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2015年、僕がwebマンガ業界で何を見たかという話

どうもカメントツです。

WEB漫画家です。

 

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今年はWeb漫画業界が非常に活発に動いた年でもあり

また出版史にも重要な年でもあったと思います。

 

僕にとってもとても重要な年でありまして…

デビューが去年の12月17日なのでちょうど漫画家歴1年くらい。

僕自身が今年生まれたといっても過言ではない年でした。

 

そんなわけで今年一年間で僕がどんな活動をしてきたか…という

俺ってすげえやろ〜という文になってしまい小っ恥ずかしいのですが

よろしければお読み下さい。チェケラッチョ(古い)

 

◆まず僕が描いたマンガの中で注目を集めたものを紹介します。

 

aucfan.com

www.e-aidem.com

ure.pia.co.jp

この辺りはだいたい1本40万〜60万PVくらいだそうです。

僕の漫画の平均PVはだいたい8万PVくらいと聞いているので

通常の5倍くらいです。ホームランでした。

ニコニコ動画ならランキングトップの有名実況者くらいの数字だね

 

 さて…伸びたマンガを結びつけてみると…

共通する要素は「家族」「風刺」でした。

 

これはかなりフシギな数字というか、そもそもcomicoやニコニコ静画などそれまでの

WEB漫画のターゲットが学生を中心にしている事が多く…(業界の人から聞きかじった話だと)金脈は女子高生にあるというのが通説だそうです。

 

しかし家族や風刺というテーマが女子高生とどうしても結びつかないんですよ。どう考えても。僕だって学生時代には、親なんてうっとおしいと思っていましたし…社会的な要素のあるものなんて読んでこなかった。それが普通だと思うんです。

 

感覚ですが、僕のマンガのメイン読者層は、

20代後半〜30代と40代がちょっぴりという感じがします。

 

うまくスキマ産業的にスッポリハマれたというか…そもそも僕はマーケティングで漫画が描ける器用なタイプではないのでラッキーとしかいいようがありません。運がよかったです。やったぜ

 

それと「Webコンテンツは1度消費されると再浮上しない」というのがネットのあるあるといいますか、話題が移り変わるごとにユーザーが移動する遊牧民族のようなイメージなのですが…

その通説に反してまたまた僕の漫画は不思議な動きをしておりまして…

 

◆一年を通して伸び続けたもの

 

omocoro.jp

omocoro.jp

omocoro.jp

この辺りはさほどスタートダッシュが良く無かったのですが年間を通してじわじわと伸び続けました。

 

中でも「大死刑」は、普段あまり描かないフィクションなのですが2ちゃんねるなどのアングラコミュニティでたびたび話題になっているようで、描いた人間からすると嬉しい限りですが…それでも伸び率は他のノンフィクションに比べてやや低めでした。

 

このカテゴライズに共通する部分は、しいて言えば読者さんが体験しにくいものを僕が描いた漫画であるという点でしょうか…

お役立ち情報というよりオモシロ要素が高いような気がします。

 

◆2015年webコンテンツの作り手として気付いた事

 

以上の点から考えると

・フィクションはやや伸びにくい傾向がある

・生活から離れた話題だと爆発的には伸びない

・日常的な風刺や家族をテーマにすると伸びやすい

 

といった感じでしょうか。

 

先ほども言いましたが僕はマーケティングで漫画が描けるほど起用ではないので…というか…PVのみ追求するなら漫画ではなくエロサイトの運営をしたほうがよっぽどいいという身も蓋もない結論が出てしまうので…描く時にPVについてあんまり考えていません。

 

公開された後にはめちゃくちゃ気にしますが、それが後の漫画に教訓として生かされるという事は、あんまり無いです。

 

それゆえに大失敗もよくありました。痛感したのはこの漫画です。

 

omocoro.jp

この記事のシェア数は、過去の漫画の中でトップクラスに低かったです。おそらく「精子」というキーワードのせいでしょうか…性的な表現が直接的すぎたため

精子の拡大GIFを食事中にみて気分を害した」という声もありました。

 

個人的には大爆笑しながら描いた記事で…かなりの自信作だったのでショックでした。シェアしにくいというのは、webで致命傷になりかねないという事を学びました。

 

