備も買うてあるし。
あっ赤いちゃんちゃんこは?もう赤いちゃんちゃんこがなんぼ探してもなかったんですわ。
今売ってへんのかなぁ。
なんか代用品でいきましょ。
赤い毛糸の帽子みたいのでいいか。
うん。
あと写真…。
あっそれまだやねん。
あとで買うてくるわ。
使い捨てのでよろしいからね。
(内場)使い捨てでええか。
(清水)あの〜すんませんなんの話ですか?いや実はね今日大将の60歳の誕生日なんよ。
(清水)えっ!だからみんなでないしょで還暦のお祝いをしようか言うてましてね。
(清水)そうなんすか!赤いちゃんちゃんこ着せてみんなで写真撮ろう言うてますねん。
(清水)なるほどね。
絶対ないしょよ。
(内場)サプライズサプライズ。
(清水)パ〜ンってやって…。
喜ぶんちゃいます?
(内場)ちゃんとしてやらんと。
(清水)そうっすね。
へえ〜すごいすごい。
はははっ。
こんにちは〜…。
(清水)なんやおい。
なんですか?
(清水)よいしょ。
ええ〜?
(内場)微風…微風が…。
ちょっと村長さんやないの〜。
ええ〜?なんで逃げるのよ?ちょっと。
(オクレ)怖いねん。
えっ?怖くない怖くない。
まだ生きてたんやね村長。
生きてるわあほ。
今年は絶対死んでる思うてた私。
(清水)失礼やなそれ。
ああ〜もう悔しいわ。
内場さんにご飯おごらなあかん。
(清水)賭けとったんかいな!くそ〜!「2月いっぱいまで大丈夫や」って言うとったんや。
(清水)縁起悪いことやめて。
うるう年やったらアウトやったけどな。
(清水)1日2日で変わらんでしょ。
(内場)いやいや…。
(オクレ)あほ!まだまだ元気じゃばか!
(清水)元気や言うてますよ。
(内場)ほんまかいな〜。
なんや?ほんで今日は何しに来ましたん?えっ?大将に用事があって来たんや。
ああ〜大将?ちょっと待ってちょうだいね。
大将大将!・
(一の介)はいはい。
はい。
村長さん。
(一の介)おお〜村長か。
おお〜村長なんの用や?いやいやここのなお客さんの入りはどないなんかな思うて。
いや〜やっぱり厳しいなぁ。
ああ〜やっぱりここもあかんか。
(清水)ちょっとあの…どうかしたんですか?あっいや…この花月山スキー場な客足が伸びんでなここ何年か赤字続きやねん。
(清水)えっ!だからもう去年あたりからね村の寄り合いでもねこのスキー場の存続っていうのが議題に挙がるようになってねほんで村長さんは客入りを気にして回ってはんのよ。
(清水)ええ〜。
(オクレ)そやからまさじ君が復帰してくれたらええんやけど…。
あっあの〜村長その話はな…。
ああ〜すまんすまん。
うん…。
ほなわしおもろいことよう言わんから帰るわ。
(一の介)いやいや別に帰らなくても…。
言えます言えます。
自信持って。
(一の介)そや。
いけますって。
(内場)黙っててもオッケーです。
(一の介)いやいやこれからのことまた話さなあかんやん。
ちょっともうええからはよおいでぇや。
おいでや。
えっなんて?えっ?ふふふふふっ…。
(一の介)なんて?あほ〜。
(一の介)やかましいわあほ!なんか言われてる。
(一の介)ええかげんにせぇよ。
(内場)なんか言うてたで。
ねえ。
(内場)ほなカメラ買ってくるわ。
あっお願いします。
(内場)おじゃまさんでした。
はいどうも。
(一の介)いやあの…今勝っちゃんがカメラとか言うたけどなんや?いやあの〜なんか景色かなんか撮る言うてはったわ。
(一の介)ああ〜そうかいな。
(清水)趣味が…ねっ?
(一の介)ああ〜ああ〜。
(清水)そうそうそうそう。
(竜夫)はははっ。
おじゃましまんにゃわ〜。
はいどうも。
(清水)えらいけったいな挨拶で。
ああ〜いらっしゃいませ。
どうかされました?いやどうもしませんねんけどね。
(清水)はあはあはあ。
ちょっとお伺いしたいことがございまして。
(清水)なんでしょうか?
(竜夫)はいはいはいはい。
(清水)はい。
(竜夫)いやあの〜お伺いしたいことがありまして。
(清水)いやそれ聞きました。
どうぞおっしゃってください。
あっおっしゃいましょか。
あのね…。
(清水)うん。
ええ〜へへへへっ…。
なんでした?
(清水)いや僕知りませんよ。
(竜夫)いやなんか聞かなあかん。
(清水)なんかあるんすよね?
(竜夫)そうそうそう。
それ聞きに来とんのにな忘れてしもうたんや。
(清水)ええっ!?
(竜夫)ありゃりゃえらいこっちゃ。
どないしょう。
(清水)いや思い出してください。
思い出しますわ。
何しに来たか分かれへんもんな。
(清水)そうですよね。
え〜っとね…。
(清水)うん。
ええ〜…えっ?えっ?えっ?
