映画、崩れる「定価」　スター・ウォーズ2000円の衝撃人気・不人気で価格多様に

大ヒットＳＦ映画「スター・ウォーズ／フォースの覚醒」の上映が始まった。10年ぶりの新作で多くのファンが心待ちにした大作だが、内容とは別に話題に上ったことがある。都内など９つの映画館が通常1800円の一般料金を2000円にしたことだ。映画料金は定価の無い時代に突入するのか。観客はどう感じたか。東京・歌舞伎町で探ってみた。

■「特別料金払ってもいい」「足元見られ嫌な感じ」

スター・ウォーズ公開から一夜明けた19日土曜日、若者らでにぎわう新宿を訪れた。

日本一の歓楽街、歌舞伎町にそびえ立つ新宿東宝ビル。シネマコンプレックス（複合映画館）大手、ＴＯＨＯシネマズ（東京・千代田）が運営する館内の映画館に入り、券売機でスター・ウォーズを選ぶと「2000円」の表示。通常より200円高い。

「大好きな映画。本当に面白く、泣けてしまう場面もあった」。大学時代の同級生２人とスター・ウォーズを見た佐々木義昌さん（23）は興奮を抑えられない様子。「新宿のＴＯＨＯシネマズは施設も良いし、スター・ウォーズのような超大作は特別料金を払ってもいい」。30代男性は「そんなに深く考えて劇場を選んでいない。200円の差なら気にしない」と話す。友人と訪れた20代男性は値上げを知らなかったが、「見たかったら高くても仕方ない」と諦め顔だった。

反対の声も目立つ。「作品の当たり外れは見る人が判断するもの。足元を見られて嫌な感じだ」。東京都世田谷区在住の会社員、今西威史さん（34）は不快感を示す。
女性ファンは「席数が多くて便利だから来たが、2000円は許せない」と怒る。20代男性は「1200円くらいならうれしい」と漏らす。大竹将道さん（19）は「カラオケなど他にも娯楽はある。これ以上高かったら見に行く人が減ると思う」と首をかしげる。

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO95426180S5A221C1H11A00/

映画の入場者数は減少し、平均料金は上昇