5.8.43.98 (会話) . . (3,337バイト) (-65) . . (Rienzi (会話) による ID:54934218 の版を取り消し 私が書いたものは私が出典として成立する。)←これは麻/原の配/偶/者の松/本/知/子の編集です。LTA:NODAではありません。出典のついた版を置いておきますね。--
192.254.250.184
2015年12月30日 (水) 06:55 (UTC)
トータル・セリエリズム(Total serialism)は、音高だけでなく、音価・強弱・アタック・音色なども厳格に
音列技法によって統治する作曲法である。日本語で
「総音列技法」、
「総音列音楽」とも言う。
そして、
オリヴィエ・メシアンが「4つのリズムのエチュード
[1]」(Quatre Études de rythme,1949-50)の第2曲「音価と強度のモード」(1949)でその可能性を編み出したが、「ピアノソロのためにかかれたので音価操作に難がある」、「各パラメーターの操作がセリー(音列)ではなくモード(旋法)」であったため、充分な結果とは言いづらいものがあった。
典型例はピエール・ブーレーズの「構造 I」(1952)にみられる。
トータル・セリエリズムの手法は
十二音技法の延長として考えられた。
音価や
強弱、さらにアタックにも音列的操作が施される。「構造 I」では音価は、三十二分音符を1として十六分音符を2、付点十六分音符を3、八分音符を4…とする。付点四分音符が12である
[2]。強弱も同じく、ppppを1、pppを2、ppは3、pは4、"quasi p"を5、mpを6、mfを7、"quasi f"を8とし、ffffが12となる
[2]。アタックは4と10を無印とし、>が1、アクセント・スタッカートが2、スタッカートが3、"normal"が5、

が6、マルテッラートが7…そして

は11、

は12となっている
[2]。
まず問題とされたのは、「人間が聴くことのできる情報処理能力には限りがあるではないか」ということであった。実際初期のトータルセリエリズム楽曲の演奏は甚だ誤りが多く、しかもそれを聴く聴衆の耳も誤りだらけであったために、問題は深刻化した。この問題はテクノロジーの発展とよい演奏家に恵まれて沈静化したが、1990年代に入って批判的に1950年代
[3]が分析できるのを待たなければならなかった。
もう一つの欠陥は「音響パターンの一様化」であった。このことにはすぐに多くの作曲家が気づき、後にはトータル・セリエリズムを超えた
ポスト・セリエル[4]についての議論が加速化する。
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ヴァルター・ギーゼラー「作曲の20世紀」Moeck
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b
c
ウルリヒ・ミヒェルス編『図解音楽辞典』角倉一朗
日本語版監修、白水社、1989年、518頁。ISBN 978-4560036860
- ^
Lev KoblyakovのPierre Boulez A World of Harmony, Chur/London
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トータルセリーがトレンドであった時間は驚くほど短く、5年ほどでしかない。あとはすべて亜種のポストセリエルである。In Zenit der Moderne Danuser+Borio
関連項目[編集]