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土屋太鳳 人生を変えた金言は「焦るな」

THE PAGE 12月26日(土)12時0分配信

共演者からの金言「焦るな」

 人との出会いも多い1年だった。「一生分の出会いがあったと思うぐらい多くの人に出会えました。もちろん朝ドラがあったからこそだと思うのですが、本当にたくさんのことを学びました」と目を輝かせる。

 中でも『まれ』で出会った能登の人々からは、今後の女優人生を考えさえられるような言葉をもらった。「塗師屋の方たちや塩田で塩作りをされている方たちとの出会いは大きかったです。『漆は騙せる。だからこそ騙したらダメや』という言葉が劇中にもありましたが、それってお芝居にも同じことが言えると思うんです。表面的ではなく“心”で演じなければいけないと強く思いました」。

 土屋は「心の引き出しが少ない」と口にすることが多い。そのことに焦りを感じることもあるという。しかし共演者から「焦るな」と何度も声をかけられた。

 「(『まれ』で共演した)小日向文世さん、田中裕子さん、常盤貴子さん、大泉洋さん、田中泯さんなど、本当にたくさんの方に声を掛けて頂きました。『今はできない表現があっても、20歳だから当たり前。これから色々な経験を重ねていけばいい。人生長いから焦らずに』と」急流に飲まれそうになった土屋はその言葉に救われた。

受け入れてもらえないこともある

 「見てもらう人によって色々な意見があると思うんです」と切り出した土屋。「受け入れてもらえることもあれば、もらえないこともあると思います。でも、作品って色々な人の気持ちが集まるので、とにかくしっかり役に向き合って、自分を信じて強い気持ちでやっています」

 作品の評価がダイレクトに跳ね返ってくる立場へポジションが上がりつつあるが「プレッシャーは感じていると思いますが、まだまだ色々な方に助けて頂いている立場。もっと頑張らないと」と自分に言い聞かせるように語った。

 2016年はアニメ「僕だけがいない街」の声優からスタートする。「2015年は夢が現実になった時の厳しさを実感した年でした。私は不器用な人間なので、2016年は一つずつ壁を乗り越えていきたいと思っています。この作品は、人の心であったり、現代社会の問題を描いている物語です。命の大切さや、まっすぐな正義感を持って主人公の悟を演じていきたいです」と力強く抱負を語った。
(取材・文・写真:磯部正和)
(ヘア&メイク:太田年哉(maroonbrand)/スタイリスト:松田晃斉(SIGNO))

■土屋太鳳(つちやたお)1995年2月3日生、東京都出身。2016年1月7日からフジテレビほかにて放送される“ノイタミナ”枠のアニメ「僕だけがいない街」で主人公・悟の「過去」10歳のパートを務める。青年期・29歳のパートは俳優の満島真之介が演じる。土屋は「アフレコはすごく難しいですが、言葉の重み、何を伝えたいのか、言葉の裏にはどんな思いがあるのか……しっかり考えながら演じていきたい」と声優初挑戦の思いを語っていた。

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最終更新:12月26日(土)12時0分

THE PAGE

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