米ワシントンD.C.で冬に咲く桜は緻密(ちみつ)な日本の戦略だったのだろうか。
ワシントンD.C.のある米国北東部では異例の暖冬の中、桜が咲いているが、これは不思議なことではないと「米国立首都公園局(National Mall and Memorial Parks)」が言及して注目を集めている。
ワシントンD.C.にある史跡や自然を管理する同公園局は26日、公式サイトに「最近咲いている桜は春に咲く桜とは別の種類だ」と紹介した。
同公園局は「ワシントンD.C.に贈られた3020本の桜のうち1800本はソメイヨシノ種で春の桜祭りの時に咲くが、残りは秋に咲く桜で、冬が暖かい時も咲く」と説明している。
そして、「(日本は)ワシントンD.C.で季節に関係なく桜の花が咲くことを願っていた」とし、当初から日本政府がワシントンD.C.で桜を春にも秋にも楽しめるよう計算して贈ったことを示唆した。
これと関連、東洋美術史学者のジョン・カーター・コベル博士(1910-96年)は「ワシントンD.C.の桜は日本産ではなく、済州島産の王桜だ。1910年に初めて寄贈した2000本が病虫害ですべて焼却された後、米国の気候で生き残ることができる強力な種子を済州島などで採集した」と発表している。
また、ワシントンD.C.の桜が日本産に姿を変えたことに憤慨した李承晩(イ・スンマン)博士(後の大統領)は1943年4月にアメリカン大学で済州王桜4本を植え、韓国桜命名記念式を行った時、J.E.ランキン下院議員は「ワシントンD.C.に植えられた桜は韓国が原産地で、上下院はこれらの木が韓国の桜であることを宣言する」という決議案を発議した。
ワシントンD.C.在住の韓国系ジャーナリスト、ウィリアム・ムン氏は「米国の首都を桜で覆い尽くそうという日本の戦略はこのように緻密だった。李博士の王桜植樹はそれまでの30年余りの間に日本の木として名前を奪われた韓国の桜のもう一つの独立宣言だったことになる」と語り、桜に関する真相究明に関心を持ってほしいと呼びかけた。