(清水)ん?あららあらら。
ああ〜あかんあかんあかん。
わし物考えたら頭ん中真っ白になってきよんねん。
うわ〜ははははっ。
こら傑作じゃ。
(清水)なんもおもろくないです。
(竜夫)ははははっ。
(清水)ねえちょっと…。
あぁ〜あ…あぁ〜。
(清水)えっ?えっ?ちょっと時間もあれなんでねそろそろ思い出して…。
ちっ。
寝んな!バシン!さんずの川や〜。
(清水)行ったらあきませんそれ。
死にますからねもう〜。
渡りぃ。
(清水)渡らすなこらこら!スチ子さん!死んでまうでしょ。
行かしてやった方がもう…。
(清水)あきませんよ。
まだまだいけますもんねぇ?
(竜夫)ようショックを与えていただきました。
ありがとうございます。
思い出しました。
(清水)ほんまですか。
よかった。
あの〜私が言いたかったのはねあの〜なんですかえ〜っとね…。
いや思い出してませんやん!なんですか。
ちょっとお連れの方これ何が言いたいんすかね?暇…言うたから…おお〜…行こかいうて…ほんで…迎えに行こか言うたら…わしも…分からへん。
ちゃうちゃう…いうてこんなん…なってしもうてはあ〜言うてああ〜…。
(清水)何言うてるか全然分かんないです!
(清水)なんのポーズですか?それは。
な…何言うてんすか?いけます?ぐわ〜…。
(清水)あんたもかいな!うう〜…ああ〜…。
(清水)スチ子さん!あれも…みんなああ〜…。
(中川)ああ〜…。
あんな…似合うやん…いうて…。
似合うやん…似合う…。
あんな…結構似合う…いうてこんな…わあ〜。
わあ〜。
(2人)はははははっ!
(清水)なんで合うねんこれおい!こっちを向くなもう!ちょっとなんて言うてたんすか?分かりません。
(清水)分からんのかいな!なんですか時間の無駄遣い。
おお〜おお〜。
いや「おお〜おお〜」やなしに。
あの〜すみません普通にしゃべれません?しゃべれるよ。
(清水)しゃべれるんかいほんで!しゃべれるよ。
わしめちゃめちゃしゃべれるで。
うん。
めちゃめちゃ動けるしな。
(清水)知りませんよ。
何をしてるんですかもう!モーグル?しなくていいです。
(竜夫)ははははっ。
(清水)ああ…すごいっすね。
よかったよかった。
あははっ!はぁ〜はぁ〜!過呼吸なってますやんかちょっと!笑い過ぎて過呼吸…。
ちょっと大丈夫ですか?はぁ〜〜い!それで返事せんでいいですよ。
いやいや違う違う。
あのな花月山スキー場にわしら来んの初めてやから…。
(清水)ああ〜。
ちょっとコースを教えてもらいたかったんよ。
(一の介)コースね。
(中川)そこを聞きに来たんよ。
じゃあちょっとMAP使って説明しますんでね。
あっ大将ちょっと持っていただける?
(中川)ちょっと教えて。
あのね今いるのがねだいたいこの辺りなんですわ。
(中川)ああ〜そう。
ほんでもう年配の方でしたらこの辺りの初心者コースでお願いします。
もうちょっと滑れるぞという方はこの辺りの中級者コース。
私はもっと滑れんだぞという方は上級者コースでお願いします。
ただこの辺りねアイスバーンでツルツルになってますから気をつけてください。
で更にねもっと上を目指そうという方はどんどん上がっていけばねプロフェッショナルコースあります。
ここはもうツルッツルに滑りますから。
ここでこけたらもうぐる〜んってなって大変なことになりますから絶対にやめた方が…。
スチ子さんちょっとやめなさい。
私の頭で説明してもねコースのことは分からへん。
(2人)分かりました。
(一の介)ええっ!?分かったの?
(中川)ほな井上さん行きましょうか。
そしたらまず最初はもう飲み放題コースからいきましょ。
(清水)そんなコースありませんよ。
ないわよ。
(一の介)何を言っとんねんもう。
大丈夫かいなほんまに。
(清水)いやでもあれですね僕こうやってコース見たん初めてなんですけどいろいろあるんすね。
清水さんみたいに若い子はもうやっぱりまさじコースなんかええと思うわ。
テクニカルでおもしろい。
ねっ?ちょっと待ってください。
村長さんが言うてるときから気になってたんすけどそのコースの名前にもなってるまさじっていうのは誰なんすか?あのねまさじ君っていうのはね大将の息子さんの名前なのよ。
(清水)えっ!スキーの大会で優勝したん記念してまさじコースっていうのが出来て。
(清水)あっそうなんすか。
そらスキーの腕前はすごい上手でなもうオリンピックも出場確実や言われてる子。
(清水)息子さんむちゃくちゃすごいやないですか。
でそのまさじさん今どうしてるんですか?ちょっと紹介してくださいせっかくやから。
いやあの〜今はね…。
(清水)裏で練習してるんすか?
(一の介)いや…スチ子さんわしが説明するわ。
ああ…すんません。
(清水)えっ?
(一の介)いやあの〜清水君。
いや実はなまあ優勝すればオリンピックに出れるという大会の前日にな練習で転倒して大ケガしてしもうたんや。
えっ?