ただ、この記事…PVに関しては、10万PVをかるく超えたそうで…僕の平均より高めでした。

つまりシェア数に左右されないコンテンツはエロという事です

性は法則をねじ曲げる。すごいなエロ…

マジでエロサイトの運営しようかな…

 

◆2015年に何を学んだか

僕がメインで使っている告知媒体はツイッターなのですが

最近ツイッターを使っていて気付いた事がありました。

 

こちらが僕の記事告知の1ツイートを見たユーザーがどう動いたか…という数字なのですが…

 

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インプレッション=ユーザーの目に止まった数にくらべ

リンクのクリック数=実際にリンクから漫画を読みに行ってくれた人の数が

だいたい1割くらい…

 

無料のコンテンツにもかかわらずこの数字はかなり低いような気がする…!

原因は色々あるとおもうのですが、おそらく僕の無名っぷりにあると思うんです。

知らない人の作品を受け入れるのってかなり難しい事だと思います。

 

面白いと分かっているもの…話題になっているものでないと手を出しにくいというのはあると思うんですよね…僕だってそうですもの…時間は有限ですし。人気のあるものが人気になるというポップカルチャーの性に関しては何にも言う事無いです。むしろ正しい。それでいい。

 

なので来年は、よりメディアの露出を増やす事を目標にしたいと考えています。

例えばテレビ…今年幸運なことにビートたけしテレビタックルという番組に出演したのですが…

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サバンナ高橋さんのキョトン感がすべてを物語っていますね。

 

放送後あまりフォロワー数などに動きがなく正直なところ「なんだよ〜テレビってこんなもんかよ〜」くらいに思っていました。

 

しかし、その後「あ、この人みた事ある!」という声がものすごく多くて

結果的に告知から流入までの数字が増えました。

知っているから来たというお客さんが増えたんです。嬉しかったなぁ…

 

これは、かなり当たり前の事かもしれませんが顔を売るってめちゃめちゃ大切な事っぽいです。

漫画家は作品で勝負しろと思う方もいるかもしれませんが、ミュージシャンがバラエティに出る事も多い昨今…漫画家も露出しないとキツくなっていくんじゃないかなぁ…わかんないけど…

何が言いたいかというと業界の皆さんよろしくお願いしますよ!ゲヘヘ!という事です。なにとぞ…

 

あと、今年ははてなブックマークがとても重要なファクターになりました。

正直2015年上半期まではてブ?なにそれ?おいしいの?」くらいの認識でシェアはツイッターFacebookがメインだったと思うのですが…確実に無視出来ない要素になりました。はてブ民の皆さん…ありがとう…

 

◆2016年に描きたいもの

2015年は、かなりさぐりさぐり…というか編集さんにお世話になってアイディア出しやブレストでテーマや方向性を考える事が多かったです。正直何を描いたらいいのかぜんぜんわからなかったで…

そもそもルポ漫画をかきはじめたのもオモコロの原宿編集長の助言あっての事でしたからね…

 

そこで来年は、自分がイイ!と思ったものを紹介できる主体性がほしいです。

 

年内ギリギリになったけど本当に好きなものについて発言ができて嬉しかった。

aucfan.com

 

www.e-aidem.com

 

好きな映画やミュージシャンについてどんどん突っ込んでいければ最高…

いや、それ以上にもっとローカルな近所の定食屋さんや僕の身近な人について語ることができれば長最高です。難しいテーマだとは思いますが…がんばります。

 

◆最後に

これを書いている最中に嬉しいニュースが入ってきたので紹介します。

 

aucfan.com

オークファンというサイトに掲載された記事PVランキングで

なんと1位、2位、6位を僕の記事がゲットできました。やった〜!

1位の記事公開日にオクトピの担当者さんに「アクセス集中しすぎてサーバーが落ちました…」と連絡が入った瞬間ヒンズースクワットのようなガッツポーズをしました。

 

いやいや、喜んじゃダメなんですけどね…

他のライターさんの記事も読めなくなっちゃうわけだから…でも嬉しいな…

 

そんな感じです。

 

それでは良い落とし(お年)を〜!

 

 

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