韓国は予約を守らないことに関して世界最高水準だ。最も約束を守らないということだ。2002年のサッカーワールドカップ(W杯)を控え、01年に韓国消費者院が全国の飲食店、病院、航空会社などサービス業者71社を対象に実施した調査によると、予約を入れておきながら、何の連絡もなしに現れない客の割合が平均15%に達した。4-5%にすぎない北米、欧州に比べ3倍も高い水準だった。
そこで韓国政府が「予約を守ろう」というキャンペーンを展開したこともあった。それから15年、韓国の予約文化は何も変わっていない。むしろ後退したといっても過言ではない。
■零細業者に打撃
本紙がこのほど、全国のサービス業(飲食店、美容室、病院、高速バス、小規模公演施設)100カ所を対象に調査したところ、予約が守られない割合は平均15%に達した。15年前の韓国消費者院の調査と同じ数字だ。飲食店では割合が20%に達し、消費者院による調査(11.2%)の2倍に達した。大学病院などで予約が守られない割合は、消費者院の調査で18%だったが、本紙調査では5-8%だった。しかし、一般病院、開業医では18%で旧態依然だった。2000年代に入り店舗数が爆発的に増えた美容室でも予約の15%が守られなかった。ある飲食店では祝日などに予約の60-70%で客が現れないケースもあった。
航空会社で予約搭乗者が現れないケースは消費者院の調査で20%あった。しかし、10年前からクレジットカードを使った事前決済や違約金制度が導入され、最近は4-5%に低下した。大学病院も専門コールセンターシステムを導入し、予約の前日や当日に患者に予約日時を案内するようにして、予約が守られるようになった。
問題は予約管理担当者を設けることが難しいか、代わりに選択肢が多い飲食店、一般病院、美容室など個人事業者だ。予約が守られない比率は約2倍に跳ね上がった。経営者は「売上高に予約客が占める割合は10年前よりも高まったが、予約を守らない客も増え、大きな被害を受けている」と話した。「まずは予約だけしておこう」という消費者の誤った認識、文化が根底にある。