ニュース詳細
東証で大納会 株価のさらなる上昇願う12月30日 17時25分
東京証券取引所で、ことし1年の取り引きを締めくくる「大納会」が行われ、4年連続の値上がりとなった株価がさらに上昇することを願いました。
ことしの大納会は、日本を代表する指揮者でオーストリアで100年を超える歴史を持つ「トーンキュンストラー管弦楽団」の音楽監督にことし9月に就任した佐渡裕さんが招かれました。
まず、東証を傘下に持つ日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者が「ことしの株式市場は1年間を通じてみれば総じて堅調であったと思う。企業に経営の透明性などを求める行動指針の適用が始まったこともあり、投資家の信頼が日本企業に集まることを期待したい」とあいさつしました。
続いて佐渡さんが「豊かな経済は芸術を育てます。株式市場を通じて豊かな経済のある国にしてもらい、僕は美しいハーモニーを目指していきたい」と述べ、株価の上昇を願って鐘を鳴らしました。
このあと、およそ600人の出席者全員で手締めを行って、ことしの取り引きを締めくくりました。
30日の東京株式市場は、日経平均株価が29日に比べて51円48銭高い1万9033円71銭となり、年末の終値としては4年連続で上昇し、19年ぶりの高値で取り引きを終えました。
まず、東証を傘下に持つ日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者が「ことしの株式市場は1年間を通じてみれば総じて堅調であったと思う。企業に経営の透明性などを求める行動指針の適用が始まったこともあり、投資家の信頼が日本企業に集まることを期待したい」とあいさつしました。
続いて佐渡さんが「豊かな経済は芸術を育てます。株式市場を通じて豊かな経済のある国にしてもらい、僕は美しいハーモニーを目指していきたい」と述べ、株価の上昇を願って鐘を鳴らしました。
このあと、およそ600人の出席者全員で手締めを行って、ことしの取り引きを締めくくりました。
30日の東京株式市場は、日経平均株価が29日に比べて51円48銭高い1万9033円71銭となり、年末の終値としては4年連続で上昇し、19年ぶりの高値で取り引きを終えました。
株価 この1年
ことしの東京株式市場は、日経平均株価が一時、15年ぶりに2万円の大台を回復したものの、その後は、海外経済の動きに大きく翻弄される1年となりました。
株価は、年初から値下がりが続きました。原油の先物価格の下落による世界経済の先行きの不透明感から日経平均株価は、1月半ばに1万7000円を割り込み、ことしの最安値をつけます。
その後、株価は円安の影響で好調な企業業績を追い風に上昇に転じます。4月に入り、日経平均株価は15年ぶりに2万円の大台を回復。6月には、ITバブルの高値も上回り、およそ18年半ぶりの高値水準に達しました。
上昇傾向が続くかとみられた株価。しかし、相次ぐ海外経済の変調が市場を大きく揺さぶります。7月には、政局が混迷を深めていたギリシャが、債務不履行に陥るのではないかという懸念から、株価は、一時、500円以上の急落。さらに8月には、中国の上海市場で株価の急落が続いたことなどで中国経済の減速が強く意識され、株価は、900円以上値下がりする場面もありました。
その後、中国当局のなりふり構わない株価の下支えもあって、上海市場の株価の下落に歯止めがかかったことなどで金融市場は落ち着きを取り戻しました。株価は再び上昇し日経平均株価は今月に入って一時、2万円台を回復しました。
しかし、その後は原油安が重荷となり、ことしの終値は1万9033円71銭。去年の年末と比べて9%上昇して、取引を終えたものの、2万円の大台は維持できませんでした。
株価は、年初から値下がりが続きました。原油の先物価格の下落による世界経済の先行きの不透明感から日経平均株価は、1月半ばに1万7000円を割り込み、ことしの最安値をつけます。
その後、株価は円安の影響で好調な企業業績を追い風に上昇に転じます。4月に入り、日経平均株価は15年ぶりに2万円の大台を回復。6月には、ITバブルの高値も上回り、およそ18年半ぶりの高値水準に達しました。
上昇傾向が続くかとみられた株価。しかし、相次ぐ海外経済の変調が市場を大きく揺さぶります。7月には、政局が混迷を深めていたギリシャが、債務不履行に陥るのではないかという懸念から、株価は、一時、500円以上の急落。さらに8月には、中国の上海市場で株価の急落が続いたことなどで中国経済の減速が強く意識され、株価は、900円以上値下がりする場面もありました。
その後、中国当局のなりふり構わない株価の下支えもあって、上海市場の株価の下落に歯止めがかかったことなどで金融市場は落ち着きを取り戻しました。株価は再び上昇し日経平均株価は今月に入って一時、2万円台を回復しました。
しかし、その後は原油安が重荷となり、ことしの終値は1万9033円71銭。去年の年末と比べて9%上昇して、取引を終えたものの、2万円の大台は維持できませんでした。
個人投資家は
ことしの株価の受け止めと、来年の見通しについて都内で、個人投資家に聞きました。
このうち62歳の男性は「大納会の日だったが、思っていたほどは株価は上昇しなかった。選挙のある年は株価が大きく動くことが多いので、参議院選挙がある来年は日経平均株価、2万2000円を期待したい。中国経済の減速がリスクだと思うが、どの程度の減速で収まるかが重要だと思っている」と話していました。
69歳の男性は「ことしは夏場に中国経済への不安から日経平均株価が急落し、がっかりしてしまった。アメリカが利上げをして今後の景気に不安もあるので、来年の株価もあまり期待できないと思っている。賃金の引き上げも鈍く、日本の景気の先行きも厳しいのではないか」と話していました。
また75歳の女性は「ことしの春から投資を始めたが、株価の上げ下げが激しく不安な1年だった。過激派組織IS=イスラミックステートの活動が激しくなり、テロがさらに広がらないかが不安で、見通しがつかないので来年も難しい相場が続きそうだ」と話していました。
このうち62歳の男性は「大納会の日だったが、思っていたほどは株価は上昇しなかった。選挙のある年は株価が大きく動くことが多いので、参議院選挙がある来年は日経平均株価、2万2000円を期待したい。中国経済の減速がリスクだと思うが、どの程度の減速で収まるかが重要だと思っている」と話していました。
69歳の男性は「ことしは夏場に中国経済への不安から日経平均株価が急落し、がっかりしてしまった。アメリカが利上げをして今後の景気に不安もあるので、来年の株価もあまり期待できないと思っている。賃金の引き上げも鈍く、日本の景気の先行きも厳しいのではないか」と話していました。
また75歳の女性は「ことしの春から投資を始めたが、株価の上げ下げが激しく不安な1年だった。過激派組織IS=イスラミックステートの活動が激しくなり、テロがさらに広がらないかが不安で、見通しがつかないので来年も難しい相場が続きそうだ」と話していました。