(一の介)まあそれでなそのオリンピックに出場することができなかったわけや。
ケガが治ってもななんか精神的なショックが大きかったんかなぁ…。
雪山もスキーも二度と見るのは嫌やいうて3年前に都会に出ていってしもうたんや。
なるほどね。
まさじ君がおった頃はね島田まさじを生んだゲレンデやいうてお客さんもたくさん来てたんよ。
(一の介)そやったな。
そやけどまさじ君がおらんようになってからお客さんはどんどん減っていくし売り上げもどんどん減っていくし大将の髪の毛もどんどん減っていったんよ。
関係あれへん。
でもまさじ君が戻ってきたらね絶対お客さんも増えてくるし売り上げも増えるし大将の髪の毛…これはまあ無理やと思うけど。
ほっとけや!そんなもん全然関係あれへんがな。
(清水)ふざけてばっかり。
ねえ?
(一の介)ええかげんにしぃや。

(内場)大変や〜!
(清水)内場さん。
大変や大変!
(一の介)どないした?勝っちゃん。
(内場)はぁはぁはぁ…。
水一杯ちょうだい。
ちょっと待ってちょうだいよ。
(清水)落ち着いて。
ただごとやないよこれは。
ええ〜?どうしたもんかしら。
はいはいはい。
ごめんごめん。
んっ…。
実はな…。
(清水)飲まないんですか!?なんのために入れましたん?
(内場)もう見たら安心したんや。
(清水)いやどういう心理です?
(内場)いやそれがえらいこと…。
(真希)どうしたの?
(内場)あのな聞いて驚くなよ。
まさじ君が帰って来たんや。
(一同)ええっ!?まさじが!?
(内場)そうや。
うそやろ!?まさじが!?まさじって誰〜?
(清水)知らんのかいおい!せやろね今日来たばっかりやし。
教えてもらいもう。
(一の介)いやほんまかい?そうそう。
駐車場になまさじ君がおったんや。
(一の介)ええっ!?
(内場)ほんまやがな。
まさじ君が戻ってきたということはもういっぺんスキーをやるってことちゃいますか?
(一の介)ちょっと待ってスチ子さん。
まさじはな雪を見るのも嫌やって出ていったんやで?絶対人違い。
(内場)なんで人違いやねん。
俺見たんやもん。
間違いないって!・
(一の介)あっ…ちょっと電話や。
・間違うわけないもんね。
もしもし。
「レストラン花月」です。
おお〜まさじか。
えっお前帰ってたんか?うんうん。
それで?うん。
大会で使うてたウエアな。
よっしゃ今からちょっと捜してみるわ。
ちょっと待ってな。
(内場)ほら見てみぃ帰って来てるやろ?今の聞きました?大会で使ってたウエアを用意しとけということはやっぱりスキーをもういっぺんやるんですよ。
(内場)ほら〜。
また忙しくなるでここも盛り上がるで。
もうこれは盛大にお出迎えしましょうよ。
(内場)歓迎会みたいなのせな…。
このクラッカー使いましょう。
ほらほらほれ。
(清水)ちょっとちょっと…。
それ使うていいんすか?もうええやんかこんなんもう…。
(清水)いやでも…。
おいおいおい何してんの?そのクラッカーどないしたんや?もう言うてもええね?
(内場)まあええよ。
実はね今日大将の60歳の誕生日でしょ?誕生日会しよう思ってたんやけども誕生日なんかいつでも祝えるやんか。
だから今日はまさじ君をねお出迎えするパーティーでパ〜ン鳴らしましょ。
(内場)ハゲ祝うてもしゃあないわな?
(珠代)時間の無駄。
(真希)死んだ方がまし。
(一の介)何を言うねん何を!いやでもちょっと皆さんえらい盛り上がってますけどまだ復帰ってね決まったわけちゃうでしょ?
(一の介)清水君の言うとおりやで。
復帰することは決まったことやないねんからな。
言うとくぞまさじを絶対に刺激せんといてくれよ。
頼むぞ。
あのね雪を見んのが嫌や言うてた男がこの雪山に戻ってきてるんですよ。
しかも現役当時使うてたウエアを用意しとけってこれが復帰以外に何があるっていうんですか。
(一の介)そうかなぁ。
素直に喜んでくださいよ。
(内場)みんなで盛り上げて…。
言うてたらまさじ君帰って来はったわ。
声そろえて「おかえり!」言うていきましょ。
(まさじ)ただいま。
(一同)おかえり〜!イエ〜イ!
(まさじ)どないしたんや?
(一の介)まさじウエアあったぞ。
(まさじ)よかった。
まだあったんか。
もういっぺんスキーやる気になったんやね。
復活やね。
復活?いやいや俺はただお金が欲しいからこれを売りに来ただけですよ。
(一の介)えっ?これねネットで売ったらそこそこの金額になんねや。
(一の介)お前何言うとんねや。
このウエアはなお前が活躍してた頃のウエアやぞ。
それをお前ネットで売るって何を考えとんねん!
(まさじ)俺の勝手やないか。
(一の介)お父ちゃん絶対許さんぞ。
(まさじ)分かった。
じゃあいらんわ!言うとくけどなスキーなんか二度とせぇへんからな。
スキーの話を俺の前でするな!
