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日韓請求権協定訴訟 違憲かどうか判断せず
12月23日 15時03分

日韓請求権協定訴訟 違憲かどうか判断せず
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50年前に日本と韓国が結んだ請求権協定で、「個人の請求権は完全かつ最終的に解決された」としたことが、韓国の憲法に違反するかどうかが争われた裁判で、韓国の憲法裁判所は違憲かどうかの判断をせず、訴えを退けました。
日本と韓国は、50年前の1965年の日韓国交正常化と同時に、「請求権ならびに経済協力協定」を締結し、日本が韓国に資金協力を行うとともに、両国と両国民の間の請求権の問題については「完全かつ最終的に解決された」と明記されました。
これについて、戦時中に動員された韓国人男性の遺族が、韓国政府が決めた動員された人たちへの支援金の額は不適切で、金額を決めた法律は憲法違反だと主張するとともに、日韓の請求権協定についても「個人の財産権を侵害していて憲法違反だ」として訴えを起こしていました。
憲法裁判所は23日、まず韓国の法律について、「支援金は人道的な見地から支給されたもので、これを受け取る権利は憲法で保障された財産権とは言えない」などとして、憲法違反ではないと判断しました。そのうえで、日韓の請求権協定については、「もともと今回の訴えは支援金の金額を争うものだ。仮に協定が違憲であっても金額を巡る争いに影響はなく、憲法裁判所が扱う要件を満たしていない」として、違憲かどうかの判断をせず、訴えを退けました。

外務省「請求権問題は解決済み」

外務省は「韓国の憲法裁判所が審判対象ではないとして、訴えを却下したと承知している。いずれにしても、日本と韓国の間の財産・請求権の問題は、『完全かつ最終的に解決済みである』という政府の一貫した立場は変わらない。両国の間には多くの難しい問題があるが、日韓関係を前進させるため、双方が努力していく必要がある」というコメントを発表しました。

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