1億円の賠償金も 意外に知らない自転車の「事故と保険」
今月、高校生が運転する自転車が48歳の女性にぶつかり、女性が死亡する事故があった。警視庁によると、昨年の自転車と歩行者の事故は全国で2551件あり、その3割の794件が都内で発生している。
誰でも手軽に乗れる自転車だが、人身事故を起こすリスクは自動車やバイクと変わらないし、被害者に支払う賠償金はとんでもない金額になることもある。自転車事故加害者の代理人を務めたこともある中島章智弁護士が言う。
「法律上は自転車も“車両”です。歩行者を負傷させたりケガをさせた場合、歩行者が飛び出した等の特殊なケースを除き、責任の割合は自転車側が10割とみなされます。そして損害賠償の金額は、ダンプカーで歩行者をひいた場合でも、自転車でひいた場合でも変わりません。被害者が受けた損害に見合う金額を賠償する義務が生じるのです」