シリア和平協議 来月スイスで再開へ

12月23日 5時00分

内戦が続くシリア情勢を巡って、国連はアサド政権と反政府勢力の代表を招いた和平協議を来月、スイスで開くことを明らかにし、内戦の終結を目指す国連安全保障理事会の決議に基づいた具体的な話し合いが行われるものとみられます。

シリア情勢を巡っては、国連の安全保障理事会が今月１８日、シリアの内戦の終結を目指す決議を全会一致で採択し、アサド政権と反政府勢力の対話を実現させることや、暫定的な行政機構を発足させたうえで選挙を行うことなどが盛り込まれました。
スイスのジュネーブにある国連ヨーロッパ本部のムラー事務局長は２２日、記者会見を開き、アサド政権と反政府勢力の代表を招いた和平協議を、来月末にジュネーブで開くことを明らかにしました。双方が参加する和平協議は去年２月以来およそ２年ぶりで、詳細な日程や内容は明らかにされていませんが、先月、オーストリアで開かれた欧米や中東などの関係国による会合で合意した内戦終結に向けた和平案や、安保理での決議に基づいて具体的な話し合いが行われるものとみられます。
シリアでは、過激派組織ＩＳ＝イスラミックステートが勢力を拡大し、治安の改善が見通せないなか、４００万人を超える難民が周辺国やヨーロッパなどに逃れていて、今回の和平協議で内戦の終結に道筋をつけることができるか注目されます。