(一の介)おいまさじ!
(清水)ちょっと…。
(一の介)まさじ!
(清水)いや大将ちょっとね…。
ああ〜…。
(清水)ああ〜大将…。
スチ子さんどうするんですか!
(一の介)ああ〜…。
還暦おめでとう。
(一の介)やかましいあほ!カシャ
(シャッター音)
(一の介)おい写真を撮るな!
(内場)まさじ君スキーせぇへんのか。
(一の介)だからなまさじを刺激するなって言うたやろ。
余計なこと言うからこんなことになってしもうたやないかい。
ええかげんにせぇよほんとに。
何を考えとんじゃほんと!あんたのせいやで。
いやあんたのせいですよ。
いろいろ考えたのスチ子さんでしょ。
私かいな。
何言うてますの?ほんま。
やめてよ。
ねえまさじって誰〜?
(清水)まだ言うてんのかいおい。
(珠代)誰?教えといてやってもう。
でもねほらまさじ君がここに戻ってきてくれただけでいいと思いませんか?真希ちゃんそんなのんきなこと言うてられへんのよ。
このスキー場は日に日に寂れていくしやな早いことまさじ君に復帰してもろうてお客さんどんどん呼んでもらわんと。
(内場)そやねん。
なんかええ方法考えよう。
なっ?民宿行こうか。
行こう行こう。
はい。
スキーさえしてくれたらね。
(真希)まさじ君大丈夫かしら?あの…あんまり無理なことはしないであげてくださいね。
分かってる分かってる。
はぁ…。
(清水)優しいよなぁ。
ああいう子が彼女やったら毎日楽しいやろな。
どうやらあんた本気で好きみたいやね珠代ちゃんのこと。
違いますって。
それが嫌や言うたでしょさっきも。
えっ?僕が好きなんは真希ちゃんです。
真希ちゃんかいな。
そうですよ。
それはええとしてやな今はまさじ君にどうやってスキーをやってもらうかよ。
ちょっと奥でお茶いれるから話しましょ。
(清水)はい。
スキー場の存続が懸かってるから。
(清水)どうします?これもう…。
(まさじ)すみません。

(真希)やっぱりスキーが気になるのね。
(まさじ)真希ちゃん…。
そらそうや。
でもほんまに怖いねん。
怖いならやらなくていいと思う。
でもまさじ君に少しでもまだやりたいなって気持ちが…。
勝手なこと言うな!何が分かんねん。
まさじ君…。
何回もスキーやろうとしたけどあの日の事故の記憶がよみがえってくんねん。
ごめんなさい。
私そんなつもりで言ったんじゃ…。
ごめん分かってる。
仕事が順調にいきだしたら必ず迎えに来る。
そのときは結婚しよう。
ええ。
まさじ君。
お茶っ葉があらへんやないの。
あら?どうしたん?お二人さん。
(まさじ)ああ〜いえ…。
真希ちゃん帰ったんちゃうかった?
(真希)ちょっと用事があって…。
(まさじ)そんなことより今の会話聞いてました?今の会話ってなんですの?いや聞いてなかったらいいんです。
何をけったいなこと言うてますねんな。
いやせやけどまさか二人がつきおうてたとはねぇ。
(まさじ)聞いてるやないかい。
聞いてるじゃないですか。
いや聞こえてきたんよ後ろの方ちらっと。
(まさじ)後ろの方ちらっとってどのあたりからですか?「やっぱりスキーが気になるのね」。
「真希ちゃん…」。
(まさじ)最初からやないですか。
最初から全部ですよそれ。
全部なの?あれ。
あらそう。
はいもしもし。
あっはい。
二人のことないしょにお願いしますね。
はい分かりましたすんません。
そんな焦って電話してからに…。
スチ子さんみんなには心配かけたくないんでこのことはここだけの秘密でお願いします。
分かりました。
せやけどねどうしても一人だけ伝えとかんとあかん子がおるんよ。
ごめんねその子にだけは。
清水さん清水さん!・
(清水)はい。
はいはい。
ああ〜真希ちゃん来てたんや。
(真希)うん…。
この子なあんたのこと好きでつきあいたい思ってんのやわ。
(清水)スチ子さんやめて…。
もういいんよもういいんよ。
(清水)ええことないで。
落ち着いて聞いてよ。
真希ちゃんなまさじ君とおつきあいしてんのやわ。
えっ…そやったん?これはしょうがないわこんな恋愛はな。
だからまた別の人見つけて今日から前向きに…ははははっ。
(清水)笑うてしもうてるやん。
ちょっと…おい!おい!おいちょっと待てオバハン。
あ〜はははっ!
(清水)めっちゃ笑うてるやん。
ごめんなさい。
我慢せな我慢せなって思ってるときこそな我慢がバァ〜ン外れたらうわぁ〜って…はははっ。
(清水)何なん?この人。
腹立つわもう。
いや〜ごめんごめん。
せやけど望みがなくなったわけやない。
なっ?別れるかもしれんから。
もしまさじ君と別れたときに清水君が告白したらこれどうやろか?う〜ん…まあそれはちょっとない…。
ないんやて…はははっ!
