いまやテレビ東京の看板番組となった「孤独のグルメ」の特別版「お正月スペシャル~真冬の北海道・旭川出張編~」(1月1日午後11時15分)が同局の新年初ドラマとして放送される。
ほとんどが食べるシーンという異色番組で主演は映画「アウトレイジ ビヨンド」で2012年度の東スポ映画大賞男優賞を受賞した個性派俳優・松重豊(52)。松重は「めでたく正月特番という名誉をいただきました。おせちに飽きて小腹がすいたときに見てほしいですね」と話している。
一方、じだんだを踏んでいるのがフジテレビだ。同番組企画は当初、フジに持ち込まれたからだ。
「もともとフジ系列の出版社『扶桑社』の雑誌の連載漫画で、フジの子会社の共同テレビがフジにドラマ企画を持ち込んだんですが、幹部が『面白くない』と一蹴したんです。それでテレ東に持ち込んで、12年1月から放送が始まった。当たるコンテンツを見抜けなかったフジ制作幹部の力が、今の低視聴率の元凶ですよ」(某プロデューサー)
フジは11月23~29日、テレ東にゴールデンタイムの週間視聴率で抜かれ、年間を通じても“振り向けばテレ東”の状態が続いている。
「孤独のグルメ」は、個人で輸入雑貨商を営む松重演じる井之頭五郎が外回りの仕事を終えた後「腹が減った」と飲食店を探し回る。気になる店に入りオヤジギャグを織り交ぜる独り言のナレーションも人気。口にするメニューは実在し、うまそうに食べる姿に魅せられた視聴者が、実際にその店に行く“孤独のグルメ聖地巡礼”なる言葉もできたほど。5月に中国版がネット配信され、日本では18日にシーズン5が終了した。
「通常の深夜0時すぎからの放送なのに常に3~4%で、特に11月13日(日付は14日)の7話は驚異の5%をマークした。これはゴールデンタイムの15%に匹敵する視聴率。フジの同時間帯は足元にも及びません。逃がした魚はあまりにも大きすぎた」とフジ関係者は肩を落としている。
(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)
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