研究ノートは書き込みが重要 科学者が活用術披露
高校生らに科学のおもしろさを伝えようと、京都大物質-細胞統合システム拠点(アイセムス)が26日、京都市左京区の京大で、シンポジウム「実感するサイエンス」を開催した。最先端で活躍する科学者が自分の「研究ノート」を題材に語り合い、詰めかけた約400人は熱心にメモを取っていた。
パネルディスカッションでは、科学者4人がノート活用術を披露。アイセムスの永田紅助教(細胞生化学)は「疑問点や考察を書き残すのが重要。高校生も板書だけでなく自分の疑問を書いて」とアドバイスした。
大阪大の山下和男助教(免疫システム学)が「1冊のノートに何でも書き込む」と説明する一方、アフリカでゴリラ研究を続けてきた京大の山極寿一総長は「ジャングルではたくさんの音がするし、ゴリラ以外の動物もいる。書き込めない現象がたくさん起こる」と話し、分野ごとでの違いも浮かび上がった。
また、東京工業大の高井研主任研究者(地球微生物学)は「面白い発想を思いついたら友達に話すのも大事」と、議論の大切さを強調した。
会場では科学者が自分たちの研究を紹介するブースも設けられ、大勢でにぎわった。
【 2015年12月27日 10時56分 】