(清水)笑うな言うてんねん。
(真希)あの〜それでお願いがあるんですけど私まさじ君のつらい気持ちがよく分かるんです。
だからそっとしといてあげてください。
分かってます。
私かてね人が苦しんでる顔よう見ぃひん。
(清水)あんた俺が苦しんでる顔見て笑っとったやないか。
また笑うてる!指さすな。
いろんな角度から見るなもう。
腹立つなほんま。
失礼します。
(清水)いらっしゃいませ。
(あき恵)どうも。
(清水・すっちー)ブサイクやなぁ。
オーマイゴッド!
(清水)何をしとんねんおい。
(あき恵)おかしくありません?初対面ですよね。
「ブサイクやなぁ」は失礼すぎますよ。
すみませんつい。
何なんですか。
こちらが悪いのは認めますんで。
そうでしょ?とりあえずそれですよ。
顔振るのやめてもらえます?どういうこと?顔振ったら鼻から油垂れるんですよ。
ちょっと待ってちょうだい。
そんな人絶対にいないでしょ。
鼻から油垂らすような人あなた見たことございますか?言うてるそばからずっと垂れてますよ。
(あき恵)どこ垂れてるのよ!
(清水)いや床が汚れるから…。
(あき恵)何が汚れてるのよ!汚れてます…うわぁ〜!
(あき恵)あなた勝手に滑らないでちょうだい。
失礼すぎるじゃないの。
清水さんいくらなんでも店の中で滑るなんて…ああ〜!
(清水)おいおいおい。
(あき恵)あなたまで何してるの。
やめなさい!二人ともこんな所で滑るわけ…。
(あき恵)うわ〜下手。
(清水)下手って…。
もう滑るんやったらツルンっていかないと。
(清水)なんの注意ですかそれ。
もう練習よ!居残り練習やほんまに。
(清水)居残り練習ってなんですか?それ。
あっすみませんお客さんですかね?
(あき恵)ああ〜私お客じゃないんですよ。
私は「月刊ダイナマイトスキー」っていう雑誌の記者をしております浅香と申します。
何スキーですかね?「ダイナマイトスキー」っていう雑誌です。
ごめんなさい何マイトスキー?「ダイナ」…もういいですかね?これ。
首の筋がいわされるようなそんな感じがして…。
(清水)やらなければいいのに。
(あき恵)失礼いたしました。
「ダイナマイトスキー」の浅香あき恵です。
(清水)「ダイナマイトスキー」の…。
へえ〜雑誌の方…。
くれないんですか?それ。
(あき恵)1枚しかないんですよ。
(清水)ケチな会社やなこれおい。
こちらの島田まさじさんがプロスキーヤーとして復帰するというお話を伺いましてねちょっと取材に寄せていただきました。
(清水)いやちょっと…。
(真希)そんな情報が漏れたらまたまさじ君が悲しむだけです。
(清水)ほんまやで。
ちょっとそれ誰から聞いたんですか?そんな話。
(あき恵)誰からってこちらのスチ子さんっていう方からお電話いただきましたよ。
もうスチ子さん!スチ子さん!
(清水)いやあんたやスチ子は。
なんで言いますの?ちょっと浮かれてしもうて。
(あき恵)まさじさん呼んでいただけません?
(真希)あの〜ちょっと待ってください。
まさじ君はあの事故がトラウマでまだ復帰できる状態じゃないんです。
ですから記事にはしないでほしいんです。
やっぱりそういうことだったのね。
どうも復帰が早いからがせネタじゃないかと思ってたのよ。
でも私としてはね一流の腕を持ったまさじさんにどうしても復帰してもらいたいんですよ。
なんとかならないの!?
(安世)できひんって…。
(早苗)安世落ち着いてよ。
だってもう私雪怖いもん。
こけるのが怖いんなら初心者コースで練習すれば大丈夫よ。
それでも怖いんなら一緒に雪合戦でもしましょ。
でもやっぱり無理。
もう〜雪を楽しめるのは冬だけなのよ。
こけたって愛嬌愛嬌。
うん分かった。
もう一度滑ってみる。
ああ〜よかった。
はぁ〜初心者は気楽なもんやねぇ。
これよ!!なんですの?もう。
(あき恵)これですよ。
びっくりするやないの。
今の会話をまさじさんの前でしてもらうんですよ。
どういうことですか?だってスキーが怖いんだったらまず雪を楽しむことから始めたらいいじゃないですか。
なるほど。
ナイスアイディアよ。
そうでしょ?これだったらねまさじさんの恐怖心を取り除けると思うの。
(真希)うんうん。
お願いしましょ。
(あき恵)すみません今しゃべってた会話なんですけどねある人の前で再現していただけません?
(安世)はい。
っていうのがねあなたのようにスキーで滑ると怖くてっていう人がいてるんですよ。
だから今の会話を聞いたらもしかしたら心が動くんじゃないかなってそう思って。
お願いできます?
(2人)はい。
(あき恵)じゃあちょっと呼んでいただけますか?
(清水)分かりました。
まさじさんまさじさん!・
(まさじ)はい。
はい。
お客様が…。
(あき恵)すみませんちょっと取材に協力していただけます?どうぞお座りください。
(安世)もう〜やっぱり無理よ。
安世落ち着いてよ。
だって私雪怖いもん。
こけるのが怖いんなら初心者コースで練習すれば…。
(みどり)えらいこっちゃ〜!えらいこっちゃであんたちょっと。
(早苗)どうしたの?
