1億円の賠償金も 意外に知らない自転車の「事故と保険」
一昨年には、自転車で人身事故を起こした加害者に神戸地裁が9500万円の支払いを命じる判決もあった。7年前には東京地裁も、賠償金9300万円といった判決を出している。
「被害者に一生残る障害を与えてしまった場合や死亡させてしまった場合は、その人が67歳になるまでの間に稼いだであろう収入分を賠償する必要があります。自転車保険に入っていないと、これを全て自分で支払うか、自己破産するしかなくなります」
ちなみに、自転車の事故の場合も、自動車と同様、警察への報告義務と負傷者に対する救護義務がある。
「自転車による人身事故は過失傷害罪などにあたり、通報せずに逃げたりすれば逮捕される可能性もあります。また事故の状況を確認して責任の度合いをはっきりさせるためにも、その場で警察や保険会社に連絡すべきでしょう」
その場で警察や保険会社に連絡するのは、加害者が必要以上に責任を負わされないようにするためにも欠かせない。