国民安全処(庁に相当)はこれまで8年間にわたり「エスカレーターを利用する場合は2列で」と呼び掛けてきたが、今年9月にこれを取りやめた。しかし「エスカレーターでは歩かない」という原則は残していることから、事実上バランスを欠いていると言わざるを得ない。エスカレーターを2列に並んで利用する場合と、片側1列と片側を歩きで利用する場合の時間の差はさほどない。ただ2列ルールを守って地下鉄に乗り遅れた場合、その人にとっては何分かの時間のロスが生じる。1列の利点はそのようなケースを減らせることにあると言えるはずだ。
エスカレーターの速さも国際的なレベルに合わせる必要がある。韓国におけるエスカレーターの平均速度は分速30メートルだが、海外では多くの国で分速45-50メートルとなっており、韓国よりも速い。2列の支持者たちは「急いでいるなら階段を使えばよい」と言うが、階段を使った場合はエスカレーターで歩くよりもはるかに遅い。エスカレーターの既定の速さを上げ、またエスカレーターで歩かないというルールも廃止した上で、1列ルールを本格的に導入すべきだ。
ナム・ソンウクさん(ソウル市瑞草区)