(みどり)今な初心者コースでスキーヤー同士が正面衝突やで。
顔からぶわ〜血ぃ出てその辺血みどろや。
んんっ!
(みどり)恐ろしかったわ〜。
(早苗)あっそれなら一緒に雪合戦でもしましょ。
あかんあかんあかん。
雪合戦みたいなもんあかん。
雪固めたら氷みたいになんねんで。
それが顔へガンガンガン当たったら目ん玉ぶわ〜出て…。
雪は悪魔や〜。
もうあかん。
(みどり)はよ帰ろう。
怖い…。
バキ!
(清水)あっ!はいちょい貧血ですかね。
はははっ。
ちょっとどこに寝かしますの?続けてちょうだい。
(早苗)ああ…。
とにかく雪を楽しめるのは冬だけなのよ。
こけたって愛嬌愛嬌。
分かった。
もう一度滑ってみる。
うん。
(まさじ)「雪を楽しむ」か。
(清水)ええ感じちゃいます?
(まさじ)スチ子さん俺のゴーグルとウエアまだ奥にありますよね?ありますよ。
よしやってみるか。
大成功やないの。
(あき恵)やりましたね!だてに油まき散らしてへんわね。
なんかうれしくなってほんとに油が出てきそうですわ。
あっピュッピュッ。
よっ油クイーン!ゲレンデに行ってきます。
うわ〜!
(早苗)えっ?
(まさじ)うわ〜!あの日の記憶が…。
えっ?あの日の記憶が〜!
(清水)えっ?えっ?スキーが怖い〜!
(清水)ああ〜…。
どうしてこんなことに?
(清水)あんたのせいや。
(みどり)私はどうなんの?ああ〜まさじ君どこ行ってしもうたんやろか。
(清水)まあまあ…。
ねえスチ子さんそれはやっぱりもちろん気になるんですけどそれよりもこれなんすか?オイルキャッチタンクよ。
(清水)名前聞いてん違う。
これなんでこんなん付けさしてるんですか?油をまき散らしよるからこれが。
(清水)はあ?あんたの油のせいでなまさじ君また転んで悪夢がよみがえっとんねやから。
しばらくそうしとき。
(あき恵)でもこれ病院帰りの犬みたいじゃない?ええように言うなほんまに。
犬が怒ってきよるわ一緒にすないうて。
ようそんなこと言えますね。
とりあえず取材が終わるまでこの格好でいてますけど。
ああ〜井上さん休憩終わったらまた行きましょ。
そうしましょ。
はいはい。
(中川)もう一回ね…。
(あき恵)中川さんと井上さんですよね?
(2人)はい。
いやあぁ〜〜〜ぁあっ!
(清水)よっしゃ昼休みや。
(あき恵)違う。
昼休みじゃないの!違うんです。
あんまりにも私がうれしくなって叫んでしまったんですよ!何?何?
(あき恵)ほら!知りませんか?「白銀の三銃士」じゃないの!白銀の三銃士!ほら昔の冬のオリンピックで中川井上中村の三人でメダルを総なめにしたほら白銀の三銃士!
(清水)めちゃくちゃすごいやないですかちょっと。
いやでも三銃士って二人しかいませんよね?ええ〜中川さんに井上さん。
それで中村さんは?
(中川)いや…実は悲しい話なんですが中村さんは3年前に事業に失敗しましてね。
(清水)えっ…。
それ以来酒に溺れてしもうて…。
結局酒が原因で…酒が原因で…今日は二日酔いで来られへん。
(清水)なんやそれ!
(中川)ちょっとハイボールを飲み過ぎた。
(清水)いや知りません知りません。
4〜5杯いったらしいわ。
(清水)いやそれでかい。
あとちゃんぽんした言うて。
(清水)まあまあ二日酔いの原因第1位でしょうけどそれ。
(中川)あれがあかんみたい…。
(清水)いやそうじゃなくていや生きてらっしゃるんですか?ああピンピンしとります。
(清水)なんやねんそれもう〜ほんまに。
死んだ思いますやんかもう〜。
(中川)それはもう全然!まさじ君おらん。
そっか。
まさる君とまさ美ちゃんならいました。
(清水)それは誰や?おい。
聞いてない。
(内場)それはおった。
(清水)おったかもしれませんけどそんな必要ないです。
ああ〜失礼します。
(清水)あっ村長さんどうしたんですか?いやいや実はな今シーズン限りでこの花月山閉鎖することにしたんや。
ええっ!?そんな急にもう〜。
なんでよ?
(真希)あっ!あんたこんな大事なときにどこ行ってたの!?
(まさじ)隠れとくんで誰が来てもないしょにしといてください。
絶対に言わんといてください!・
(ながい。
)待てこら〜!
(清水)どうしたの?ええっ?
(松浦)あいつどこ行きよったんじゃ!
(ながい。
)今ここにまさじっちゅう背の高い男逃げてきたやろ?
(清水)知りません。
知りません。
(内場)知りません。
(珠代)知りません。
(オクレ)あそこです。
(清水)おい!
(ながい。
)まさじ出てこいこら!ちょっと…やめてください!
