民衆にアキレス腱をさらすプラットフォームの方が信頼できる・・・?
いわゆるデジタル・アドの世界ですが、他のメディアとの比較においても、すでに圧倒的な優位性を示しており、今後もその傾向が、さらに強まっていくのでしょう。とにかく、このチャートに示される Google の強さは、並大抵のものではありません。そして、大差の二番手に甘んじている Time Warner のすぐ後ろには、すばらしい勢いでモバイル広告の売り上げを伸ばしている、Facebook が迫っているという状況です。
グローバルで収益を生み出すデジタル・メディアと、ローカルに限定される既存メディアでは、こうした比較自体が理不尽とはいえ、Google も Facebook もグローバルなプラットフォーム上に、ローカライズされた広告メカニズムを載せてしまったのですから、勝負にならないのも当たり前のことなのです。おそらく、これからのグローバル経済を支えていく、圧倒的な強さを持つアド・プラットホームとして、この二社が君臨していくことになるのでしょう(アジアから何かが出てくるかも?)。
こうした、とても大きな変化が、Google で17年、Facebook で10年という歴史の中で、つまり、きわめて短時間のうちに生じているのです。さらに言えば、これからスマフォを手にする若者たちの大半が、この二社のプラットフォームを活用することで引き起こされる、メディア利用人口動態の変化が、そこに痛烈な追い打ちをかけていきます。もちろん、新聞やテレビといったメディアが死ぬわけではありませんが、既存メディアの既得権は、ことごとく破壊されていくでしょう。
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でも、メディアと広告のプラットフォームが、こうして寡占化されることは、はたして良いことなのでしょうか? もちろん、この二社に対抗する、第三、第四の勢力の登場が待ち望まれますが、インターネットをプラットフォームとして、数十億の人々を引き寄せるサービスを持ち、広告の売り買いを自動的に処理する場を提供し、それらを運用するデータセンターから、そこで消費される電力の生成までも自前で完結する企業が、それほど簡単に誕生するとも思えません。
したがって、Google や Facebook に対して、そんなに大きな権力を与えて良いのかという疑問が生じてくるのですが、気の遠くなるような知力と財力を注ぎ込んで築いてきた、一人一人のユーザーとの信頼関係が、いとも簡単に壊れていくことを、シッカリと彼らが認識している限り、大きな問題は生じないと思います。もちろん、100% の信頼を預けるわけでは有りませんが、たった 2% の減税で、権力に対してシッポを振ってしまう、どこかの国のメディアよりは、よっぽどマトモだと思えるのです。 ![_AC Stamp]()
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Comments Off on 2015 Advertising: デジタル・アドの存在が、世界中のメディアを再編していく