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Japanese Studies at the University of Manchester - Facebook pageTwitterThe University of Manchester

研究者の紹介

Peter Cave

ピーター・ケイブ(学術博士)

私は、日本の教育を専門とし、特に現代日本の学校教育を研究しています。学校教育といっても、学問的な視野から見た子供の成長だけでなく、文化人類学者として、社会的、文化的、情緒的な面から、日本の学校教育がどのように子供を育成しているかということに興味を抱いています。よって、日本の学校の文化祭や卒業式、クラブ活動など「課外活動の役割」にも考察をあてています。

さらに、文学や歴史、数学などの教科の「教室指導」や「学習」にも関心を抱き、調査を行っています。日本の学校の教授・学習活動の形式を調査することが目的ですが、一方で、この形式こそが、ある特定の社会集団が理解する人間像を示すとされているということが理由としてあります。

また、私は長年にわたって日本の教育政策の研究も続けていますが、主な研究は教育の実践的な面にあり、教育活動が行われ、教育的資料が作成されているあらゆる場での「活動」に深い関心を持っています。また、可能な限り比較調査も行いたいと考え、特に日本と英国の比較研究を進めたいと思っています。現在は、新しい調査研究として、1925年から1940年の間の日本の児童とその時代の教育における口述史に取り組んでいます。

Remembering and Recording Childhood, Education, and Youth in Imperial Japan, 1925-1945
戦前・戦時期日本における子供・青年の生活及び教育の記憶と記録に関する研究

ericaバッフェッリ エリカ (学術博士)

私は日本の現代宗教、特に1970年代に創設された宗教団体について興味を持っていました。現在は1980、90年代の新宗教(new religions)団体とメディアの関係、また1995年にオウム真理教によって引き起こされた「地下鉄サリン事件」以降の新宗教団体によるメディアの使い方がその後どのように変化していったのか、という事について特に興味を抱いています。また宗教とインターネットの関係や、宗教団体がどのようにソーシャルネットワークを使用し活用しているのか、という事についても以前から引き続き研究しています。そしてオウム真理教の元信者がどのように過去の暴力的な事件と向き合ってきたのか、また彼らがどのように教義や修行を再構築しているのか、などについて新しい研究プロジェクトを2008年に始めました。

Sharon Kinsella

シャロン・キンセラ (学術博士 )

私は1990年代、日本の「キュート(かわいい)」ファッションおよび「キュート(かわいい)」文化への関心から、その政治的意味合いについて調査を行い、研究を始めました。それ以来、私の研究の範囲は、漫画と社会学、漫画雑誌の発行と政治、男性向け漫画のベストセラー作品(2000年発行『Adult Manga:成人向け漫画』)、おたく文化、ガールズストリートスタイルとサブカルチャー、そしてロリコン文化へと広げられています。2000年代には、援助交際や現代の”comfort woman” (慰安婦)、女子高生崇拝の異常性にも目を向けてきました。近日出版予定の本のタイトルは、『Schoolgirls, Money, and Rebellion: Male Imagination in Contemporary Japanese Culture (女子高生とお金、そして反抗: 現代日本文化に表れた男性の想像)』です。

Singles and Culture in Osaka and Manchester Region
「シングル生活と文化」名古屋―マンチェスター 比較調査

晦

保明綾(学術博士)

私の専門は医史学で、近代および戦後日本の医療史をテーマとしています(ちなみに、イギリスの日本研究の世界では、なかなかいない「珍種」です)。特に、「真理」を客観的に追求することを理想とする科学医療の世界における社会的・文化的・さらには政治的力学の作用に興味があります。私の研究生活は、近代産婆史からはじまりました。その後、短い期間、真菌学史を検討しましたが、その真菌学史の研究から昭和29年におきたビキニ事件後の日本における原爆影響調査に興味をもちました。現在は、終戦日本における人口抑制についての研究を進めています。特に、日本の家族計画関連団体等が、昭和40年〜50年代に発展途上国で国際協力という名の下で国際保健の庇護を受けつつ、イニシアチブを展開していったのですが、戦後の人口抑制の言説がこれらの活動にどのように繋がっていったかを検証しています。

tillティル・ワインガートナー

 

長年に渡り日本のお笑いを研究してきました。などと言うと、日本の文化に詳しい方からも「それって研究になるの?」と言われてしまいそうですが。日本では漫才師として舞台にも上がっていました。でもお笑いでは食べていけなかったので、研究生活に戻り、日本の現代のお笑いをテーマに博士論文を書くことにしたのです。イギリスでコメディというのは、単なる「笑い」以上の存在なので、マンチェスターの学生さんたちに自分の研究を紹介するのは、私にとっても勉強になりました。今学期はお笑いだけでなく、日本文学・文化史入門の授業も担当します。