(松浦)何隠れとんじゃい。
なんですの?おたくらは。
(ながい。
)借金100万返さんと何逃げとんじゃ。
ちょっとあんた100万も借金してんのか?
(まさじ)はい事業に失敗して…。
でも全部返したんです。
(ながい。
)借金には利息が付くんじゃい。
100万の借金で利息が100万ってむちゃくちゃじゃないですか。
じゃかましいわあほんだら!おい松浦。
返す気になるようにちょっとびびらしたれ。
(松浦)分かりやした。
兄貴。
せっかくなんでさっき差し押さえで分捕ってきたこのギター使ってびびらしたりますわ。
(ながい。
)おういったれ。
(松浦)おいお前ら俺の恐ろしい過去を今から歌にして教えたるからな。
ええっ恐ろしい過去?
(松浦)よう聴いとけこら!123…。
・1976年・私はこの世に生まれ家族の愛に包まれ…すんませんちょっと待ってください。
生まれたときからやるんですか?
(松浦)当たり前やないか初めからいくぞこら。
いやだいぶ時間かかるんで…。
(松浦)おお。
そこはしょってもらっていいですか?なんや?それ。
2歳3歳とか聴いてられへんので。
(松浦)何わがまま言うとんねん。
悪くなったときからでお願いします。
あと曲調がそれだったらたぶんびびらないです。
(松浦)アドバイスありがとうな。
はあ。
(松浦)よっしゃ。
おいこら聴いとけ!
(ギターの演奏)・俺は15のとき・ナイフと呼ばれてたナイフやて。
・それはなぜかといったら・財布をナイフと言い間違えたからちょっとちょっと…いじられてますやん!言い間違えをいじられてますやんか。
いじられてへんわ!いじられてますよ。
(松浦)もっと恐ろしいのあるぞ。
なんでっか?・俺が18のとき・うんこと呼ばれてたばかにされてますやんか。
完全にばかにされてます。
気付かへんかったん?あんた。
(松浦)兄貴ばかにされましたわ。
(ながい。
)じゃかましいわ!何しに行ってんねや。
下がっとけこら。
おい!なめとったらあかんど。
返す気ないんやったらな事務所まで来い!
(まさじ)ちょっと待ってください。
こら〜…。
(清水)村長さん危ないですって。
村長さん。
なめとったら足腰立たんようにしてまうぞ〜…。
(清水)いやあんたが倒れてるがなほんで。
おいちょっと何をしてますの?村長さんほんまに。
(ながい。
)おいさっさと事務所まで来い言うとんじゃ!やめなさい!
(ながい。
)なんじゃい。
私が相手や。
(清水)スチ子さん危ないって。
大丈夫です。
私こう見えても学生時代柔道やってたんですよ。
(清水)そうなんですか?自分の体格の2倍からある男ばんばん投げてましたから。
(清水)えっ?私ぐらいになったらなパッと組んだだけで相手がどんなもんか瞬時に分かるんやで。
さあっ!!あっこら勝てん。
(清水)いや早いわちょっと!
(ながい。
)おい行くぞこら。
(まさじ)放してください!
(ながい。
)さっさと来い言うとんじゃこら!元オリンピック候補も落ちたもんやのうこら!
(あき恵)やめなさいよ。
もう〜やめてよ!
(一の介)あっまさじ!こらこら何をしてるんじゃほんまに。
まさじ何があったんや?
(松浦)なんや?お前おやじかい。
こいつがなうちから借りた100万返しよらへんねや。
(一の介)100万?
(ながい。
)どけそこ。
どかれへんなこいつはわしの大事な息子や。
それになスキーをする大事な体なんや。
(ながい。
)じゃかましいわこら!どうせ復帰なんかせぇへんねやろ?こんなやつかばってどないするんじゃ?おい行くぞ。
(一の介)ちょっとちょっと…ちょっと待ってくださいもう!お願いします。
いやこいつが復帰するのに何年かかるかも分かりません。
でも父親として見守っていきたいんですよ。
こいつはスキーをしてるときがいちばん輝いてるんです。
お願いしますその借金の100万私が必ず払います。
だからこいつの体をこれ以上傷つけんといてください。
お願いします。
このとおりです。
お願いします!分かった。
もうええわい。
まさじ今回はおやじさんに免じて許したる。
俺にもこんなおやじがおったら今頃ヤクザなんかにはなってなかったかもしれん。
100万はもうええ。
元金は返してもらっとるからな。
そのかわりこれからおやじさんに感謝してしっかり親孝行するんや。
ええな?松浦行くぞ。
(松浦)へい。

(まさじ)おやじ大丈夫か?
(一の介)ああ…大丈夫や。
お前大丈夫か?
(まさじ)ああ。
(中川)まさじ君とかいうたね?話はあの女性から聞きましたよ。

(まさじ)あの〜どちらさんですか?白銀の三銃士の中川さんと井上さん。
(まさじ)あの?
(中川)わしも井上さんもな昔はようケガしたもんや。
それでもこうやっていまだスキーをやめとらん。
なんでか分かるか?それはなスキーが大好きやねん。
君はまだ若い。
これからなんぼでもやり直せるんや。
なあ最初に滑ったあの楽しかった頃を思い出してみぃ。
うん…。
(清水)なんもないんかいおい!なんで出てきましたん!?えっ?
