中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

QBマニングにドーピング疑惑 MLBにも飛び火!?

2015年12月28日 紙面から

 ブロンコスのスーパースターQB、ペイトン・マニング(39)に禁止薬物のヒト成長ホルモン(HGH)使用疑惑が持ち上がった。26日の米複数メディアによれば、カタール放送局のアルジャジーラがインディアナポリスのクリニックを潜入取材して明らかになった。マニングは「完全な捏造(ねつぞう)だ」と声明を発表した。複数のNFL選手に加え、大リーグもフィリーズの大砲ライアン・ハワード一塁手(36)、ナショナルズの主砲ライアン・ジマーマン一塁手(31)、テイラー・ティーガーデン捕手(32)=カブスからFA=が禁止薬物を提供されたと報じられ、波紋を広げている。

 薬物疑惑の激震が、NFLのスーパースターを襲った。アルジャジーラによれば、英国の陸上ハードル選手、リアム・コリンズが自らおとりとなり、アンチエイジング・クリニック「ガイヤー・インスティテュート」を取材。隠しカメラによる映像で、同クリニックのスライ元薬剤師は、QBペイトンらに禁止薬物HGHなどを提供していたと話した。

 ペイトンは「完全な捏造(ねつぞう)だ。そういう事実は過去に一度もない。こういう報道がされること自体、本当に信じられない」と声明を発表したが、同クリニックによる薬物の提供は否定しなかった。同薬剤師によれば、2011年、常にペイトンのアシュリー夫人宛てにカムフラージュしてHGHを郵送。さらに、ペイトン自身も通常の営業時間外にクリニックを訪れ、点滴などを受けたという。

 禁止薬物を供与された他の選手としては、パッカーズのLBニールとDEペッパーズ、スティーラーズのLBハリソン、さらには複数の大リーガーも名前が挙げられた。

 実際に、同薬剤師は「デルタ2」と称されるHGHを「最後の勝負をしたい」と語ったおとりのコリンズに提供。アルジャジーラが証拠として保管しているという。筋力増強効果があるデルタ2は、薬物検査逃れに特化して開発され、同薬剤師は「検査を逃れるのは簡単だ」と豪語した。この報道が、メガトン級の火種となるのは確実だ。

◆ハワードら大リーガーも

 火の粉は大リーグにも飛んだ。2006年のリーグMVPで、通算357本塁打のハワード(フィリーズ)、通算200本塁打のジマーマン(ナショナルズ)、FA捕手ティーガーデンも、インディアナポリスのクリニックから禁止薬物のヒト成長ホルモンなどを提供されたと報じられた。

 アルジャジーラの取材に対し、ハワードとジマーマンは薬物使用を否定したが、ティーガーデンは隠しカメラの映像で薬物使用を得々と語っているという。映像は、27日にドキュメンタリー番組として放送される予定。

 2013年はマイアミ州のアンチエイジング・クリニックがヤンキースのロドリゲスら14選手に筋力増強剤ステロイドなどを提供し、大スキャンダルに発展した。今回の報道についても、大リーグ機構の大掛かりな調査が行われる見込みだ。

 

この記事を印刷する

PR情報





中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