【フレー フレー ヨシノブ】萩本欽一、一緒に泣こうよ!プロ野球の「顔」に“欽言”
タレントの萩本欽一(74)は長嶋さんの大ファンで、長年ジャイアンツを愛する一人。原前監督の退任時には、由伸新監督を予言していた。お笑い界の大御所は、若き新監督にどんな“欽言”を授けるのか。
巨人軍の監督で一番大事なのは顔。プロ野球界の「顔」なんだからさ~。監督として優れているとかじゃないんだよ。長嶋さん、原さん、由伸さん、みんな華があるでしょ? いい顔してる。選手をスパッと辞めたのは男らしいよ。慶応ボーイっていうのもいいじゃない。
由伸さんは、言葉はソフトでさわやか、品がいい。あとは先頭に立って、グラウンドで熱いものを出してほしいね。長嶋さんが監督時代、ベンチから飛び出してきた時のような、情熱あふれる感じで。そうしてくれたら申し分ないよ。
監督未経験だって? 何も知らない方が爆発力があるんだよ。ランナーコーチをやったっていいんだし、新しいことに何でも挑戦できる。だから、失敗したっていい。失敗しても堅苦しいことを言わずに、記者さんの前でニッコリと笑って「やっちゃいましたかね~?」とか言ってさ。テレビで一挙手一投足を追いかけられるような監督になってほしいな~。
毎日、スポーツ新聞を読んで由伸監督のコメントをチェックしなくちゃな。元気のないことを言っていたら、グラウンドまで激励しに行くから。
就任1年目から優勝したら、つまらない監督人生になっちゃう。「やっと成し遂げた由伸野球!」てな感じで、3年目ぐらいで優勝してくれたら最高にうれしいよ。ファンの皆さんは「優勝して」とか「頑張って」とか言わないで、温かく見守ってあげてほしいね。
来年は3位でいい。3、2、1位って毎年順位を上げて「みんな~、待たせたな~って」。つらいものを背負って優勝する方が何倍も喜べる。一緒に泣きたいな~。一緒に泣こうよ! 由伸監督!
そういえば背番号24の先輩・中畑さんは駒大の僕の先輩。大学を卒業したらDeNAのコーチで招いてくれる約束をしていたんだけどな。残念…。(構成・加茂 伸太郎)
◆萩本 欽一(はぎもと・きんいち)1941年5月7日、東京・台東区生まれ。74歳。浅草東洋劇場に入り、66年坂上二郎と「コント55号」結成。「欽ちゃんのどこまでやるの」「欽ちゃんのドンとやってみよう」など高視聴率連発で一時代を築く。「スター誕生」「仮装大賞」などの司会でも有名。05年には社会人野球のクラブチーム「茨城ゴールデンゴールズ」の監督に就任し、球界に旋風を起こす。10年に勇退。15年4月には駒大仏教学部に入学した。