(清水)なんで出てきましたん?はずみ。
(清水)はずみ?
(竜夫)うん…。
(清水)じっとしときなさい。
はい。
まさじ君…あんたが出てってからな大将もう気ぃ抜けたみたいになってしもうてな。
なんでか分かるか?大将にとってスキーをやってるあんたは誇りやったのよ。
自慢やったのよ。
大将ないっぺんお酒に酔うて降り積もる雪見てこんなこと言うてはったわ。
「わしは雪が憎い。
雪が憎うてしゃあないんや。
というのも昔ユキっていう女とつきおうててなそいつに8万6000円盗まれたことがある」。
(清水)なんの話をしてんねんあんたちょっとおい。
「シャワー入ってる間に8万6000円」。
(清水)スチ子さん。
「1000円だけ置いていきよる」。
(清水)してたかもしれへんけど今はいらんその話。
スキーやる気になったね?
(清水)なるわけないやろ!こっち来てください。
ほんとにもうおたくは…。
(内場)まさじ君お父さんなあんたが滑ってるその写真いまだにな肌身離さずずっと持ってはんねんで。
いつもあんたのこと思ってんねや。
お父さんのためにもう一回スキーやってくれへんかな?
(まさじ)おやじがここまで俺のこと考えてくれてたやなんて…。
(まさじ)確かに俺自分から逃げてただけかもしれません。
こんなにたくさんの人に支えられてたやなんて。
(まさじ)もう自分から逃げません。
俺もう一回スキーやる!よう言うたまさじ君!大将よかったな〜!
(一の介)ありがとうありがとう。
(まさじ)真希ちゃん俺頑張って必ず幸せにする!
(真希)うん!ありがとうまさじ君!
(内場)ちょっと待ておい。
なんや?これ。
知らんぞ!聞いてへんぞ!さっぱり分からんぞ!どういうことや!?ええっ!?親にないしょでこれ!親をなんやと思ってんねんお前は〜!!お父さんにぐらい言うときなさいもう!あの…二人ね結婚を前提におつきあいしてるのよ。
あっそうなん。
(清水)軽いな!ええ〜!ちょっと内場さん内場さん。
(内場)あっさっきの水飲もうか。
(清水)いやいや…。
そんなことよりもあんなに怒ってたのに軽すぎません?
(内場)なんで向こう行ったんか分からへんかったから意味が。
今分かったから。
(清水)それだけで怒ってたんですか?そんなに。
(内場)そう。
親にないしょでなんかイラッてして。
(清水)それにしても「結婚を前提に」言うてるからお父さんとしての言葉とか。
(内場)ああ〜結婚しぃしぃ。
(清水)軽いな相変わらず。
(内場)しぃやしぃや。
(清水)しぃや?
(内場)ギリギリやねんギリギリやねん。
ギリやねん。
(清水)ギリ?そこそこいってるもんね。
(清水)あっそうなん?
(内場)もう一日も早く。
(清水)ほんまですか。
(一の介)なるほど。
二人はそういう仲やったんか。
(真希)そうなんです。
まさじはな復活するし二人は将来的にも結婚する。
いいことずくめやがなこれ〜!
(あき恵)すばらしい!ワンダフルだわ!これでいい記事が書けそうです。
タイトルはそう…「島田まさじ奇跡の復活」!どうかしら?「奇跡の復活」…いいじゃないですか!もうあんたもいつまで付けてるんですか。
(あき恵)これうっとうしくてたまらなかったんですよ。
まさじさんすみません写真を1枚頂けますかね?大きく載せてくださいよ。
(あき恵)はいはい。
あっすみませんもうちょっと前に出てくださいます?あっ…。
ああ〜〜!!ゴキッ!
(骨の折れる音)
(清水)おいちょっと…なんやえらい音したぞ今。
骨が折れた〜!「島田まさじ奇跡の骨折」。
(清水)言うてる場合かそんなん!
(あき恵)ああ〜!いい写真ですね!ああ〜!2015/12/25(金) 09:55〜10:50
MBS毎日放送
よしもと新喜劇[再][字]【「スチ子の雪とゲレンデと親父」▽】

「スチ子の雪とゲレンデと親父」▽今回の座長はすっちー。ゲレンデを舞台にした新喜劇。お楽しみに!

詳細情報
お知らせ
この番組は2013年2月23日に放送されたものです。
番組内容
とあるスキー場のレストランでアルバイトをするスチ子。スキー場のみんなで、かつてオリンピック出場確実と言われた島田の息子(まさじ)を復帰させようと大奮闘!!
出演者
すっちー 清水けんじ 島田一の介 安井まさじ 島田珠代 前田真希 Mr.オクレ 井上竜夫 中川貴志 浅香あき恵 タックルながい。 松浦真也 若井みどり 金原早苗 井上安世 内場勝則
ほか
公式HP
【公式HP】
http://www.yoshimoto.co.jp/shinkigeki/
【番組HP】
http://www.mbs.jp/shinkigeki/
 
おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。

ジャンル :
劇場/公演 – その他
バラエティ – お笑い・コメディ
福祉 – 文字(字幕)

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