慰安婦問題、中途半端な合意は逆風
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DECEMBER 28, 2015 07:25.
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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は27日、公式日程なく静かな一日を送った。しかし、朴大統領の心の内は誰よりも複雑だっただろう。就任後、停滞していた韓日関係が重大な岐路に立たされ、最終的な決断を朴大統領が迫られているためだ。
慰安婦問題は、歴代政府が毎度、解決目前で失敗を繰り返してきた。単なる外交問題ではなく政治問題と結びついた高次方程式だからだ。両国の交渉が進展しても、靖国神社の参拝や歴史教科書の歪曲など日本発の悪材が起こる度に原点に舞い戻った。このため大統領府は楽観を警戒している。大統領府関係者は、「28日の外相会談を見守らなければならない」と発言を控えた。
朴大統領は韓中日首脳会議を控えた10月30日、朝日新聞など日本のメディアとの書面インタビューで、「日本政府が、被害者が受け入れ、我が国民が納得できる解決策をできるだけ早く示すことが重要だ」とし、「今年中にこの問題が妥結することを心から望む」と明らかにした。被害者が納得できる解決策で年内妥結というガイドラインを提示する一方、慰安婦交渉の「成否」が日本の態度にかかっていることを強調したのだ。
国民感情上、慰安婦問題は敏感な問題であるため、韓日両国が交渉に成功しても政治的順風が吹くのか逆風が吹くのか予断できない。すでに世論から反発ムードが感知されている。中央大学社会学科のイ・ナヨン教授など「日本軍慰安婦研究会設立推進の会」の教授7人は声明を出し、「被害者が生きている間に問題を解決することが最善だが、時間を理由に談合するなら最悪の結果になるだろう」と指摘した。
韓日首脳間の政治決断の瞬間が近づいている。韓日関係が放置できない臨界点に達したということだ。外交消息筋は、「朴大統領が、政治的プレッシャーを甘んじて受け入れ、歴代政府において韓日関係の障害だった慰安婦問題を解決するという決心がついたようだ」と伝えた。日本が提示する最終パッケージの内容によって問題解決の可能性もあるということであり、注目される。