Updated: Tokyo  2015/12/30 17:48  |  New York  2015/12/30 03:48  |  London  2015/12/30 08:48
 

大納会の日本株は3日続伸、為替安定と海外株高に安心-4年連続上昇

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    (ブルームバーグ):大納会を迎えた30日の東京株式相場は3日続伸。為替の安定や国際原油市況の上昇、欧米株の堅調が安心感につながり、リスク選好の買いが優勢だった。電機や精密機器、ゴム製品など輸出関連株が堅調、アナリストの投資判断引き上げを受けた山崎製パンを中心に食料品株、ガスや小売、陸運といった内需セクターも高い。

TOPIXの終値は前日比3.91ポイント(0.3%)高の1547.30、日経平均株価は51円48銭(0.3%)高の1万9033円71銭。

大和住銀投信投資顧問の岩間星二シニア・ファンドマネジャーは、「機関投資家は休みに入っており、売り方がいない中で上がった」と指摘。欧米株高、原油価格の反発もきょうは支援材料となり、来年に向けては2016年度の国内企業業績は1桁台後半の増益率を想定、バリュエーション面で大きな変化もなく、増益率と同程度の株価上昇を予想している。

TOPIXの昨年末値は1407.51で、2015年パフォーマンスはプラス9.9%。日経平均の昨年末値は1万7450円77銭で、同プラス9.1%。ともに4年連続の上昇となった。SBI証券の藤本誠之シニア・マーケット・アナリストは、「ことしは日本の年末年始の休み中に1日しか米国株が取引をしないので、買いやすい部分はある。欧米市場も極端に動くとは思えず、年越しはしやすい」と話していた。

30日の為替市場では、ドル・円相場がおおむね1ドル=120円30-50銭台で推移、前日の日本株市場の終値時点120円32銭に比べ安定した動きだった。29日の米国株は小売やテクノロジー株中心に買われ、S&P500種株価指数が1.1%高と上昇。年間でこれまでの下げを取り戻し、プラスに転じた。欧州では、ストックス欧州600指数が1.4%高。米投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数(VIX)は、3日ぶりに低下した。

このほか、米民間調査機関のコンファレンス・ボードが29日に発表した12月の消費者信頼感指数は、96.5と前月の92.6から上昇、ブルームバーグがまとめた市場予想の93.5を上回った。今後6カ月の期待指数も83.9と、前月の80.4から上昇。また、同日のニューヨーク原油先物は2.9%高の1バレル=37.87ドルと上昇。30日に発表される原油在庫が2週連続で減少するとの思惑から買いが入った。

日経平均年末値は96年以来の高水準

為替の安定や欧米株高、海外原油市況の上昇からリスク資産に目が向きやすい中、きょうの日本株は続伸して始まり、日経平均は4営業日ぶりに1万9000円台を回復。一時130円高の1万9113円まで上げた。午前後半以降は上値を切り下げたが、年末値としては1996年(1万9361円)以来の高水準となった。日本株は大発会の来年1月4日まで休場、この間1日には12月の中国製造業購買担当者指数(PMI)が発表される。

東証1部33業種は電気・ガスや食料品、小売、陸運、精密、化学、ゴム、サービスなど21業種が上昇。海運や保険、鉄鋼、ガラス・土石製品、石油・石炭製品、医薬品など12業種は下落。東証1部売買高は14億9001万株、売買代金は1兆6506億円。上昇銘柄数は1207、下落597。

売買代金上位では、医療事業をめぐる売却観測で東芝が急伸。富士フイルムホールディングスた花王、JR西日本、パイオニア、カシオ計算機、シャープ、さくらインターネットも高い。3ー11月期営業利益が通期計画を超過したアダストリア、野村証券が投資判断を「買い」に上げた山崎製パンも買われた。半面、日本郵政やかんぽ生命保険、オムロン、安川電機、ドンキホーテホールディングスは安い。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 竹生悠子 ytakeo2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 院去信太郎

更新日時: 2015/12/30 15:34 JST

 
 
 
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