各社が業績不振に陥る中、役員ポストも急激に減らされている。韓国でトップ5に入るグループのある役員は先月の定期人事で、常務昇進からわずか1年にして解任を通知された。ある大企業の役員は「以前は役員のポストを少なくとも3年は保障するのが不文律になっていたが、今ではそんなことは期待できない」と語る。先月から今月11日までの間に人事を実施した主要10企業グループを退職した役員は、サムスンの約500人、現代重工業の約100人を含め1000人ほどに上る。
希望退職の対象者は、1990年代末には40・50代にほぼ限られていたが、2008年の世界的な金融危機以降は30代にも範囲が広がり、今や20代も対象となっている。斗山インフラコアの勤続5年の代理(係長に当たる役職)=31=は「入社2-3年未満の社員も希望退職の申請書を出すように言われる。会社は希望退職と言うが、多くの社員が整理解雇と受け止めている雰囲気だ」と説明した。
経営難のサムスンエンジニアリングでは今月から、サムスングループ史上で前例のない「無給循環休職」に突入した。同社の課長クラス社員は「家族を養うため1カ月の休職中にアルバイトでもしなければ、と嘆く同期も多い」と打ち明けた。
1990年代末のアジア通貨危機以降で最も厳しい人員削減は、家計所得の減少につながる。延世大の成太胤(ソン・テユン)教授は「経済現場における企業発の危機が家計の敷居を越えて急速に広がっている。こうした状態が中堅・中小企業に本格的に拡散すれば、庶民が最も大きな打撃を受ける」と警鐘を鳴らしている。