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元慰安婦の女性たち 合意受け入れられない
12月29日 19時02分

元慰安婦の女性たち 合意受け入れられない
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日韓外相会談で両国が慰安婦問題の最終的な解決で合意したことを受け、韓国外務省の高官が、29日、元慰安婦の女性たちを訪ねて理解を求めましたが、女性たちは、日本が表明した取り組みは不十分だと批判し、合意は受け入れられないと強調しました。
慰安婦問題の最終的な解決で日本と合意したことを受けて、韓国外務省のイム・ソンナム(林聖男)第1次官が、29日午後、元慰安婦の女性たちが共同で暮らすソウル市内の住宅を訪ね、元慰安婦3人と面会しました。イム第1次官は、今回、日本と合意したことについて、女性たちが高齢になっていることを踏まえ、「皆さんの尊厳と名誉を回復することが政府の大きな目標だった」と説明し、理解を求めました。
しかし、女性たちは、「私たちにひと言も相談がなかった」とか、「安倍総理大臣がわれわれに直接謝罪し、法的な賠償をすべきだ」などと大きな声で批判し、合意は受け入れられないという立場を強調して、話し合いは平行線のまま終わりました。
また、話し合いのあと、女性たちは報道陣に対して、ソウルの日本大使館前の少女像に関して、国民が共有する象徴だとしたうえで、「手を触れることは許されない」と述べ、撤去を改めて拒否しました。
29日は、ソウル近郊にある、元慰安婦の女性たちが暮らす別の施設にも韓国外務省のチョ・テヨル(趙兌烈)第2次官が訪ねましたが、韓国メディアによりますと、やはり女性たちは「合意は受け入れられない」と反発したということです。韓国政府としては、今回の合意を確実に最終的な解決とするには、元慰安婦たちやその支援団体から合意内容への支持を取りつけることが重要な課題になっていて、28日夜は、パク・クネ(朴槿恵)大統領が国民に向けたメッセージを発表し、「大局的な見地に立って今回の合意を理解してほしい」と呼びかけています。

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